ゴースト-1.0-(Nintendo Switch) | フライハイワークス
『ゴースト-1.0-』のレビュー行くぜ!
メーカー:フライハイワークス
機種:Switchダウンロード専用ソフト
ジャンル:アクションゲーム
発売日:2018/11/08
価格:1000円(税込)
近未来を舞台にした探索アクションRPGだ。
ローカライズはお馴染みフライハイワークスが担当。
開発は『アンエピック』と同じスタッフが手掛けているぞ。
Switch/PS4/Steam「アンエピック」レビュー!ゲームオタクと悪霊の珍道中!歯応えある探索アクション! - 絶対SIMPLE主義
『アンエピック』は良い意味でオタク臭いはっちゃけたノリや、
多彩なアイテムを駆使して進む構成も良かったんだが、
悪ノリが過ぎてストレスの溜まる箇所もあった。
『ゴースト-1.0-』はそこら辺どうなっているだろうか……。
とやや不安になりながらプレイを開始したが、
ストーリーのオチも含めて良く出来ていて、格段に遊びやすくなっていたぞ。
舞台は近未来。宇宙ステーションが地球を見下ろし、
人間そっくりのロボットが一般販売されている時代。
大企業ナカムラの秘密を暴くために、オタクのハッカー2人組が、
凄腕のエージェンド「ゴースト」を宇宙ステーションに送り込むというストーリーだ。
このゴーストを操作して広大なマップを探索していくことになるぞ。
3段階の難易度に加えて、
アイテムやパワーアップの種類が多く入手もしやすいが、
やられると全て失ってしまうとなるサバイバルモード。
アイテムやパワーアップが入手し辛くなるが、
やられても持ち越せるクラシックモードの2つが用意されているので、
選択によってかなり手触りが変わる。
俺はサバイバルモードでプレイしたが、
すぐ死ぬ!
すぐアイテムが手に入る!
見たことないアイテムがザクザク出てくる!
で、かなり楽しく遊べたぜ。
ちなみにセーブデータは9つまで作れるのでやり込み派も安心。
キーコンフィグ設定が非常に細かいところもさりげなく推したい。
ゴーストは遠隔操作でアンドロイドを操って潜入しており、
ナカムラ宇宙ステーション内には3Dプリンタもあるので、
やられてもそこから新しいボディを出力して復活出来る。
3Dプリンタ=チェックポイントってことね。これはSFならではだ。
残機無限ってとこだな!
ゲームとしては銃を使って敵を撃ちながら進む探索アクションで、
右スティックで向きを自由に変えて狙い撃ちも出来る作り。
消費アイテムを4つまで、サブウェポンも4つまで装備して自由に使うことが出来る。
4つまでと言ってもメニュー画面からいつでも自由に切り替えられるけどね。
アイテムはとにかく種類が多くて、サブウェポンだと
強力な誘導ミサイル、爆弾をばら撒くキャノン、バウンドする弾をばら撒くガンに、
自動で敵を攻撃してくれるドローンを射出するガン 、敵の弾を防ぐシールドなどなど。
当たった敵をトースターなどに変身させるトランスフォーマーガンなんて変わり種も。
俺が好きなのは当てると50%の確率で敵が恋に落ちて味方になるが
50%の確率で恋に破れて自爆するデイジーガン。なんて切ない武器。
恋に落ちてもしばらくすると自爆するのがまた悲しい。
消費アイテムもオーソドックスな回復アイテムから、
強力な攻撃アイテムまで色々とある。
ステーション内には警報装置が設置してある部屋があり、
ここで引っかかると警報が鳴って扉が閉まり、
天井から砲台がニョキニョキ生えてくるわ、敵メカがワラワラ出てくるわで大騒ぎ。
しかし一定時間敵を倒し続ければ脱出できるし、
アイテムボックスが必ず出現するので稼ぎ時でもあるぞ。
キミもガンガン警報に引っかかってガンガン装備を強化しよう!
俺はここだぞ!どっからでも掛かってこいやナカムラ!
まあ、警報に引っかかる度に警報レベルが上がって敵が強化されるから、
調子に乗ってると重武装ロボの大軍に圧殺されるんですがね!
