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3DS「高円寺女子サッカー3」レビュー!チームメンバーは忍者にカンフー使いに幽霊!B級っぽさが懐かし楽しい!

 

 

高円寺女子サッカー3 公式

 

コンプリートした高円寺女子サッカー3のレビュー行くぜ!

 


メーカー:スターフィッシュ・エスディ

機種:3DSパッケージソフト

ジャンル:ドラマチックスポ根美少女アドベンチャー

発売日:2016年6月16日

価格:5800円


 

PS2時代からスターフィッシュが細々と展開している美少女アドベンチャーゲーム最新作。

初代はPS2とDSiウェアで発売されて2はDSパッケージソフトだ。

 

今の3DSでこういうタイトルは珍しいということで購入した俺はシリーズ初プレイ。

過去作とは設定的な繋がりはあるものの主人公も異なっているし、

特に置いてけぼりにされることもなく十分楽しめたぜ。

 

 

大学を卒業したばかりでサッカーをやっていた新人教師の青山春之丞が主人公。

ある出来事をきっかけにサッカー人生を捨てたのに、

ひょんなことから問題児ばかりのサッカー部の顧問をやることに。

しかも、1度でも負けたらサッカー部は廃部&主人公はクビという条件。

サッカー部は問題児だらけで部員も6人!こんな状況で全国優勝できるのか?!

とりあえず部員集めからスタートだ!

 

という清々しいくらいにベタなスポ根モノである!

 

 

たまに選択肢が出るADVパートがメイン。

その合間に選択したキャラクターのイベントが見れる「ある日の出来事」と、

ミニゲーム的な試合パートが合間に挟まる構成だ。

シナリオは選択肢で途中の展開がある程度分岐はするが、基本的に1話完結で進行。

最終試合が終わった後に一番好感度の高いキャラとのエンディングが見れる。

 

 

最終的に11人になるサッカー部のメンバーは個性派揃い。

 

メインヒロインである飛鳥未来は正統派のサッカー少女だが、

他はムエタイ少女に始まって釣りガール、モデル、地下アイドル、忍者、カンフー使い、幽霊と、

いかにもギャルゲーって感じの節操無いメンツだぜ!

個人的にはこれでロボット少女がいたら完璧だった。

 

このチームワークもバラバラでサッカーと無縁そうな連中が、

主人公と共に成長し、そして各々の個性をサッカーに結び付けて

必殺技を編み出して強くなっていくのである!

 

 

釣りガール…ブラックバス…スターフィッシュ…スーパーブラックバス3Dファイト……うっ!頭が!

 

 

ムエタイ少女の名前が「夢絵(むえ)」で、ローラースケートで走り回ってるモデルが「ローラ」。

ござる口調の伊賀忍者が「伊賀野 忍(いがの しのぶ)」、幽霊が「玲(れい)」、

人気ブロガーで分析担当の女の子が「安藤ぐぐる」、釣りガールが「瑠亜(るあ)」などなど。

登場キャラの名前がとても覚えやすい親切設計になっております!

 

 

試合で戦うことになるライバルキャラも策士キャラが「諸葛亮子」とか凄いコテコテ。

愛読書が三国志で愛犬の名前がコーメーだそうです。

2016年の新作とは思えんノリだぜ……!

しかし恐らく試合パートでは一番苦戦させられるキャラだと思われる。

ゴールキーパーで鉄壁の必殺技「赤壁賦(せきへきふ)」を使ってくるからな!

 

 

ライバルキャラだと、まったく同じ立ち絵を3枚コピペして

「三つ子」と言い張る虎島三姉妹が凄かったですね……。

名前がそれぞれ「一子(いっこ)」、「二子(にこ)」、「三子(さんこ)」ってセンスにも脱帽。

 

 

ジャンルが「ドラマチックスポ根美少女アドベンチャー」ということもあってか、

試合パートはグラフィックは恐ろしくチープだしミニゲームに近い作り。

 

 

選手は自動で動くので、

プレイヤーがやる事は選手同士がぶつかった時にどう行動するかを選択するだけ。

攻めている時だったらドリブルで抜くか、パスを回すかシュートするか。

守っている時だったらタックルか、パスカットか、ブロックか。

選手固有の必殺技があるので、それをどこで使うか。

 

試合で勝っても負けてもチームのレベルが1上昇。

負けた場合は何回でもリトライできるので、何度もプレイすれば絶対に勝てる。

 

フォーメーションの変更もできないし、

ファミコンのキャプテン翼のシステムを更に簡略化したような内容かな。

細かい指示が出せないので底は浅いもののテンポが良くてサクサク進む作りで、

サッカーゲーム苦手な人でも遊びやすい内容と言える。

 

 

ADVとしては難易度低いしストレス溜まる要素は無い。

既読&未読スキップはもちろん可能だし、

基本的に狙ってるキャラに関する選択肢を選んでいけば問題なくエンディングまで辿りつける。

たまに選択肢で一発ゲームオーバーになることもあるが、その場で直前の選択肢まで戻れる。

 

2週目以降は試合パートを「難易度ノーマルでプレイ」「難易度ハードでプレイ」

「スキップ」「負けた場合の展開を見る」から選べるのも気が利いてるね。

 

 

ストーリーはトンデモ展開満載だが、次から次に襲い掛かるピンチを

サッカー部みんなで乗り切ることで結束が深まっていく流れはちゃんとできているし、

無茶苦茶な設定のキャラばかりなこともあって、

突っ込みどころ満載のセリフや展開が遊んでいて楽しいぜ。

 

2週目以降見れるようになる2つ目の必殺技習得イベントも面白い。

ムエタイや阿波踊り、ローラースケートのテクや忍術、

バスを釣る時のルアーの動きなどを活用した特訓イベントですよ!

