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このドットを見よ!幻の開発中止ゲーム、ここに復活!『時計じかけのアクワリオ』レビュー!【PS4/Switch】

 

 

Clockwork Aquario 公式

 

Clockwork Aquario - 時計じかけのアクワリオ ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

時計じかけのアクワリオPS STORE

 

『時計仕掛けのアクワリオ』のレビュー行くぜ!

俺が買ったのはSwitch版のスペシャルパッケージ版ね。

 


パブリッシャー:ININ Games/United Games Entertainment GmbH

機種:Switch/PS4

ジャンル:アクション

発売日:2021/11/30

価格(税込):3820円

備考:Switch版のみ8445円でサントラ、ブックレット付のスペシャルパッケージ有り


 

開発中止になった幻のアーケードゲームを現代に復刻させたものだ。

開発したのは『ワンダーボーイ』シリーズで知られるウエストン。

ロケテストまで行われて雑誌にも掲載された作品だが、当時は格闘ゲームブーム。

既に2Dアクションゲームは時代遅れと見なされており、

あえなく開発中止が下されたという経緯だ。

 

1992年に発表され、1993年に稼働予定だったタイトルなんだが、

人気爆発した『ストリートファイターII』が1991年2月で、

そこから1993年12月までに

『龍虎の拳』『餓狼伝説』『サムライスピリッツ』『バーチャファイター』

と出ていた時期なので、本当にブーム真っ最中の作品だね。

 

復刻したのはドイツのパブリッシャーであるStrictly Limited Games。

発掘されたオリジナルのゲームデータを元に、

当時の開発スタッフを集めて欠損したデータを修復し、復刻までこぎつけた。

詳しくは、ファミ通.comでの情熱に溢れたインタビューで語られているぞ。

 

『時計じかけのアクワリオ』幻のアーケードゲームは、27年の時を経てなぜ蘇ることができたのか? 西澤龍一氏らキーパーソンたちの証言からその真実に迫る | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

 

俺はまったく知らないタイトルだったが、

近年出ている『ワンダーボーイ』シリーズのリメイクは何本か遊んでいるし、

発売までの経緯が面白かったので買ってみた。

カラフルなに唸らされたが、割とあっさり終わっちゃうゲームでもある。

面白いけど定価3800円を許容できるかどうかって話になるかな。

 

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モードはトレーニング、イージー、ノーマル、ハードがあるが……。

コンティニューに使えるクレジット回数が違うだけで、

ゲーム部分はすべて同じだ。

 

1回クリアすると、クレジット無制限のアーケードモードが解禁される。

その他、2人プレイ専用のボーナスステージだけを遊ぶモードに、

各種アートワークや復活に合わせたメッセージが見れるギャラリー、

サウンドトラックがあるぞ。

 

画面のフィルター設定や比率変更などはあるが、

近年のアーケード復刻系にありがちな中断セーブ系は無し。

 

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アーケードモードは基盤テストも可能になっているが、

我々素人にはちょっと難しい機能だな……!

 

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恐るべきハンギョ博士の野望を砕くために、

ハック・ロンド、エル・ムーン、ガッシュの3人が立ちあがった!

というようなストーリー。1人選んでゲーム開始だ。

基本性能に差は無いが、ガッシュは体がデカい分リーチが長いぞ。

ロボのガッシュが関西弁のギャグキャラってのがまた懐かしいノリ。

 

このキャラクター選択画面、

プレイヤーが選ぶ前からキャラが動き回っていて凄く可愛い!

 

 

パンチで気絶させた敵を投げて進んでいくゲームで、

敵は踏んづけることも出来る。

……というシステムを文字使わずに5秒で説明するオープニングもスマートだ!

当時のアーケードらしく洗練されてるな。

 

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とにかくキャラがよく動くし背景や敵のカラフルさも見応えあり!

アクションも軽快で、気絶させた敵を、並んだ敵にぶん投げてまとめて倒したり、

次々出てくる風船を踏み付けて先へ進んでいくのが楽しいゲーム。

敵は下から頭で付き上げることでも気絶させられる。

 

この「踏み付け」と「突き上げ」を意識して敵を倒せるようになると、

ゲームがグッと安定する。

 

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こんなでっかいキャラも投げられちゃう。

 

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2回ダメージを喰らったらミスなんだけど、

1回ダメージを喰らうとケガしてるグラフィックに変化するのが細かい。

デカいボスが表情豊かにグリグリと動くし、

進めば進むほどに見所があふれ出してくる!

 

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プレイヤーが敵にやられると天使になって空に昇っていくが……。

 

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『モンスターワールドIV』と同じじゃーん!って嬉しくなってしまった。

これは企画・デザインの西澤龍一を感じる。

 

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動かしていて楽しいゲームなんだが、

全5ステージで1ステージが短いこともあり、1周するのに30分も掛からない。

回復アイテムが良く出るし、1UPもしやすいバランス。

偶然、ボス戦で無敵アイテムを引けると一瞬で倒せてしまうこともあり、

1993年辺りのアーケードゲームとしてはかなり難易度低い。

アクションゲーム慣れている人なら結構すぐにクリア出来ちゃう。

 

前述の通り、ハードモードはコンティニュー回数が違うだけなので、

大分物足りなく感じてしまうかな……。

クリア後もちょっと遊びたくなる手軽さなのは長所と言えるけどね。

 

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奇跡の復活を果たした幻の開発中止アーケードゲーム。

企画・デザインである西澤龍一氏の作品は近年になってリメイクが多く、

完全新作である『モンスターボーイ』も発売されている。

『時計じかけのアクワリオ』もそれに連なる系譜の1本であるし、

描き込まれたドットやキャラの動き、ワクワクするBGM、

ステージ構成が気持ち良く、童心に帰って楽しめる内容で面白かった。

16bit時代のアクションゲーム好きならツボだと思う。

 

ただ、ちょっと大味なところもあるし、やはりこのご時世に、

この内容で3800円はどうしても人を選んでしまうね。

企画や復刻の経緯含めて興味ある人なら

「まあ90年代のスーファミソフトは1本1万円くらいしたしな!」

という精神で買って貰いたい!