どのタイミングで警報を鳴らすかが重要。
そして「ゴースト」というタイトルを象徴しているのが、
幽霊のように自分のボディから抜け出し、
別のロボットに憑依して体をハック出来るシステムだ。
閉鎖された扉の向こうにいるロボに憑依してロックを解除したり、
同士討ちで敵の数を減らしたりと、様々な使い方が出来るのが楽しい。
ただし、抜け出してる間に元のボディを破壊されたらゲームオーバーだ!
帰る家が無くなってしまうとアウト。3Dプリンタからやり直そう。
重要アイテムを見つけることでスキルポイントを入手可能。
消費して様々なスキルを習得可能で、
これはサバイバルモードでやられても引き継がれるし、強力な効果も多いぞ。
2段ジャンプや空中ダッシュ、ホバリングといった移動系のスキルもあるし、
警報中に敵をハッキングして一定確率で味方にしたり、
特定の敵を破壊した時に一定確率で回復アイテムが出るようにしたり、
施設に干渉して敵の耐久力そのものを減らすものまで様々だ。
自分のプレイスタイルに合わせたスキルと武器を選択し、
群がる敵メカをなぎ倒しまくるアクションRPG的な作り。
火力のある武器が多くて爽快だし、援護射撃してくれるドローンを複数付けられたりと
パワーアップすればするほど派手になっていくバランスが楽しいね。
サブウェポンの種類の多さで飽きさせない。
「オタクのハッカー2人組&謎のゴーストエージェント」
という組み合わせで展開するストーリーも、
様々なゲームネタに映画ネタにメタネタ盛り沢山で笑わせられる。
ステルスしろよ!って言ってるそばから
コンテナや敵を破壊しまくるゴーストからもう面白い。
「ミッションが上手くいって有名になれたら俺達ゲームになれるかな?」
という会話は特に皮肉まみれで笑った。
日本のゲームの主人公は軟弱そうなガキばかり!
とか言ってる日本のオタクはよく見るが、
海外のオタクはムキムキの白人男ばかりが主役!って言ってるんだな……。
他にもオタク2人の出会いが描かれるハチャメチャな回想シーンとか見所満載だ。
そんなノリだが宇宙ステーションでの活動の影響で、
企業側が混乱していく様子がニュース番組も交えて描写されたり、
謎のエージェンドであるゴーストの正体が、
徐々に明らかになっていくところは引き込まれるし、
エンディングも綺麗にまとまっていて満足。
悪ノリ的なところもあるが、締めるところは締めてるシナリオ。
ゲームを再開すると「これまでのお話……」と、
海外ドラマ風のあらすじが流れるところも好きだね。
ローカライズも見事で、自然な口調なもちろん、
「Friendship is Magic」を「トモダチは魔法」、
「Live long and prosper」を「長命と繁栄を」、
「Energon」を「エネルゴン」 に訳すなど。
散りばめられたパロネタもしっかり拾っているぜ。
一部、行が詰まり過ぎなテキストがあるのが気になったくらい。
難点は敵のロボットを乗っ取るシステム。
普通に使う分には楽しいんだが、
中盤からこれを活用したシビアな一撃死パートが増えてくるのがつらい。
乗り継ぎで複数のロボットを動かしながら仕掛けを解かないといけないんだけど、
ちょっとした罠に引っかかると全部破壊されて最初からやりなおし!
みたいなのが連続でお出しされる。
そういう箇所は直前に乗っ取り用のロボットが大量に置いてあるので、
本体がやられてアイテムロストする心配は無いんだが、
何度も何度もやり直すことになるから単純にストレスが溜まるぜ。
あとは敵からダメージを受けた時の無敵時間が無いので、
トラップなどに変な引っかかり方をすると
一瞬で体力を持っていかれるところが気になった。
次にやる事が完全に決まっていてサブイベントなどもは無く、
移動系のスキルが任意取得なせいもあって探索感は薄いかも。
隠しアイテムを探そうとするとマップをくまなく探すことにはなるけどね。
難易度ミディアム&サバイバルモードでクリアまで10時間掛からないくらいかな。
隠しアイテムが沢山あるようだし、
スキルをすべて引き継いてので2周目もあるのでやり込める作り。
雰囲気も良いし、自分にあった武器とスキルを見つけて
バリバリ撃ちまくるアクションとしてなかなか面白かったぜ。
この内容にピンと来た貴方にオススメ!