難易度ノーマルとハードでクリアしたので
みんなでまもって騎士~姫のトキメキらぷそでぃ~のレビュー行くぜ!
このドット絵のキャラがみっちり詰まったメインメニュー画面がとてもいい……。
みんなでまもって騎士 姫のトキメキらぷそでぃ - ニンテンドー3DSダウンロードソフト
【3DS】みんなで まもって騎士 姫のトキメキらぷそでぃ PV - YouTube
みんなでまもって騎士~姫のトキメキらぷそでぃ~は
エインシャントから2014年9月10日に864円で配信された3DS DLソフトだ!
グラフィックはファミコンなど8bit時代のゲーム風。
織り込まれたネタは80年代後半テイストという、一部の人間にとってはもうたまらなく懐かしい内容のゲーム。
まずはそれっぽさが素晴らしいマンガや昔のゲーム雑誌の記事風の紹介が置かれていたり、
ダウンロード専用ソフトなのに
何故かパッケージ用の画像を用意したりする凝りっぷりが凄まじい公式サイトと
あまりにも見所満載のPVを見てもらいたい!
ゲームも起動するといきなり上画面にバグったTV画面。
下画面にはゲーム機とカセットが表示される。
このままだとゲームが始まらない。カセットを抜き取り、端子部をこちらに向ける。
3DSのマイクに息を吹きかけてからAボタンでリトライするとゲームスタート!
この演出でもう完全にハートを撃ち抜かれてしまったぜ……。
スタートボタンでスキップ出来る点が更に素晴らしい。
あくまでも楽しい演出であって強制させてはいけないということをしっかり理解してる!
そしてゲームを始めると下画面にはちゃんとスライドして読める説明書まで!
このいかにもなデザイン!
これを何度も繰り返しスライドすると……?
本作は8bitの魔力で満ち溢れた次元の狭間にある空間が舞台!
マジカルランドを襲った怪現象と押し寄せるモンスターを相手に
王女であるローラ姫とその親衛隊である6人の「まもって騎士」が立ち上がる!
親衛隊っていうか王女が趣味でかき集めた遊び相手に近い存在なんだが頑張れ「まもって騎士」!
内容はステージクリア型のアクション&シミュレーションゲーム。
6人いるキャラから1人を選んでスキルをセットしてスタートし、
お姫様を守りながらステージ内に存在する大量の敵をすべて倒せばクリアだ。
難易度はイージー、ノーマル、ハード、ヘルの4段階。
最初に選べるのはイージーとノーマルだけで、1つ前の難易度をクリアする度に増えていく。
基本操作は方向キーとスライドパッドで移動。
Bボタンで通常攻撃、YXALRボタンには3種類のスキルをセット可能となっている。
ステージにはお城があって、敵を倒した時に手に入るお金を支払えばレベルアップも可能。
しかしお姫様が敵にやられてしまうとゲームオーバー、
そしてお姫様の近くにいれば体力回復、お姫様から離れるとレベルダウンという仕様!
そうなるとずっとお姫様の近くにいたくなるわけだが、
マップに点在する敵が湧き出すジェネレーターも破壊しないとクリアにならないため、
攻めと守りの切り替えが重要となっている。
ジェネレーターは一定数の敵を出すと消えるものもあるが、消えないものもある。
そのために重要になってくるバリケードと砲台の存在。
どちらも敵の攻撃や進行を防いでくれて、砲台は攻撃もしてくれる。
ステージによっては最初から配置されてるし、
対応したスキルをセットしてあればお金を支払って新しく作ることや強化することも可能だ。
攻撃を受けるとボロボロになっていくが。「こっちの攻撃を当てる」と修理したことになって耐久力が回復していく。
バリケードの手前に陣取って敵とバリケードを同時に攻撃すれば、
敵にダメージを与えつつバリケードも回復となる。これで耐えるのが基本戦術!
