激投戦士ナゲルンダーのレビュー行くぜ!
3DSダウンロードソフト 激投戦士 ナゲルンダー | シルバースタージャパン
激投戦士ナゲルンダーは2015年に1月28日に配信された3DS DLソフトだ!
価格は500円だが、2月4日まで400円で配信されているので気になる人はお早めに!
メーカーはシルバースタージャパン。
dsiウェアからダウンロードゲームを出し続けている老舗メーカーだぜ。
出すゲームの当たり外れが極端にデカいのでなかなか気が抜けない。
ジャンルは左右に広いフィールドの中で戦う2Dのアクションゲーム!
基本的には敵を規定数倒せばクリアというシンプルな内容だ。
ストーリーはタイトルから分かる通り特撮ノリ。
20XX年!ドン・ハラス率いる悪の組織「ブラックハラス」がイヤガラセによる世界征服を開始!
人々はとても迷惑していた!
主人公の今田(いまだ)ナゲルもイヤガラセでスーパーの激安弁当を買い損ねる!
投げ飛ばしてやろうとするもブラックハラスの戦闘員は強く、逆に投げ飛ばされてしまう!
そこへ現れたのが正義を愛する科学者、大雑葉(おおざっぱ)カイゾウ。
カイゾウからブラックハラスのすごい技術に対抗できるヒーロースーツを託されたナゲルは、
正義の戦士、ナゲルンダーとして戦うことになったのだ!
というオープニングです。
ユル過ぎるノリと偏差値の低いネーミングセンスがたまらないぜ!
「この物語は、悪を投げ、正義を投げ出さない戦士、ナゲルンダーの激闘の記録である!」
この1話のナレーションがまた素晴らしい。
こんなノリでブラックハラスと戦いつつ、
日曜朝に番組が放送されるような有名なヒーローも目指すという展開である。
ナゲルンダーは徒手空拳で戦うヒーローで武器は持っていない。
その理由に関しても説明がある。
うん……うん?
他にもナゲルンダーの人気を上げてグッズの売り上げを伸ばさないと開発資金が無くなるとか、
人気を伸ばすためにはナゲルンダーをわざと怪我させてピンチを演出した方がいいかな?とか、
メタでヒドい展開ばかりです。
こんな感じでナゲルと博士がアホな会話をしていると
ヒロインのヒロミさんが毒を吐きながら登場して現場に出撃するというのがパターンとなっている。
とにかくこのセリフ回しの力の抜けっぷりが面白過ぎてやられっぱなし。
銀星はことだま~るやハイパーパドルブロッククラッシャーのテキストも良かったからなー。
後者はテキストしか褒めるところが無かったんですけども!
会話でやたら細かいニチアサネタが飛び出したのにも耐えられなかった。
これちゃんと最近の特撮をリアルタイムで見てる人がシナリオ書いてるな!
「ヒーローだから変身ポーズの練習だー!」みたいなベタなネタじゃないところがいいですね。
まあコアなネタはここくらいで、
ベタベタな「正義のヒーローと悪の組織!」っていう部分さえ分かれば
特撮知らない人でも十分楽しめるテキストになっているぞ。
ナゲルンダーとして10ステージ以上を戦いぬく2Dアクションだが、
攻撃方法は「敵を投げる」だ!
Yボタンで敵を掴んで、もう一度Yを押すと投げて攻撃。
これを繰り返して敵をどんどんやっつけていく。
やっつけた敵は垂直に落下してくるので、地面に落ちる前に素早くキャッチ。
その敵を投げることで通常よりも強力な投げ攻撃が可能になるのだ。
そしてこの強力な投げ攻撃で倒した敵を更にキャッチすると
複数の敵を貫通する貫通投げが使用可能。
貫通投げで吹っ飛ばした敵をキャッチすると更に貫通投げが可能だ!
貫通投げでまとめて倒した敵をキャッチして更に貫通投げ!
このコンボで敵を一気に倒すことが出来るってわけね。
敵は大きく分けて3種類。
そのまま掴んで投げられるザコ敵。
投げられないがザコ敵を当てて吹っ飛ばせば掴める戦闘員。
投げられないボスキャラ。
ただし、ボスが投げて来る武器や
ザコ敵の吐き出す弾をキャッチして攻撃に使うことは可能!
敵の攻撃すべてを利用して貫通投げを決めるのだ!
なんていうか初代星のカービィをコピー無しで発展させたようなシステムかも。
敵を連続して倒し続けてコンボを稼いだり、Aボタンで出るキメポーズでゲージが溜まる。
ゲージが3本以上あって何かを持っている時にXボタンを押せば必殺技だ。
会話デモの立ち絵よりもいい作画のナゲルンダーが表示されて画面内の敵がすべて吹き飛ぶ。
必殺技で吹き飛んだ敵をキャッチした場合も貫通投げになるぜ。
「敵を敵に投げて倒すアクション」という基本ルールはシンプルなんだが、
このコンボシステムと必殺技。
投げる時にボタンを長押しすると画面がゆっくりになって任意の方向に狙いが付けられるシステム。
LかRボタンで発動する空中でも可能なダッシュ。
ジャンプ中にもう一度Bボタンでジャンプ出来る2段ジャンプ。
これらを組み合わせた立ち回りが本当に熱い。
吹っ飛んだ敵を空中でキャッチしてそのまま空中から敵に投げつけたり、
空中ダッシュや2段ジャンプで避けた敵を掴んでそのまま攻撃に利用したり。
ボスキャラが空中から電撃攻撃してくるのにあわせてボタンを長押し!