 

 

海の家のバイトにも右の恰好で来るアイドル萌さんの気合の入りっぷりは本物だと思った。

 

 

 

名言の多いゲームである……!

 

シナリオは1話完結で毎回新しいライバルが登場するし、

違ったピンチがサッカー部を襲うので飽きさせない。

みんなで阿波踊りの大会に出ることになったけど練習場所が無いので、

サッカーの練習をしながら阿波踊りの練習をする秘策を編み出したりね!

阿波おドリブルとは一体……。

エルミナージュや星をみるひとといった

同社のゲームネタが密かに隠れてるので探してみるのもいい。

 

パッケージには「バラバラに入部した女の子たちには隠されたある共通点が!?」とか書いてあるが、

これが判明するシーンは「どういうことなの…」ってなった。なんだよそれ!

 

試合パートはミニゲームと書いたが、試合で活躍したら「よくやったぞ!」ってなるし、

なんだかんだでキャラに対する思い入れが深まっていく作りになってる。

 

 

登場キャラもクセモノ揃いだが遊んでると段々と可愛く見えてくる。

俺のイチオシはござる口調の伊賀野忍!

コテコテな忍者キャラと忍者設定を雑に生かしたイベントは笑えるし、

エンディングでの展開もめっちゃ可愛いんですよ!

あと制服の下に見える鎖帷子がセクシー。

 

 

好きなことに一生懸命な釣りガールの滋賀瑠亜も主人公とのやり取りがお気に入り。

シナリオで一番好きなのは安藤ぐぐるエンディングかな。主人公が珍しく教師っぽい言動で。

ぐぐるの隠れ巨乳っぷりもいいですね。

 

 

一枚絵が70以上用意されている充実っぷりはフルプライスのゲームなだけあるなと思った。

11人いる攻略キャラに均等に用意されているしライバル校のキャラにも存在。

ここはかなり頑張っている点だぜ。

 

絵のクオリティにはかなりバラツキがあるがな!

可愛い絵も多いんだが、目が凄いことになってる絵があったり、

顔がなんか違うことになってる絵があったり……!

 

 

このゲーム、高円寺女子サッカー3声優アイドルプロジェクト2014という企画で集まった

「KGF☆11」のメンバーが声を担当していて、ゲーム中でもそういうイベントがある。

で、まあなんていうか……思ったよりはマトモな演技のキャラ多くてそこは良かったんだが、

声優経験の浅い人が担当してるわけで

やっぱり棒読みのキャラはかなり棒なのでちょっと辛かったですね!

 

 

ローラのダッシュで殴りつけるような棒っぷりは

まだキャラに合っていると言えなくもないんだけど……。

 

 

羽流純連の演技はちょっと大分かなりヤバかった。

「しまっとけよ(パンツを)」ってなった。

 

基本的には面白いゲームなんだけどストーリー展開にはちょっと不満も。

サッカー経験ほとんど無いキャラが

どんどん強くなって無敗で全国大会優勝する

ご都合展開には別に文句無い。だってそういうゆるいノリの作品だからな!

 

 

 

現実的に考えれば必殺技でポルターガイストに金縛りを使える幽霊や、

超高速で動くことで3人いるように見せられる

分身の術が使える忍者とかがチームにいる時点で

全国大会どころか世界大会も余裕なわけだし(現実的に考えるとは一体…)。

 

 

気になったのはピンチの見せ方。

サッカー部を嫌っている校長が無理難題を押し付けてきてピンチになる展開がほとんどで

校長単独による直球の妨害工作を何度も行ってくるし、

そこまでサッカー部を嫌ってる理由も弱いから「この校長頭おかしいのでは?!」ってなる。

 

それ以外だと主人公のうっかりミスだったり、

唐突に出てきた立ち絵も無く素性のよく分からないキャラのせいで大ピンチになるとか、

ここはもうちょっと自然な見せ方を考えて欲しかった。強引で理不尽に感じることがしばしば。

 

共通ルートで大きなイベントが用意されてるキャラと、

用意されてないキャラで存在感に差が大きいのも気になったかな。

 

 

特にカンフー少女の本山まひろは、

いつもはボンヤリしてるがカンフーモードに入ると怖い性格になるって設定で、

声優の演じ分けも味があって良かったのに、

出番少ない上にカンフーモードもあんまり話に生かせてなかったりで勿体なかったぜ。

 

でも露出度の高い一枚絵の数は全キャラ中ナンバーワンです!

完全にエロ担当のエロチャイナ……!エンディングもエロだった!

 

 

2016年のフルプライスタイトルとしてはチープ過ぎる部分も多いので素直にオススメはし辛いが、

遊んでてストレスが溜まるような部分も少なく、

明るくて手軽に楽しめるお色気アリのB級ギャルゲーとしては十分にアリな1本。

良い意味で一昔前のギャルゲーを遊んでいるような雰囲気で、シリーズ初プレイだけど満足。