@SIMPLE DLシリーズ Vol.32 THE バトルロボ ~大共闘スクランブル~ 任天堂公式
THEバトルロボのレビュー行くぜ!
メーカー:ディースリー・パブリッシャー
機種:3DSダウンロード専用ソフト
ジャンル:2Dロボットアクションゲーム
配信日:2014年8月6日
価格:520円
3種類のバトルロボと7種類の武装を使い分け、
敵を全滅させて先へ進んでいくステージクリアタイプのロボットアクションゲームだ。
3つのモードで100以上のステージが存在。
開発はMUTAN。
聞き慣れないメーカーだが、公式を見ると
下請けでローカライズ開発や3Dモデリングを色々とやっているところのようだ。
Wiiの「殉職刑事」とか懐かしすぎるタイトルにも関わっていたのか!
凄く面白そうで期待してたのに開発中止になったヤツです。
ストーリーはあるっぽいんだが、
ポエムっぽい文章がエリア選択画面にちょっと表示されるだけ。
これ以外のテキストは一切ないので背景設定は不明だ。
パイロットが搭乗するタイプのロボかどうかも分からない。
3DSのSIMPLEシリーズ完全オリジナルのアクションゲームということで、
当時の俺も発売前から非常に期待していた1本だったんだがね……。
とにかく敵を全滅させればステージクリアのアクションゲーム。
操作は移動、右手攻撃、左手攻撃、下画面のタッチで武器切り替え。
上から見下ろした俯瞰視点だ。
武装はソード、ハンマー、センサーボム、
ガトリング、グレネード、シールド、レーザーライフル。
ステージ内にあるアイテムボックスを拾うことで使えるようになる。
右手と左手にそれぞれ違う武器を装備させることも可能だ。
両手にガトリングならダブルガトリングで鬼連射!
両手にシールドなら背面以外を完全ガード可能!
時間経過で溜まるゲージを使って超必殺技も発動できる。
両手ソードならソード乱れ斬り、両手ガトリングなら極太レーザー。
両手シールドなら一定ダメージを受けるまで完全無敵のバリアなど武装によって変化。
バリアは時間制限無しなので簡単に言うとバリア最強です。
操作するバトルロボはパワー型、スピード型、バランス型の3機。
なかなかいいデザイン。
ゲームとしてはバシバシ撃ちまくる爽快なアクション!……ではなく、
こっちに気づいていない敵を死角から先制攻撃したり、
壁などを活用して敵弾を避けながら迎撃したりするような立ち回りがメインとなる。
こっちに気づいた瞬間に画面外からライフルやガトリングをぶっ放してくる敵や
攻撃範囲の広いグレネードを撃ちまくってくる敵、
視界に入った瞬間に高速で体当たりをしてくる敵が当たり前に出てくる上に、
こちらのロボの動きがもっさりしていて射撃武器も近接攻撃もスキが非常に大きい。
グレネードやセンサーボムは
自分の攻撃でも爆風に当たり判定があるので迂闊に使えない。
ちょっとでも敵陣に突っ込むと即死で、
とにかく敵配置を覚えて着実に1体ずつ潰していくのが大事なゲーム。
ステージ開始時にステージ全体をスクロールさせて確認できるのが親切ではある。
ステージ毎にブロンズ、シルバー、ゴールドの3段階でランクが付くので
全ステージでゴールドを目指すのがやり込み要素。
しかしノーミスでクリアしないと絶対にゴールドが取れない仕様なので、
1発でも攻撃を受けたらやり直し確定。
ある程度距離を取るとこっちを攻撃していたザコ敵が元の位置に戻っていくので、
戦うなら逃げやすいスピード型一択だね。
覚えゲー的な作りなのは分かるんだけど、
その割に超必殺技のゴリ押しで大体なんとかなるとか、
それ以外なら敵配置覚えてそこに画面外にグレネード投げまくるのが一番早いとか、
とりあえず弾幕が飛んでくるようなステージか、
とりあえず敵がダッシュで追い掛けてきて殺しに来るステージばかりで
敵配置が全体的に安直とか、
敵の姿が見えないトンネル通路とかストレスの溜まる要素があるとか、
センサーボムが自機にも反応するので置いて方向転換しただけで爆発するので
ボンバーキングの爆弾よりひどい自殺性能だとか、イマイチな作り。
ただでさえロボットの動きがもっさりしてるのに、
装備切り替えの操作性が超悪いのも難点。
下画面の矢印ボタンを1回1回タッチして左手と右手の武装を切り替える必要がある。
これは3DSどころか、
初代DSの初期の段階で絶滅していなければならない無理やりタッチ使うUIだ。
氷河期を乗り越えてきたか!俺が絶滅させてやる!
タッチ使うなら武装のアイコンを下画面にズラッと並べて、
タッチした武装に素早く切り替えられるとかそういうのにしろよと。
ボタンでの代用は不可能なので素早い武装変更が大変やり辛い。
右手と左手に別々の装備が出来るシステムは面白いのに、
ロボのもっさり感とこの装備変更のし辛さで完全に死んでる。
エリア最後に待ち受けるボスはどれもただの球体でデザインがしょっぱいし、
ラスボスがまた異常なほど堅い上に
地雷やらグレネードやらの攻撃範囲の広い弾を
バカみたいにばら撒いてくるのでうんざり。
たまに飛んでくる極太レーザー以外の攻撃が届かない部屋の外で
ゲージ溜めて無敵バリア張って接近攻撃しまくってバリア切れたら逃げて……。
を10分以上繰り返して倒すのが一番安定する。
ノーミスクリアは物理的にムリな気がするんだけどどうするんだこれ……。
ロボットが高速で飛び回るようなアクションゲームではなく、
遮蔽物や武器の攻撃範囲をしっかりと活用した
一進一退のゲームにしたいというのは分かる。それは別に悪いことじゃない。
ただ、完成度がまったく追いついていない。
普通にプレイしてるとチマチマしててストレスが溜まるアクションゲーム。
リトライが手軽で1ステージも短いので高ランクを狙う覚えゲーとして遊べば、
多少は面白くなってくるんだけど、遊べば遊ぶほど作りの雑さも見えてくる。
つまんなくは無いんだけど……非常にコメントし辛い内容。
特にこのゲームならではのアイデアや魅力があるわけでも無いし、
新しいチャレンジをしているわけでもないので、
「○○が悪い」「○○さえなんとかなれば」という作品ではなく、
純粋に制作スタッフにこういうアクションゲームを作る力そのものが無かったのでは。
という言い方になるぜ。
ラスボスを除けばそこまで滅茶苦茶に破綻したゲームではなく、
敵ロボは耐久度以外はこっちと性能は同じなので、
敵ロボのソードを回避!動きが止まったところをカウンターのソードで一閃!とか、
バウンドしたグレネードで上手く曲がり角の敵を爆破出来た時とか、
グレネードでジワジワ進んでゲージ溜まったら無敵シールドでソード連打とか
遊んでいて気持ちいい瞬間は確かにある。
ただ、トータルとしては完成度が低くて残念な作りだしオススメも出来ない。
ステージやモードを無駄に増やすくらいならもっと作り込んでほしかったぜ。