性能を強化していくと砲台は最初は矢を発射するだけだが、
強化すると電動ノコギリになったり火炎放射機になったりとどんどん強力に。
最終的には某白いモビルフォース風の姿となって猛威を奮ってくれる。
モビルスーツじゃないからね!
また、危なくなったらお姫様を押してズリズリと移動させることも可能。
ドラゴンクエスト4のトムじいさんを思い出す感触だぜ……。
姫を持ち上げて運ぶことの出来るスキルもあるのでそれで逃げまくるのも有効。
持ち上げられた時の姫のボイスがお気に入りです。
下画面には全体マップと現在装備してるスキルの強さ。
あと、姫の一言メッセージなどが表示されるので見逃さないようにしたい。
※実際は8/7/8/9でした。
バリケードや砲台で姫を防衛して大量に押し寄せる敵を倒す!
時には敵の群れを掻き分けてジェネレーターへと走る!
危なくなったら姫と城へ戻って防衛!
ワープゾーンや、宝箱に入ってるカギを見つけないと開かない扉もあったりはするが、
基本的にはこの繰り返しだ。
ザコ敵は「コンボ攻撃に巻き込むだけで死にまくるザコ」が中心で、
それに耐久力の高いヤツや攻撃力の高いヤツ、遠距離攻撃してくるヤツなんかが混じってる構成。
初代ロマンシングサガ並に湧き出す大量の敵を
スキルやコンボ攻撃で薙ぎ倒しながらマップを走り回る感覚は無双シリーズに近い。
敵を一掃する度にコインやアイテムがジャラジャラ飛び散るのが実に爽快。
まさに8bit版無双だ!
アイテムやコインは自動回収なので攻防に集中できるぜ!
見た目がファミコン風とはいえ、画面には数十体の敵が常に表示されていて画面の外でも大量の敵が動いてる。
攻撃すると派手なエフェクトがバシバシ出るし、敵を倒すたびにコインやアイテムが大量にジャラジャラと飛び散る。
弾をバリバリ発射する砲台を沢山置く場面も多い。
にも拘らず遊んでいて処理落ちがまったく無い!サクサク動く!
製作スタッフの高い技術力が伺えるぜ……!
実際遊んでるとビックリするくらい処理が軽いぞ。
使用キャラは6人いてそれぞれ性能が違うし、
敵を倒した時などに出現する素材アイテムを集めて
新スキルゲット、スキル強化、新武器開発、武器強化なども出来る。
スキルはボタンで使用するアクションスキルを最大3つ、
つけるだけで効果があるオートスキルを最大4つまでセット可能。
単純にステータスを上げるものから援護してくれる仲間を増やすもの。
攻撃に毒や炎などの追加効果を付けるもの、バリケードや砲台を作成できるもの、
一定時間経過でお金が増えるもの、ダメージを受けると自動で反撃するものなど沢山あって戦略は千差万別。
物を持ち上げられるスキルを装備して、姫やバリケードごと移動して前に進んでもいいし、
一瞬だけ無敵になるダッシュスキルを装備して敵の群れを突っ切って素早くジェネレーターを破壊してもいい。
敵の通り道に砲台を並べてもいいし、壁を貫通して攻撃できるスキルをセットして壁越しに攻撃しまくってもいい。
武器は特定のスキルを強化させる効果もあるし、特定のキャラしか使えない固有スキルもある。
個性的なステージが多いので地形も踏まえてスキルをセットする必要があるぜ。
スキルを変えるだけでガラッと戦法が変わったり、
苦戦してたステージが結構楽にクリア出来るようになったり。
このスキルと装備の組み合わせの試行錯誤も
素材アイテムを集めて強くしていく育成要素も非常に楽しいぜ。
ステージクリア時にランダムで表示されるアイキャッチもどっかで見たようなネタ満載でニヤリとさせられる。
「アクス~!」じゃねぇよ!
