新宿ダンジョンのレビュー行くぜ!
新宿ダンジョンは2015年の1月7日にPUMOから600円で配信された3DS DLソフト!
元々はスマホの無料ゲームで大ヒットした作品。
構造が複雑すぎてダンジョンみたいと言われることもある新宿駅を、
実際にダンジョン化して冒険するというアクションRPGだ。
3DSへの移植に当たって謎解きの変更や、装備アイテムやアクション要素の追加などが行われている。
新宿駅はほぼ毎日通ってるので
スマホ版未プレイの俺としてはかなり気になっていた作品だったんだが……。
これで600円はかなりキッツいデキだったわ。
上から見下ろした視点で進む2DのアクションRPG。
東京都庁にある伝説の秘宝を目指して新宿駅を探索するという構成だ。
マップの構造は実際の新宿駅を元にしているが、
トゲや仕掛けなどでダンジョンっぽくエリアを区切ってあるので、
「え、都庁ならこの道ですぐでしょ?」とは行かず、
行く手を阻むモンスターと戦いながら仕掛けを解いたりアイテムを探したりする必要があるのだ。
アイテムは道をふさぐ改札を通るためのキップ。
遠くの仕掛けを動かすための弓矢や、ヒビの入った壁を爆破するための爆弾、遠くのものを引き寄せるロープなど。
マップのあちこちには緑色の☆マークが存在し、これに触れると地名が表示される。
一度触れた場所はリストに登録され、この総数で達成率が上がっていくというやり込み要素だ。
リストを埋めるために新宿ダンジョンを歩き回ろう!
名前はもじってあるが、地名も実際の新宿駅にある場所が元になっている。
これだとエルタワーにスバルビルね。橋の家はあのカメラ屋か。
そういうゲームなんだが、とにかく展開が単調。
イベントや会話をするキャラなどは一切なく、だだっ広いダンジョンを延々と歩き回って謎解きをするだけ。
謎解きもスイッチを探すとか松明に火をつけるとか、石を動かしてスイッチの上に乗せるとか、
そういうありきたりなものばかりで捻りはゼロだ。
新宿駅をダンジョン化と言っても再現されているのは地形だけ。
実際の新宿駅にある店舗などは再現されておらず、
あるのは改札や券売機、1種類だけの看板やカウンターくらい。
ゲームとしては殺風景で無駄に広いマップを延々と歩くだけだから、探索する楽しさはまったくない。
埋まっていくリストも名前だけで、別にその場所に関するテキストが表示されたりはしない。
3DS版で追加されたアクション要素も、
こっちが歩くのと同じくらいのスピードで突進してくるネズミや、
一度倒しても一定時間で復活する上に群れで出てくるガイコツ、
ワープしながら地形貫通の火炎弾を撃って来る上に、たまに画面外からも攻撃してくる魔法使い。
そういうなんか鬱陶しいだけのザコ敵がバラバラっと出てくるだけ。
ザコの種類は少ないし、ボスもラスボス1体だけで適当にボタン連打するだけで撃破可能。
本当に取ってつけたようなアクション要素でまったく楽しさはないぜ。
キャラを操作した時の移動の幅が細かすぎるせいで、
狭い通路や扉を通る際に変なところで引っかかることが多かったのも地味に気になった点。
マップは複雑で、プレイしてるとどこを歩いているか分からなくなることもしばしば。なので、
「新宿駅はダンジョンとか言われるけど、実際にダンジョンにしてみたらホントに迷うな!マジ迷う!」
という楽しさが無いわけじゃないんだけど、
このゲームで道に迷う原因って
「実際の新宿駅にある店舗などがほとんど再現されておらず、似たような景色が延々と続くから」
ってのが理由なんで、実際の新宿駅で迷う感覚とは程遠い。
次にやることを教えてくれるヒント機能と、2画面を使った見やすいマップは便利だけど
アイデア以外で評価出来るところは本当にそのくらいかな……。
途中で迷った時間含めても2時間でクリア出来て達成率は87パーセント。
クリア後にやることと言ったら達成率を上げるためにマップを歩き回ることくらい。
水増ししたような内容の薄さなのにあっという間に終わる。
新宿駅の地形を使って実際のRPGを作った。
というアイデア以外に面白い要素やこのゲームならではの独自性がまったく無い。
探索する楽しさは無く、3DS移植に当たって追加されたアクション要素もやっつけ。
ゲームとしては「デキが悪くて値段の高い劣化ゼルダ」以外にコメントできない内容。
600円という価格は高すぎるし、そもそも値段以前にまったく面白くない。
これは3DSに移植してこの内容で600円で売ろうと考えた販売元のPUMOに問題があると思うわ。
ゲーム機で600円の値段をつけて勝負できる内容にまるっきりなっていない。
新年早々、残念な気持ちにさせられたぜ……。
実際の新宿駅はもっと面白いところです!