World to the West(Nintendo Switch) | フライハイワークス
『World to the West』のレビュー行くぜ!
メーカー:フライハイワークス
機種:Switchダウンロード専用ソフト
ジャンル:アクションアドベンチャー
発売日:2018/1/18
価格:1500円(税込)
フライハイワークスがローカライズするアクションアドベンチャーだ。
4人の主人公を使い分けながら進む構成で、
最初はバラバラなところから始まったそれぞれの物語が、
交錯しつつ収束していくという分かりやすく盛り上がるヤツになっているぞ。
ちょっと面倒なところもあったが、
2Dゼルダ的な謎解き&探索アクションとしてなかなかの面白さだったぜ。
主人公は父親と一緒に遺跡を調査していたら、うっかりワープ装置を起動させてしまって変なところにぶっ飛ばされた「テスラマンサー」の女の子のルミナ。
2人目の主人公は月で発掘作業をすると騙されて連れてこられた地下施設で、
仲間と一緒に労働をさせられている緑のフードを被った男の子のクナウス。
3人目は初登場となるチャプターの名前が「悩殺冒険家」なので、
恐らく悩殺冒険家だと思われる毒舌家の女冒険家のテリー。
4人目は筋肉モリモリマッチョマンの領主で、
自分のあふれ出るパワーを世に知らしめるために
はるばる船でやってきたクローニングトン。
主人公はこの4人となっているぜ。
ルミナは元の場所に戻るために、クナウスは仲間を助けるために、
テリーは自分を裏切った雇い主をぶちのめすために、
クローニングトンはナンバーワンになるためにそれぞれ冒険を繰り広げる。
チャプターによって単独で進んだり、タッグを組んだりして進行していき、
最終的に4人集まっての大冒険となるぞ。
どこか間の抜けたところのある会話デモは楽しいし、
進めていくと共通の敵が浮かび上がってくる展開だ。
4人の主人公はそれぞれ能力が違うため、地形に合わせて使い分けるのが大事。
ルミナは雷の力を使った短距離ワープや、杖による近接攻撃。
雷球を発射しての遠距離攻撃に、雷球を飛ばした場所にワープする離れ技も可能だ。
Switch版がフライハイワークスから配信されてる
『テスラグラッド』の主人公の娘でもあり、親譲りのスタイリッシュな動きが可能。
テリーはスカーフを杭に巻き付けて移動したり、
洗脳マスクでそこら辺にいるモンスターを洗脳して一時的に使役可能。
モンスターで他のモンスターを倒したり、背中に乗って進んだり、
手の届かない場所にあるスイッチを小さなモンスターを使って押したりなどなど。
幅広い動きが出来るぜ。
ちなみに洗脳したモンスターを、
そのままガケや湖に飛び込ませて始末することも可能です。外道~ッ!
クナウスは持っているショベルで攻撃したり、穴を掘って地面を進んだり、
ダイナマイトで爆破したり、ショベルでダイナマイトを打って攻撃したりと、
地味に殺意の高いアクションが多い性能となっているぜ。
搾取で肥え太る許せぬ悪党に、幼き労働者の怒りが爆発する!文字通りの意味で!
地面や水面を凍らせてスケートのように高速移動できる靴も手に入り、
これがあると湖を突っ切って進むような豪快なプレイングが可能。
そしてクローニングトンは殴って敵をぶっ飛ばす!岩をぶっ壊す!
ダッシュからのラリアットで敵をなぎ倒す!
他のキャラが登れないちょっと段差も普通に登る!
と、非常に分かりやすい脳筋っぷりである。
地上と地下の二層に分かれたマップはかなり広大。
道が段差や地形で細かく区切られており、
常に操作するキャラの能力を意識しないと先に進めないため、
目的地に行くまでかなり悩まされる。
あちこちに設置されたセーブポイントには
一度触れた自由にワープ可能になるんだが判定が主人公毎に個別。
つまり、1人目の主人公でセーブポイントまでたどり着いても、
2人目の主人公で同じセーブポイントまで
徒歩で移動しないといけないとワープできないというわけだ。
ただ、同じマップでもキャラによって
違うルートを通らないと通過できないようになっているので、
遊んでいて飽きさせないようにはなっているね。
魔物だらけの場所を突っ切ったり、
複数のキャラで仕掛けを動かしてデカいドアを開いたり、
各キャラの持ち味を生かした戦い方が必要となるボス戦があったりと、
アクションアドベンチャーとしての王道的な楽しさがてんこ盛り。
民族音楽調のBGMも良曲揃いだ。
ただ、 終盤は4人の主人公で4回目的地を目指すことになるので、
通るルートが違うとはいえ面倒臭さの方が上回ってしまったな……。
それまでは主人公たちのストーリーが交差しながら進むから面白いんだけど、
4人揃ってからラスボス戦までという
一番長く遊ぶことになる期間に入るとほとんどドラマが無くなってしまい、
ついでに各地に点在してるバッテリーを
一定以上集めないとメインストーリーが進まない仕掛けまで出てくるので、
ここで一気にダレてしまう。ここら辺がもうちょっとスマートならなあ。
ラスボス戦は面白かったんだけども。
街の背景美術やモブキャラとの会話はいいのに、
本筋の合間に進められるようなサブイベント的なものが全然無いのも寂しかったね。
単に目的地へ移動するだけでもアクションをしっかり活用しないといけないし、
目的地に着いてからは本番の謎解きが始まるしと、
全体的になかなか息を抜けるタイミングが無いのが、
遊んでていて疲れてしまう理由かも。
あと、これは報告してる人が俺以外に見つからなかったんだが、
スタッフロールの途中で必ずゲームが止まってしまうのは個体差なのかなんなのか…。
やや「謎解きとアクションの面白さだけ」で遊ばせようとし過ぎてるとこはあったが、
個性豊かな4人の主人公を使い分ける、
2Dゼルダ的なアクションアドベンチャーとしてまずまずの完成度。
普通にクリアするだけでも10時間以上は軽くかかったし、
クリア後も各地に点在する大量のアイテムを集める要素があり、
これを狙わないと通らない地域なども結構多い。
じっくりと謎解きと探索を楽しみたい人にオススメの1本だぜ。