みんなかなりおぼえてると思われるタッチである。
公式ブログによるとそのまんま過ぎたのでボツになったイラストもあったそうだが、
お前は一体何を言っているんだ。
会話デモも飛ばしててゲーム開始直後からいきなりこれである。
大人の女性はバリケードをまたいだりしない……!名言だ!
覚えることは結構あるが、序盤が軽いチュートリアル的な作りになっていて
ちょっとしたヒントなどが表示されるので普通に遊んでいるだけでシステムが理解できる。
6人いるキャラもかなりバランスが練られていて、
遊んでいるとどれも「こいつ便利すぎない?」って思えてくるのが絶妙だぜ。
まあ一番安定感あるのは分身攻撃でバリバリ広範囲攻撃できるニンジャだと思うし、
ステージ44みたいな作りのステージだとアーチャーが一番いいかな。
しかし時間経過で金が増えるジイヤも捨てがたい……。
難易度ノーマルを普通に楽しんで全ステージクリアするだけで20時間以上掛かるのに、
難易度ハードにするとガラリと変わる敵配置にも戦慄。
ハードにするとチュートリアルステージから殺しに来るの変な笑いが出た。
800円ちょっとのゲームの作りこみじゃねーぞこれ?!
アイキャッチまで新しいのが増えるし!
そんなゲームで非常に楽しませてもらったが、欠点はまずサウンドテストの条件の厳しさだな!
一度ステージをクリアするとサウンドテストと勲章が解禁される。
勲章は「○○でボスの○○を倒した」「○○で難易度○○をクリアした」などの条件をクリアすると
埋まって行くやりこみ要素で、この勲章を沢山集めるとサウンドテストで聞ける曲が増えていく。
が、この勲章の数がとても多く、
普通に難易度ノーマルとハードをクリアした程度だと片手で数えられる程度の曲しか聴けない。
作曲陣がエインシャントの取締役である古代祐三を筆頭にレジェンド級のメンバーが揃っていて、
OP曲やED曲も含めて名曲揃いなのにサウンドテストで曲を増やす条件がとても厳しい!
なんてことだ!あの曲とかこの曲とかをじっくり聴きたいというのに出来ない!
許せん!俺はこの非人道的な行いに断固抗議する!サントラ出さないと絶対に許さねぇぞ古代祐三!
と怒っていたんだけどサントラの発売が正式に決定したのでこの欠点は自動的に消滅しました。
あとは下画面のマップにジェネレーターが表示されない点かなあ。
「ジェネレーターから敵が出現した瞬間」にだけマークが出るのでそれで判断は出来るんだけど、
常に位置を表示してくれた方が遊びやすかった。
まあ、それだとカンタンになり過ぎてしまうのかもしれないが。
それと、一本道で右からミノタウロスが押し寄せてくる系のマップはもっと少なくてよかったかな!
本作を一言で表現するなら「本気で作られたゲーム」。
80年代と8bitに対する愛に溢れているが、決してそれに囚われてはいない。
懐かしい演出やネタには力を入れていても、
レトロ再現を無視した方が面白くなるという部分はキッチリ割り切って作られていて、
ファミコン風だけどファミコンでは絶対に出来ないオリジナルの新作ゲームになっている。
そしてオリジナルの新作ゲームとして非常に面白い!
敵を薙ぎ倒す爽快感、ギリギリの攻防から来る緊張感。練りこまれたステージ構成。
遊べば遊ぶほど唸るしかない、どれだけ手間を掛けたのかとにかく物凄い作りこみ。
800円ちょっとのゲームとは思えないボリュームと完成度!
3DS DLソフトは100本近くやってきたが、トップクラスに面白い作品と断言させてもらうぜ。
あのエンディングとスタッフロールもずるい!ずるいとしか言い様がない。
ダウンロードプレイによる4人協力プレイや、ステージを自分で作ってQRコード化して公開できるモードまで搭載。
まさに「みんなで」楽しめるゲームとなっている。
公式サイトを見てノリにピンと来た人はもちろん。
何より「面白いゲーム」を求めている人にイチオシの1本だぜ!