ダンジョノイド ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
『ダンジョノイド』のレビュー行くぜ!覚悟しろよ!
メーカー:スターサイン
機種:Switch
ジャンル:アクションゲーム
発売日:2020/12/17
価格:700円
ブロックくずしにRPGの要素をミックスしたタイトルだ。
全40ステージ構成で、レベルアップでステータスを伸ばしながら進んでいく。
Switchの新作ブロックくずしには良い思い出が無く、
しかも胡散臭いゲームを多くローカライズするスターサインということで不安だったが、
ブロックくずしがそこそこ好きな俺は避けて通れず購入!
で、俺の体が木っ端みじんになったってわけさ。
プレイヤーにブロックをくずさせないように、
徹底的に嫌がらせをしてくるだけのステージ構成。
ほとんど運が絡むようなめんどくさいギミックを幾重にも要求してくるので、
ひたすらに疲れる「ブロックくずせない」ゲームだ……!
ゲームとしてはオーソドックスなステージクリア型のブロックくずし。
ボールを撃ち返してブロックを壊し、カギをゲットして扉を開ける。
ボールを扉の中に入れればステージクリアで次のステージへ。
RPGらしくこちらを妨害するザコ敵が登場するし、ボスと戦うステージもある。
ブロックを壊すとこのようなアイテムが出ることもある。
マイナスアイテムも3種類含まれてるぞ。
ゲームを進めてボスを倒すと魔法を習得する。
魔法はマナアイテムを回収してマジックポイントゲージをMAXにすると撃てる。
一定時間ブロックを壊す弾を発射するファイアボール、
ボールが分裂するマルチボール、画面下に張れて2回まで耐えるバリアの3種類。
使う魔法はLRボタンで自由に選べる。
ステージをクリアしていくとレベルアップで、
最大体力、敵を攻撃した時の攻撃力、
魔法の力、ラッキー(最後まで効果不明だった)のどれを強くするか選択可能だ。
と、そういうシステムになっているが、
成長システムは簡素だし、アイテムも魔法の効果もオーソドックスなもので、
アイテムありのブロックくずしとして目新しいところは無い。
RPG要素を融合と書いてあるが、小手先だけの融合に留まっているというわけだ。
ならばステージ構成が面白ければ……となるがこれが最悪だ!
序盤は問題ないものの、中盤辺りからイライラステージが激増。
破壊不可能ブロックで作った道の隙間にボールを入れ、
更にその奥にあるスイッチや敵に当てないとクリア出来ないステージだらけになる。
こういう構造のステージはブロックくずしでは珍しくないんだが、
本作は同じステージで2回、3回、4回とやらされるからマジでしんどい。
破壊不可能ブロックの隙間に連続でボールが入り込むまで、
ひたすら祈り続けることになる。
ステージ28。
鎖付きブロック(ボールを当てると1マスずつ上に移動する)をどけて、
その先にあるブロックを破壊して、その先にあるスイッチを押す×2。
画面中央のカーテンが消えるので、
その後は画面下のカギを取った後に画面左上の宝箱に接触。
するとゴールへの扉が開くので中に入れてクリア。
ステージ34。
画面左側の長い鎖付きブロックをどけて、
その先にあるブロックでガードされたカギをゲット。
次に右上にいる脳みそむき出しの敵を倒して左のブロックを破壊し、
宝箱を開けてゴールの扉を開く。
しかし、脳みそむき出しの敵は頭にしか判定が無いため、
体の横の小さい小さい隙間にボールを通さないといけない。
左にいるネコみたいなザコ敵は壁を貫通して魔法を撃ってきて、
これに当たると状態異常になるし、右の方にいるスケルトンは倒しても数秒で復活。
倒してもアイテムを落としたりしないため、倒すメリットが何もない。
……こんな感じで、
1個のステージでどんだけ嫌がらせまみれの運ゲー要求するんだよ!
