ツクールシリーズ おしゃべり!ホリジョ!ホリスラッシュ ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
Steam:ツクールシリーズ おしゃべり!ホリジョ!ホリスラッシュ
『ツクールシリーズ おしゃべり!ホリジョ!ホリスラッシュ』のレビュー行くぜ!
メーカー:Gotcha Gotcha Games
機種:Switch
ジャンル:横スクロールアクション
発売日:2021/4/8
価格(税込):1220円
KADOKAWAのツクール事業部から独立したGotcha Gotcha Gamesが、
『アクションゲームツクールMV』で作られた様々なゲームを商業展開する。
そんな経緯で生まれた「ツクールシリーズ」の1本だ。
今回は開発をクラウズプレイカンパニーが担当しており、
人気の『ホリジョ』シリーズ最新作になっているぞ。
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派生シリーズを除けば今回がシリーズ3作目となる。
穴掘りアクション、横シューティングと来て今回は横スクロールアクション。
毎回ジャンルが変わっているが、育成を軸にしたシステムと、
主人公がゲーム中喋りまくる、まさに「おしゃべり!」な仕様は共通しているぜ。
しかしキャラの可愛さは文句無いものの問題点は多数。
単体のアクションとしても、シリーズ作としてどうかという内容だった。
シリーズ好きで全部やっていて、
前作のクラウドファンディングにも喜んで出資した人間として、
ちょっとこれを褒めることは出来ないかな……!
主役は我らがアナ・ホリスキー!
考古学者兼トレジャーハンターで、ドリル片手にどこへでも行く!
絵柄が変わって更にググッと可愛くなったぜ。
今回は遺跡荒らしの調査に東南アジアへと旅立つぞ。
前作では宇宙を舞台に宇宙人や宇宙怪獣と死闘を繰り広げてたけど、
新シリーズの相手は一旦落ち着いて遺跡荒らし!
連載が長期間続いたバトルマンガみたいなノリを感じる。
カグヤと戦った後に剣術大会が始まった『剣勇伝説YAIBA』辺り。
ドリルから弾を発射して敵を倒す横スクロールアクションだ。
溜めて放つチャージショットや、踏み付け攻撃も駆使して突き進む!
育成が重要なシステムになっていて、
ステージ内に存在するブロックを破壊して、鉱石を集めることでお金を入手。
そして、たまに手に入るいなりコインを5枚集めることでお店へワープ!
新キャラである店長のいなりちゃんから様々な強化アイテムを買うことが出来るぞ。
狐なので「コーン」に引っ掛けたセリフ回しをするのがとても可愛い。
アナをどこから強くするかは悩み所。
ダメージや時間経過で減っていく燃料がゼロになったら
撤退となってメニューに戻されるので、燃料タンクはデカくしてきたい。
しかし、鉱石を入れるカーゴを拡張しておかないと一度に稼げるお金が減ってしまうし、
ホリシューズを強化すれば二段ジャンプなどの新アクションも解禁される。
まあ、攻撃力から上げて行くのが無難かな。
ステージセレクトを使って効率の良い稼ぎ方を試行錯誤しながら、
繰り返し遊んでアナをどんどん強くしていく。
最初は苦戦した敵も簡単に倒せるようになるし、
新アクションでステージもスイスイ進めるようになる。そういうゲームだね。
タイトルに「おしゃべり」とついてるように、アナ・ホリスキーはゲーム中喋りまくり。
今回も大谷理美さんによる元気いっぱいなボイスを堪能できる作りになっているぜ。
ゲームを起動した時の企業ロゴの段階からボイスの差分が多くてビックリ!
ただ、欠点がかなり目立つ。
まずは操作性……というか手触りの悪さ。
操作していて微妙に引っかかる挙動だし、通常ショットは射程が短いし、
ザコにダメージを与えた後の無敵時間が微妙に長いから敵をテンポ良く倒しづらい。
チャージショットはフルチャージしないと、
ボタンから指を話しても弾が出ないのもストレス。
攻撃しようと思ったらミス!ってなることがしばしば。
『ロックマンX』はフルチャージしなくてもちょっと強い弾が出るのに!
通常ショットをいくら強化しても、
射程がちょっと伸びるだけで攻撃範囲が広がらず、
弾の大きさも豆粒サイズのままなので、
いくら進めても弾を当て辛いしチマチマしたまま。
前作『おしゃべり!ホリジョ!撃掘 』は育てれば育てるほど、
攻撃力と攻撃範囲が広がる気持ち良さが格別だっただけに残念。
このせいで鉱石の稼ぎ作業が本当に作業になってる。
ジャンプでの踏み付け攻撃は強力なんだが、
踏むと前方に跳ねる挙動や、敵の当たり判定の分かりにくさなどで使い辛い。
たまにジャンプの反応が悪くなったり、
ラスボス戦で異様に重くなったりするなどバグっぽい挙動もチラホラ。
序盤は敵が堅い上に、
ショップに入るためのいなりコインは帰還したらリセットされるため、
「繰り返し遊んでアナを強くする」という基本の流れが実行し辛い。
そもそも「いなりコインを5枚集めるとショップ」って仕様いらないと思うんだけど……。
前作みたいにショップに入ったら燃料が回復するサービスも無いので、
特定のポイントにショップ置くだけで良かったのでは。
それでも序盤から中盤は面白かった。育成でザコ敵を瞬殺出来るようになったり、
二段ジャンプなどで機動力が上がる気持ち良さがあるし、
いなりコインも少し遊んで場所を覚えれば簡単に集まるようになる。
が、ステージが進むほどに作りの粗さが見えて雲行きが怪しくなっていき、
トドメとばかりに辿り着くステージ7がヤバい。
ツルツル滑る氷ステージで、
この滑りがジャンプの慣性にも影響するから動かしづらく落下しまくり。
育成のゴリ押しでどうにもならないので、
アクションゲーム苦手な人はここで絶滅しそう。
氷ステージの挙動は『アクションゲームツクールMV』の仕様の問題かもしれないが……。
そのまま実装した時点で開発側の問題になってしまうよね。
ボス戦も趣向を凝らしてあるし面白いデザインが多いんだが、
ひたすら画面外を飛び回って広範囲攻撃してくるとか、
倒し方がノーヒントで分かり辛いとか、戦ってて楽しくないものが多い。
倒し方に関してはおしゃべりボイスでヒントくれよ!
「弱点を見つけてボスを攻略する」面白さを出そうとしてるのは分かるんだけど、
組み立て方があんまり上手く無くて、
ステージ6ボスは「なんでそれで倒せるの?」って特に納得がいかなかった。
道中に撃つと爆発するドラムカンがあったから、
それを利用するならまだ理解出来たかな。
ストーリーも今回はシリアスに振り過ぎてて
図鑑のクスッと笑えるカオスなノリも無くなっていたのでちょっと寂しいところ。
まあ、ここに関してはゲーム部分が面白かったら
「これはこれで新鮮!」となってたと思うんだけどね……。
ラスボス戦でのアナのセリフとか、アツメルジャンの最後のセリフとか結構好きなので。
発表された時は凄く嬉しかったし、
「ツクールシリーズは打率低いけどホリジョなら」と希望を託していただけに辛い……!
基本的な挙動に、ほとんど使わないアクションの多さやステージ構成、
取ってつけたようなメダル集め要素など。
そもそもアクションゲームとしての練り込みが足りてないように思えてしまった。
一気に垢抜けたキャラデザやボスキャラの多彩さ、
健在のおしゃべり要素など見所はあるんだがゲームとしては厳しかった。
次は頼むとしか言えねぇわ……!