絶対SIMPLE主義

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PS1「SIMPLE1500 THE宇宙飛行士」レビュー!噛み合わない内容。作りたかったのはメトロイド?

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SIMPLE1500シリーズ Vol.100 THE宇宙飛行士 D3公式

PSストア SIMPLE1500シリーズ Vol.100 THE 宇宙飛行士

2002年の8月29日に1500円で発売されたSIMPLE1500 THE宇宙飛行士のレビュー行くぜ!

現在はゲームアーカイブスで309円という宇宙への夢と希望が込められた価格で販売されているぞ。

開発はアメディオ。記念すべきSIMPLE1500シリーズ100本目だぜ。

ちなみにSIMPLE2000シリーズの100本目は……うっ、頭が!

タイトルだけ見るとシミュレーションゲームか何かにも思えるが

実際はミッションクリア形式のSFアクションゲーム。

宇宙での事故!謎の怪生物!政府の陰謀!次々にプレイヤーに舞い込む依頼の数々!

この全8ミッション+おまけ4ミッションを宇宙服ひとつで駆け抜けていくのだ。

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オペレーターはミヅキ・ブライトという女の子が担当するぞ。

このいかにもSFアニメ的な衣装!

後ろの壁もよく見るとデザインがそれっぽいだけでどういう機能があるのかよく分からんな!

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操作方法は方向キー上で前進、下で後退、左右で方向転換。

R1ボタンで背中のバックパックを噴射して上昇。

R2ボタンで下降。

×ボタンでその場に止まるエアブレーキ。

□ボタン+方向キーで周りを見回す。

○ボタンで装備しているアームパーツの使用。L1、L2ボタンでアームパーツの切り替えなどだ。

挑むミッションの舞台は無重力、あるいは低重力のため、動きはフワフワしているし慣性が掛かる。

上昇するためにちょっとだけ噴射しても、慣性が掛かって上昇し続けるのだ。

このフワフワした挙動を上手く制御していくのが楽しいゲームね。

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ミッションは事故で散らばった貨物の回収や、事故で起動しなくなった機械を起動、

所属不明の宇宙船を調査などなど。

ミッションによってはアームパーツのレーザーを使った宇宙生物とのバトルもあり。

レーザーはオートロックオンなので○ボタンでバシバシ撃ちまくればよし。

時間経過で酸素ゲージがゼロになったり、

ダメージを受けて体力がゼロになったらゲームオーバーだ。

ミッションによっては回復アイテムが存在する。

とにかく無重力下での挙動が独特なので最初は接近しないといけないターゲットを通り過ぎてばかりだが、

闇雲に動き回らず、ターゲットに軸を合わせてゆっくり接近したり、

慣性とエアブレーキを利用したスピード調節が出来るようになってくるとグッと面白くなってくる。

無重力下での動きを身につけろ!宇宙と一体になるんだ!

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この動きに合わせて変化するバックパックの噴射炎が細かくていいんですよ。

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ミッションでは散らばった貨物に接近して自分の足にドッキングさせて、

そのまま回収地点まで運ぶステージがお気に入りです。

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ミッション中はミヅキからこうやって頻繁に通信が来る。

フルボイスではないがいくつかボイスもあって雰囲気出てるぜ。

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宇宙船や遺跡といった迷路のようなフィールドを探索するミッションもあり。

ここはSFホラーのような雰囲気があって、

オペレーターの通信を聞きながら一人進む閉塞感がなかなかイイ。

BGMやSEも実にそれっぽいぜ。

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なんか妙にセクシーな店員がお出迎えをしてくれるショップでは

ミッションクリア時に貰える報酬で強化パーツも購入可能。

終盤では全性能がアップする強化スーツも登場だ!

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これは……すげぇどっかで見たようなカラーリングですね……!

頑張ったらエンディングで水着が拝めそうな宇宙服!