ボスが攻撃をするタイミングを見計らって投げる!
これで電撃をかき消しつつボスにダメージを与える、なんてカッコいいプレイも出来るのだ。
「ジャンプ中に下に入力するとその場で急降下する」という地味なシステムもあるんだが、
これを使いこなせるようになると更に立ち回りが変わってくる。
空中でキャッチ不可能な敵の攻撃を素早く避けたりとかね。
難易度はノーマル、ハード、ヒーローの3種類あって、
難易度ヒーローはザコ敵も沢山出てくるし、大量に敵弾が飛んでくるしでかなり過酷。
戦闘員に関しては耐久力が上がって貫通投げじゃないと一撃で倒せなくなる。
しかし敵や敵弾が多いということはコンボを決めて貫通投げや必殺技を繰り出すチャンスも多いってことだ。
ダッシュ、ジャンプ、急降下で敵を捌き、コンボと必殺技をガンガン繰り出す。
しかし吹っ飛ばした敵をキャッチし損なうとコンボが途切れて一転してピンチに。
この緊張感がたまらないぜ!
時にはコンボを無視してひたすらザコの群れを投げまくった方がいい局面もあったり。
ボス戦は難易度ヒーローだと本当に死闘になるんだが、
それでも相手の攻撃パターンをしっかり覚えて戦えばちゃんと勝てるようになってる。
ステージクリア時にはスコアと戦闘内容に応じてお金が貰える。
キメポーズをビシッと決めたり、トドメに必殺技を使うとボーナスが付くのがそれっぽい作りだ。
このお金で回復アイテムを購入したり、ステータスを底上げする強化改造が可能な救済措置もアリ。
回復アイテムはかなり強力だし、
回復アイテムを使わずにクリアするとステージ名に星マークが付くので、やりこむ人は縛って戦おう。
お金はボーナスイラストやサウンドテストのアンロックにも使える。
ボーナスイラストは5枚あってどれも見逃せないものばかり……っていうか5枚目ビックリしたわ!
あれは1周クリア後に見る事をオススメ。
PVとかを見ると動きがもっさりしているように見えるが、
実際にプレイするとガシガシ攻め込めるゲームでまったく気にならない。
1ステージも短くて非常にお手軽。
ルールは単純ながら操作性とシステムがかなり練られていて、
プレイヤーが上手くなれば上手くなるほどカッコいい動きが出来るし、
上手くなれば上手くなるほどステージも早くクリア出来る。
気がつけば本当のヒーローみたいな動きを自在に繰り出せるようになっているのだ。
気がついたらヒーロー!
難易度ノーマルで「20コンボたたき出せ!」というステージがあって、
最初にプレイすると大分難しく感じるんだけど、
クリアして難易度ハードやヒーローで再プレイする頃には驚くほど簡単に感じるようになる。
操作性とバランス、ホントに絶妙だわ。
味方側もユルい連中揃いだけど敵のブラックハラス側もイイ味出してるキャラばかり。
こちらは悪のボスであるドン・ハラス。
落ち込んだ部下を打ち上げで励まそうとしたり、
先行して出撃した部下を心配したりするいい人です。
悪のボスなのにパワハラとか絶対しない!
お約束のニセヒーローも。
ナゲルンダーのセリフがその通りすぎる……!
そして戦闘が終わった後にエゴサーチをするナゲルンダーである。
やだなあ…エゴサーチする正義のヒーロー……。
まあ仮面ライダー鎧武の序盤はこんな感じだった気がするけども!
ゲームをやりこんでいくとキャラクター図鑑が解禁され、
ザコ敵も含めた解説を読むことが出来るのも楽しいね。
このゲーム、難易度以外でゲーム側から用意されたやり込み要素が
回復アイテム縛りでのステージクリアくらいでそこも好きな点。
低価格な3DS DLソフトでもステージ毎に細かいミッションやら収集要素やらクリアランクを用意して
同じステージを何度もプレイさせることでボリューム出そうとしてるゲームは結構多くて、
悪いことじゃないんだけど、どこもそればかりで逆に面倒に感じるというか、
ちょっと疲れているところだったので、
ゲームクリアだけに集中できる本作の作りは好感が持てる。
低価格のダウンロードゲームなんだからこれでいいんですよ!
難易度ノーマルで1周するのに1時間ちょっと。
難易度ノーマル、ハード、ヒーローを回復アイテム縛り、強化アリでクリアして4時間ちょっとだったので、
500円のダウンロードゲームとしては十分だ。
見た目こそチープだが、
分かりやすいアイデアをしっかりと肉付けして操作性もバランスも丁寧に仕上げてある。
会話テキストのアホっぷりも最高だし、そんなアホみたいなストーリーなのに、
プレイをしていると本当のヒーローみたいな立ち回りが自然と出来るようになっていく手応えが
実に爽快で素晴らしい1本だ。
見た目と会話のノリがちょっと好き嫌い分かれそうかなってくらいで、
500円のゲームとしては欠点らしい欠点も無かった。
まったく期待してなかったので予想外のダークホース!
低価格のダウンロードゲームかくあるべし!という内容だったぞ!
製作スタッフの投げた気合、しっかりと受け止めたぜ。
ゲーム部分も会話デモもどっちも超ツボでめちゃくちゃ面白かったありがとう銀星。
スーファミ時代の2Dアクションゲームが好きな人には特にイチオシのゲームです。