と言いたくなるのが連発されるので俺の血管が爆裂四散して肉体が消滅し、
憎しみと怒りの化身になりながらクリアまで遊ぶことになった。
ステージ38はヤバかった。沢山ある鎖付きをブロックどけて、
左上にあるボールが爆弾化(10秒経過orボタンで爆発)するオーブに触って、
右側の座布団みたいな障害物まで行って破壊するのを2回やって、
杖持ってるザコ倒してカギゲットして、
画面左下の宝箱開けて、画面上の扉に入ればゴール。
杖持ってるザコは当たると一定時間操作が反対になる魔法をドカドカ撃ってくる。
左上と中央にショートカットに使えるワープゾーンがあるので、
爆弾化した後にショートカットして右側に持っていく構成なんだろうが、
ショートカット使うと高確率で無限ループするので結局運ゲーとなる。
スターサインの社員は全員これクリアしてからローカライズの仕事しろや!
時間経過で色が変わっていくマンドラゴラ3体を、
すべて同じ色の時に倒さないと復活するとか、
「これピンボールじゃなくてブロックくずしなんですよ」って言いたくなるギミックも……。
ブロックくずしだと一回ミスしたら好きなところにボールを狙い撃てるシステムがあるが、
本作は狙いは付けられるが任意での発射が不可能。
タイミングを計って撃つ……というやり方が出来ないのだ。
ダメなブロックくずしにありがちな、
我慢大会の押し付けにしかなってないゲーム。
嫌がらせと破壊不可能ブロックで難易度を跳ね上げて、ブロックをくずさせてくれない。
ボールが隙間に入るのを死んだ目で見守る時間が延々と続く。
ウリである魔法もマジックアイテムがなかなか出ないから使い辛いし、
ボールの挙動もちょっと怪しいところが目立つかな……。
変なところにボールがハマった時など、ブロックを壊せない時間が長いと、
一度ボールをリセットして手元に戻せる仕様は親切なんだが、
ステージ構成が酷すぎて焼石に水。
というか、まともにクリア出来ないから完成寸前に急遽入れたとしか思えない……。
ゲームはステージ毎にセーブされて無限コンティニューなので、
嫌になったらそこでゲームを中断できる。
セーブとコンティニュー無しで遊ぶモードもあるが、誰がそんなふざけたモードやるんだよ!
定期的にオーソドックスなブロックくずしっぽいステージが挟まるが、
ここだけ制限時間あり。
ゼロになるとブロックが全部消え、ダメージを1だけ喰らってクリア扱いになる。
遊んでいてモヤモヤする仕様だ。ブロックが全部消えても、
ゴールの扉にボールが入り辛い構造になってたりするから面倒。
かわいいネコちゃんで誤魔化そうったってそうはいかねぇぞ!
動物愛護団体に空爆を要請してやろうか!
マルチボールが有効そうなラスボスにマルチボールを使うと確定でエラー落ちする。
やっと倒したらスタッフロールでBGMが終わった瞬間にエラー落ちするなど……。
本当に最後の最後までゲンナリさせられるゲームだった。
他と合わせる気のない日本語フォントのやる気の無さとかどうでもよくなるね……。
7時間ほどかけてクリア。
こんなひどいゲームとは想像もつかなかった。
爽快さもテクニカルさも無く、発想を評価できるような新しさも無く、
ただただ不快な我慢大会を強いられる「ブロックくずせない」ゲーム。
スターサインは色々なゲームをローカライズして日本で販売しているが、
こういうゲームを持ち込むのなら悪質な密輸業者扱いは免れんぞ!
Switchの新作ブロックくずしは全部買ってるけど、
『ダンジョノイド』『秋葉原クラッシュ!』『ジェムクラッシュ』『BREAK DOT』と、
ブロックくずしに何か恨みでもあるかのような顔触れで嘆くしかない。
今のところ『秋葉原クラッシュ!』がぶっちぎりで一番面白いレベルだからな……。
アーケード移植を含めると『ガンバリッチ』などもあるが。
2021年はこれより酷いゲームに出会わないことを心から願う。