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全8ミッションをクリア後は4つのおまけステージが登場。

規定タイムクリアで次のステージが出る。

数分で終わる短いステージなのでいかにもおまけっぽいが

狭い空間で登場する敵をすべて倒す、空中を浮いてるターゲットをすべてキャッチするなど。

このゲームの魅力が詰まってる構成。自分と宇宙をどのくらい一体化できたかが試される!

敵を撃退するステージはオートロックオンが効かなくなるので、直接狙うしかない。

レーザーの射程は長いので、その場に止まったまま向きだけ変えて砲台のように戦うのがコツ。

次々に敵が出てくるのでなかなか爽快だ。

ただ、全部クリアしても金が貰えるだけなのが寂しい。

買えるパーツが少なくて、中盤で全部のパーツが出揃うゲームなんだで

貰っても使い道が無い……。

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一度クリアしたミッションに再度挑戦するとシークレットアイテムが出現。

ゲットするとお金が貰えるしメニュー画面に記録もされるやり込み要素。

ミヅキも違うセリフを喋ってくれるしいい要素だぜ。

どっちにしろ金の使い道はないんですけども!

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本作の欠点はまずカメラワークの酷さ。

プレイヤーがカメラを操作できないのに、壁に近くに移動すると暴れ馬のように跳ね回る。

狭い場所にあるターゲットを狙う時や、

狭い通路を進む探索型のミッションでは最初から最後までこの暴れカメラに悩まされる。

フワッとして慣性のついたキャラの動きは個性と言えるんだけど、

平行移動が出来なかったりと細かい操作がかなりやりにくい。

また、プレイヤーキャラは歩行速度が非常に遅いため、

狭い通路を進む探索型のミッションは時間が掛かってしょうがない。

探索型のミッションは他のミッションと違って重力が強いからそこまでフワッとしてないんだけど、

それでも操作にクセはあるままだし普通にクリアするだけでも30分以上は掛かる。

ターゲットやアイテムの位置を大雑把に表示するレーダーはあっても

地形が確認出来るマップが無いし、

似たような景色が続いてただでさえ迷いやすいのに

壁際でのカメラの暴走で進行方向が分からなることもしばしば。

カメラに加えて、グラフィックが粗くて壁の模様がグニャグニャ曲がったりするので

遊んでるとちょっと気持ち悪くなってくる。

スイッチを探してドアを開けろとか、ちょっとした謎解きとかがあるんだけど、

このゲームの挙動でこれやるのは本当にだるい。

坂道を登るだけでカメラが暴れ回るくらいカメラワークが酷いのに

変なところで上を向かないと見つからない通路が散りばめてあったりでもはや嫌がらせレベル。

全8ミッションうち半分以上がこの探索型ミッションなんだけど、

貨物回収みたいにフワッとした挙動が生かせる広い場所でのミッションならともかく、

狭くて細長い通路が延々と続く迷路みたいな場所を探索するなら

この操作性でやる必要が無いと思うんだよね。ステージ構成とキャラの挙動がかみ合ってない。

通路で繋がった2つの部屋を行ったりきたりしながらギミックをレーザーで動かしていくとか、

普通のアクションゲームならともかくこのゲームの挙動でやられても面倒なだけ!

独特の挙動のキャラを動かして少しずつ操作に慣れていく

良い意味でめんどくさいゲームを期待していたら

普通にめんどくさいだけのミッションが延々と続く構成だ!

強化スーツのカラーリングもそうだけど、ミッションもメトロイドっぽい箇所があったりで、

ホントはメトロイドみたいなゲームを3Dで作りたかったのかな……って思えてきた。

回収ミッションだけだとすぐ終わっちゃうからこういう面倒なのも入れたって理由も大きいかな。

酸素ゲージが切れたらゲームオーバーという状況の中。

怪物と戦いながらあちこち探索を続ける緊張感を出したかったのは分かるんだけども……。

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アイデアやSFモノっぽい雰囲気は本当にいいし、独特の操作感も悪くなかったけどミッション構成で失敗。

やりたい事に色々と追いついてない。

貨物回収ミッションやおまけミッションは結構面白かったんだけどなあ。

惜しい1本だったぜ。