絶対SIMPLE主義

Switch/PS4のダウンロード専用ソフトを中心に全方位でゲーム紹介するブログ。SIMPLEシリーズも応援中。

価値ある「心地良い手応え」がここに!『トランシルビィ』レビュー!【Switch/PC】

 

 

トランシルビィ ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

Steam:Transiruby

 

『トランシルビィ』のレビュー行くぜ!

俺がプレイしたのはSwitch版ね。

 


パブリッシャー:フライハイワークス

機種:Switch/PC

ジャンル:アクション

発売日:2021/12/9(PC)2022/4/28(Switch)

価格(税込):1500円


 

『神巫女』や『フェアルーン』を手掛けたSKIPMOREの最新作。

2018年に発表されてから発売まで大分掛かったが、ついにSwitchに登場だ。

今回はサイボーグの女の子が大暴れする探索型のアクションになっているぞ。

難易度控えめ、面白さ多め」を目指して作られたそうで、遊んで納得。

最初から最後までダレずにしっかり楽しめて、雰囲気も良好な1本だった!

 

 

舞台は突如出現した次元大陸。

サイボーグの女の子シルビィが、相棒のAIであるネーコムと共に調査に出かける。

そこで出会うのは怪しげなトレジャーハンターや女の子に、

機能停止したコンピューター達。次元大陸の最深部で待ち受けるのは何か!

というストーリーだ。

 

 

宇宙空間から次元大陸に降下し、

緑で覆われた美しい地表に降り立つシーンから本編は始まる。

スピード感あってカッコいいしワクワクさせる導入だね。

 

 

拠点になってる「シ」って書いてある宇宙船もイカす。

俺の名前はラー油なので

宇宙船を買うことがあったら「ラ」って文字を入れようと思う。

 

 

ジャンルは探索型の2Dアクションだ。

マップに点在する「トランチップ」を一定数集め、

道を塞ぐシャッターを開ける。

これを繰り返しながら探索できるエリアを広げていく構成になってる。

二段ジャンプや水中移動など、新しいアクションも徐々に手に入っていく。

 

 

攻撃は剣と銃の2種類。

銃をザコ敵に当ててフリーズ状態にすると足場に出来るので、

これを活用して高い所に上っていく。

基本的にこっちの攻撃力が高く、

ジャンプからの下突きならザコは一発で倒せるのでサクサク。

 

剣で敵を倒すと銃のエネルギーが回復。

フリーズ状態にして倒すと30%の確率で回復アイテムが出るので、

頭に入れておくとノンストップで進めるシステムだ。

 

 

探索型のアクションゲームとしてはオーソドックスだがバランスが絶妙。

マップを見ながら隠されたトランチップや

キーアイテムを探していくことになるんだが、

移動していてこっちが引っかかりそうな壁や、

こっちの目に留まる場所に必ず何かある。

隠し通路がスムーズに見つかる作りが遊んでいて気持ち良いね。

こんなところに隠し通路が!ここにもあった!

ということは……ここにもあった!が短いスパンで続いていくぞ。

 

 

収集に必要なアイテムがマップにギッシリ表示されているので、

初見だとこんなに集めるのか!って怯むものの、スルスルと集まっていく。

遊んでいて「あれ?もうこんなに探索が進んでる!」と驚いたわ。

 

 

操作性も良好だし、バイクへの変型アクションを手に入れると、

水上を爆走できて弱いザコもそのまま粉砕出来るのが最高だぜ!

まったく関係ないが『メタルマックス4』を現行ハードに移植してくれ!

 

時折挟まる謎解きも程良いバランス。

上か下の長押しでの画面スクロールを忘れてると苦労するところもあったけど、

全体的にちょっと考えれば解ける作りになっている。

いきなりナンバーロックを要求されてシルヴィが

「どこかで見たような…」とか言い出すイベントがあって、

そんなのあったかな?って軽く戻ると

めっちゃ分かりやすいところにヒントがあるのも好きだった。

 

過去作の『フェアルーン』は

歯応えある脱出ゲームをそのままRPGにしたものを喰らえーッ!

