Nintendo Switch|ダウンロード購入|ロードランナー・レガシー
『ロードランナーレガシー』のレビュー行くぜ!
メーカー:Tozai Games
機種:Switchダウンロード専用ソフト
ジャンル:パズルアクション
発売日:2018年3月29日
価格:税込1200円
穴掘りを駆使して敵を避けながら画面内の金塊をすべて集めるパズルアクションだ。
1983年にブローダーバンドから出たPC版が元なのでもはや古典だぜ。
日本で有名なのはハドソンから出たファミコン版だが、
本作はオリジナルの権利を持っている
Tozai Gamesが開発・配信した新作となっていてSteamでも配信中だ。
とにかくモードが多い!ステージも多い!
オンラインで他のユーザーが作ったデータもダウンロードできる!
それでいてゲームバランスが絶妙で、悩みつつも止まらなくなる。
『ロードランナー』はファミコン版とゲームキューブ版を
ちょっとやったくらいだったが、こんなに面白かったか!とハマったぜ。
1200円前後で買えるSwitchのダウンロード専用ソフトとしては
トップ5に入る1本だと思う。
メインとなるのは全50ステージのアドベンチャーモードで、
他にはアドベンチャーとは異なる敵が出現する全20ステージのエクストラモード。
敵が出現しない完全な詰め将棋となる全50ステージのパズルモード。
初代『ロードランナー』を再現した全150ステージのクラシックモードが存在。
2人プレイ専用のモードもありそちらは更に30ステージ。
合計すると300ステージの大ボリューム!
しかもオンラインで他のユーザーが制作したステージもダウンロードできるので、
果てしない穴掘りが待っているぞ。
グラフィックは今風のボクセルタイプになっているが、
ゲーム自体は2Dで昔のロードランナーそのまんまだ。
ハシゴやポールを使ってステージ内を駆け巡り、
敵を避けながら金塊をすべて回収するとゴールハシゴが出現。
そこから脱出すればステージクリアという分かりやすいルールになっている。
主人公はジャンプが出来ないが、自分の左右に穴を掘ることは出来る。
穴は時間経過でジワジワと塞がっていくので、
ここに敵を落として倒したり、
そのまま埋まった敵を踏み台にして道を進んだりが可能なのだ。
敵は一定時間経過すると穴から這い出てくるため、
落とす時はタイミングを見極めないといけないぞ。
穴が塞がりつつあるタイミングで落とせればちょうどいいので、
2つ続けて穴を掘ったり、先読みして穴を掘ったりするのがカギ。
掘る時は少しスキが出来るため、ギリギリの場所に追い詰められていたり、
左右から挟み撃ちにされた時に慌てて掘ろうとしてもアウトだ。
穴はこのように敵を倒すのにも使えるし、
高さのある場所だったら穴を掘ってそのまま下に飛び降りたりと移動にも使える。
完全にブロックに埋まっていて、掘る順番を試行錯誤して道を作らないと取れない金塊が登場したりもする。
単純だが自由度の高いアクションと、
それをフルに活用しなければクリア出来ないステージ構成がとにかく巧み。
「敵が金塊を拾う」「金塊を持っている敵を倒すと金塊を落とす」
「敵の上には乗れる」「基本的に敵の挙動はこちらの動きに連動している」
などといった要素もあり、とにかく悩む悩む!
最初はこちらを追いかけてくるだけの敵しか出てこないが、
進むにつれて壁にそって動き続ける敵や、壁を破壊しながらお行ってくる敵、
穴から這い出す時に爆発する敵などヤバい連中が続々登場。
こいつらの能力を逆手に取らないと
クリア出来ないステージもあるのでどんどん複雑になる!
しかしバランスは絶妙。
中盤からは見た瞬間に「こんな金塊どうやって取ればいいんだよ?!」と、
言いたくなる難しいステージが度々出てくるが、
落ち着いて一つ一つの配置を確認していくと
しっかり突破口が見えてくるようになってる。
試行錯誤で点と点が繋がり、金塊への線となった瞬間の
「分かった俺すげぇ!そしてこのステージ作った人もすげぇ!」
って感覚がたまんねぇ!
アドベンチャーモードとエクストラモードは
クリア時にスコアによって最大で星3つまでの評価がされる。
まあ、掃いて捨てるくらいよくあるシステムだが、
「光っている金塊を最初に取るとボーナス得点」という要素があり、
ここを抑えるとグッと星3が取りやすくなる。
もちろん無視してクリアしても良いんだけど、
狙うとステージ構成の緻密さがより分かる。
星3を目指すにしても重要なボーナスさえ押さえればそこまで厳しくはないため、
「まず光る金塊を取った。さあここからどうする?」
というルート構築にはある程度の自由度がある。
タイムロスをしても敵を使ったスコア稼ぎをすれば割となんとかなったり、
ここら辺のゆるさも上手い調整。
なかなかの死に覚えゲーだがリトライが早いのも嬉しいところだぜ。
オプションで「死ぬとステージ最初からやり直し」
「死ぬとその場で復活(ノーミスボーナスが消える)」を選べるのも細かい。
星3狙いなら前者だね。
他にもエフェクトなど色々切り替えて見やすく出来る。
クラシックモードは本編と違って星の要素が無く、
ノーミスクリアかそうでないかの判定のみ。
BGMも無いのでちょっと寂しいかな。
パッと見は昔のPC版みたいだけどしっかり3Dになってるぞ。
エディットモードではプレイヤーキャラ、
敵キャラ、アイテム、ステージを作成してオンラインで共有可能。
既に他のユーザーが作成したデータが大量にあるから見ているだけで楽しい。
ファミコン版『ロードランナー』のキャラを
ゲーム中のドットとパッケージ絵の2verで作る人もいるし、
スペランカーにマリオやソニックもいた。
有名どころだけではなくニッキーやクレオパトラ子や永瀬麗子を作る人もいるし、
『SPYvsSPY』や『アウトランの筐体』があったのも笑ったわ。
プリパラやシンフォギアのキャラもいたぞ。
どれも力作揃い。
これはタタンガ!タタンガじゃないか!
作ったのは……タタンガッ!
ステージは地形だけでなく、
キャラと金塊も一緒に配信出来るから合わせてあるものも多い。
こちらは『奇々怪々』!
ちゃんと人気順や新作順でソートできるし、
ステージだったらクリア率も出るのが良いね。
気になった点としては敵の動きがやや読みづらいところ。
こちらの動きに完全に連動してるのは分かるんだけど、
なんでそういう動きをするのか
よく分からないヘンな動きをする時がたびたびあって苦労したり。
まあ、ファミコン版からの仕様ではあるんだが。
エディットモードで他のユーザーの作品を読み込むロードが長いのも難点。
最近のアプデで半分以下になったので大分ありがたいが、それでも長いのだ。
いやあ、こんなにハマるとは思わなかった!の一言に尽きる。
基本システムは既に1980年代で完成されているが、
その上で加えられた新要素と新ステージのバランス構成が見事。
そして今だからこそ出来るオンラインで広がる可能性。
1ステージは程よい短さなのでSwitchの携帯モードで少しずつ遊ぶのにも向いているし
これぞ「現代に蘇った色あせない名作」だぜ。イチオシ!