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Switch「ボクらの消しゴム落とし」レビュー!消しゴムの概念が壊れる!システムを物量とノリでカバー!……しきれてない!

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ボクらの消しゴム落とし SAT-BOX公式

 

『ボクらの消しゴム落とし』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:SAT-BOX

機種:Switchダウンロード専用ソフト

ジャンル:アクションゲーム

発売日:2018/11/08

価格:1400円(税込)


 

Switchではスマホからの移植作品を色々と出しているSAT-BOXの最新作だ。

本作も元々はスマホ作品だが、

新モードなども追加されて大パワーアップを遂げている。

 

内容はタイトル通り、

小学生が机の上でよくやる「消しゴム落とし」をゲーム化したもの。

しかし、ゲームならではの要素を盛り込み過ぎた結果、

もはやなんだか分からないキメラ状態になっており、そこが魅力の作りだぜ。

ただ、ゲームとしては大分物足りない内容だったな……。

 

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モードはCPUと1対1で戦う全100ステージのバトル、

消しゴムを使った様々な問題に挑む全240ステージのチャレンジ。

エンドレスでどこまで進めるか競うジャンプアクションゲームの進め消しゴムくん。

全国統一を目指す天下統一。

最大4人でプレイできる対戦モードも存在していてとにかくモードが豊富。

 

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天下統一は消しゴムバトルで天下統一を目指すノリになっている……!

「学園内は」って話なのに

ゲームが始まると日本地図が出てきて47都道府県で戦うのが謎。

まあ、ごっこ遊び的な話なのだろうね。

 

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消しゴム落としなので決戦のバトルフィールドは学校の机の上。

方向と強さを決めて消しゴムを発射!机から相手の消しゴムを落とせば勝利だ。

左か右に回転をかけることも可能で、

飛距離が伸びるし相手を吹っ飛ばす方向も調整できる。

 

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使える消しゴムはなんと300種類以上。

バトルで勝つと貰えるものと、ポイントでガチャを回して手に入るものがある。

鉛筆やコンパス、定規などで強化された頭の悪いデザインだらけで実に小学生感ある。

 

ちなみに手に入る消しゴムの9割は形状がクソ過ぎて使った瞬間に自滅するぞ!

ゲームバランスなど犬に食わせろという潔い作りである。

犬に消しゴム食べさせちゃダメだよ!

 

天下統一モードではご当地グルメが次々に敵として立ちはだかり、

勝てばそれを使うことが出来る。

 

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きりたんぽvsりんごやラーメンvsカニといった好カードが机上で繰り広げられるぞ!

消しゴムとは一体……。

 

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ラーメンはドンブリの形状がこのゲームに遺伝子レベルで向いてないので

動いた瞬間に転がって高確率で自滅する。

 

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ボスを倒すと手に入る消しゴムは

名前が「クレセントアタッカー」「イレイザーデビル」とかカッコ良すぎる。

ミニ四駆かよ!

 

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チャレンジモードの方は敵とのバトルではなく、与えられたお題をこなしていく形式。

ちょっとクスリとさせられるものから、

ジオラマ的な作りが楽しい物までバラエティ豊か。

 

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操作は通常モードと同じだけどアイデアが幅広くて面白い。

基本的に文房具を使ってステージが作られているところも良いね。

 

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ただ、何度もリトライしてパワー調整していく作りなのに、

何度もリトライすると1ミリも役に立たないヒントが

何度も何度も画面に表示される仕様はマジでイラッとしたがな……!

 

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進め消しゴムくんモードは下敷きや定規や机で作られたコースを爆走し、

制限時間がゼロになるまでにどこまで進めるかを競うモード。

消しゴムを直接操作する純粋なジャンプアクションゲームだ。完全に別ゲー!

 

毎回ステージが変化する単純なジャンプアクションで、

ダッシュアイテムを使ったショートカットも熱くて割とハマる作りなのだが、

時計アイテムが出現するかどうかでスコアが決まってしまうので大分大味。

 

1000メートル通過する毎に残り時間が15秒増えるんだけど

時計アイテムは1個取るだけで残り時間が5秒増えるから、

ランダム出現のアイテムとしては効果デカすぎる……。

 

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「消しゴム落としとは一体……」という疑問で頭がいっぱいになるカオスな内容。

「昔なつかし」というフレーズがよく出てくるんだが、

これが懐かしいってどこの異次元の話だコラーーーッ!

そもそも「昔なつかし」って いくつだテメーッ!

 

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でも普通に懐かしい要素もちょいちょい出てくる。

ああ、この消火器消しゴムは使ったことあるわ……。

 

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そんなわけで凝った作りではあるんだが……。

バカゲーっぽいノリ全開なのに演出とシステム面では思い切りが悪く、

必殺技みたいな要素もゼロなのでメインの消しゴム落としがとにかく地味。

操作が「普通に飛ばす」「左に回転をかけて飛ばす」「右に回転をかけて飛ばす」

しか出来ないからね……。

 

おかげで試合展開が「相手の消しゴムがクソデザイン過ぎて即自滅」

「なかなか決着がつかない泥仕合」の2択にしかならない。

 

当たり判定や挙動が大雑把なため、

変なところで引っかかったり、謎の大ジャンプでいきなり勝負が付いたり、

開始直後から障害物がこちらの消しゴムと接触してて変な動きをしてたりで、

強敵相手だとだんだんストレスが溜まってくる。

最初は笑えるけど100ステージ以上続くから早々に飽きるぜ……。

 

チャレンジモードに関しては総当たりで運も絡んでくるけど、

ちゃんとパワーの微調整をする楽しさがあるからまだ面白い。

ステージのバリエーションが豊富だからね。

 

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簡素過ぎるシステムをノリと物量でカバー!

という勢いで、小学生テンションが炸裂しまくってるところは最高。

作ってる方は楽しかったんだろうなあというのは伝わるんだが、

それを差し引いても根本のシステムが弱すぎて、

物量に反して長く遊び続けるのは辛い内容。

 

モードは豊富でチャレンジはそこそこ面白いし、

ネタの作り込みは気合入っているので、

シャレの分かる人や対戦も含めて遊ぶのならまあ悪くない、ってところかな。

なんだかんだで楽しんだわ。