って作りで俺が死んだこともあったが、今回は本当に優しい……。

 

 

グラフィックの凝りっぷりも見事。

背景の雰囲気作りが上手いので、新しいエリアに行くのが楽しみになる。

 

 

ボスの動きとデザインも見ていて血が滾る!

ボス戦はアクションゲーム慣れてる人なら簡単だけど、

ゴリ押しは出来ないので油断してると死ぬくらいのバランス。

ここも程良い調整になっているね。

 

 

軽快なチップチューンBGMも絶品!

まず最初のステージからテンション上がる。

FM音源に切り替えられるDLCが500円なので即買いしたけど

こちらは更に素晴らしい。令和になってもFM音源は強いのだ。

 

 

頻繁に挟まるシルヴィとネーコムのゆるいやり取りも遊んでいて楽しい。

探索アクション好きならニヤッとするテキストもあるのが分かってる。

 

 

スターシステムで『神巫女』のヤマトが登場するのも嬉しかった。

今回は和風ファンタジーではなくSFなのでデザインが変更されてて可愛い。

主人公であるシルヴィも過去作に似たキャラがいるんだが、

ここのゲームは毎回赤毛の女の子が主人公なので、

こっちは単純に趣味だと思われる。

 

 

サブキャラだとウカノミタマ様も小芝居込みで好き。

 

大がかりなストーリーというわけではないんだが、

オープニングからの流れを踏まえたエンディングとスタッフロールは綺麗。

登場キャラみんな面白いし、演出も含めてシナリオは満足感あったね。

 

 

本編はサクッとクリア可能だが、やり込みとしてタイムアタックがある。

クリアまでのタイムが細かい行動込みでランキングに記録されるし、

オプションでクリアタイム表示のON/OFFに加えて、

「3時間以内でクリア」と「5時間以内でクリア」の実績もある。

スピード感ある本編も含めて

気持ち良くタイムアタックしてくれ!って作りだね。

 

 

もう一つのやり込み要素として、

ゲーム進行に関係ない収集物探しがあるんだが、こちらはかなり厳しい……!

「メガドランチップ」と「ダーククォーツ」はそれぞれ20個以上あり、

どちらもマップに表示されないのでノーヒント。

こういう場合はマップの埋まってない部分を虱潰しにするのがセオリーだが、

マップに情報が一切表示されないため、

既に通ったエリアに隠れていても気づけない仕様だ。

隠れた収集物を1個でも見落としたらアウト。

マップを隅から隅まで探索しなおしになる。

 

 

更に、入り組んでる上に一方通行の道がかなり多いので、

収集物のために行ったり来たりしていると迷う!

拡大出来なくて見辛いマップやファストトラベルの少なさもしんどいぜ。

マップはSwitchの本体機能でむりやり拡大したけどそれでも見辛い……。

 

この辺りの欠点、

普通にクリア目指して遊んでるとあんまり気にならないんだけどね。

オープニングからエンディングへ走り抜けることに最適化された構造なのか。

 

マップの空いてる部分を全部埋めようとすると、

「隣接したエリアのギリギリからジャンプしまくる」ってやり方をしないと

埋まらない箇所がいくつかあるのもストレス。

見えない足場やジャンプ台があるのかと思って色々試してしまった……。

まあ、100%クリアにもやり込みにも関係ないんだけど、

こういう探索アクションだとマップ全部埋めたくなるじゃん!

 


手軽に楽しむ難易度低めの探索アクションとしてはかなり良作!

タイムアタックゲームとしてもよく出来てる!

やり込み要素の収集物を全部探すとめちゃくちゃしんどい……。

そんなゲームだったな!収集物全部集めたけどかなり疲れたわ。

 

でも本編に関しては非常に練り込まれた作りで面白かった。

インディーのアクションと言えば

高難易度かローグライクばかりになっている中、

程良いバランスで楽しめて、手軽に繰り返し遊べて、

グラフィックもBGMも良質な本作は価値があると思う。

 

これまで

「とりあえず死んだ後に死んで、その後死んでね!」みたいなゲームや、

「うちは激辛料理がウリなんですよー」って言いながら

皿に盛りつけた青酸カリを出すようなゲームを沢山やってきて、

散々荒れた俺の胃に染み渡る1本だったぞ……!