『Gain Foxes』のレビュー行くぜ！
パブリッシャー：Yuzuru Sitra
機種：PC
ジャンル：経営シミュレーションゲーム
発売日：2023/4/28
価格（税込）：470円
行商人となって目標金額達成を目指す経営シミュレーションだ。
簡単な選択肢を選ぶだけで進行するカジュアルな作り。
可愛いキャラとちょっと闇の深いノリが特徴だが、
それだけで終わらないバランスが味わい深い1本。
主人公は狐の行商人フィネ。
フィネをおかしらと慕う3匹の子分狐と一緒に頑張るぞ。
会話デモはゆるい雰囲気だけど、ゲーム展開はゆるくないぜ！
システムは単純で1ターンに行動を2回選択し、売るものを決めて行商スタートだ。
選べる行動は「噂を流す」「祈る」「交渉する」「暗殺する」の4種類。
お金を払ってお客さんを呼んだり、
騒動を起こしてお客さんの種類をコントロールしたり。
物騒な行動には後述する「負債者」が必要になるぞ。
売るものは3種類。
行動1回とお金を使って商品のグレードを上げ、売値を高くすることも出来る。
行動回数とお金をどう使うかが悩みどころだ。
選択したら後は見てるだけ。頑張れおかしら！
最後に今日の収支がダイアログで表示される。
これを繰り返して目標金額を達成出来ればゲームクリアとなるぞ。
やってくるお客さんはランダム。
貧民、市民、貴族、富豪とランクによって使うお金が違う。
貧民は一番金払いが悪いが、お金を使い果たして「負債者」になることがある。
「負債者」はストックされて特定の行動に使うことが出来るぞ！
負債者を利用して事件を起こして特定のお客さんが出現しないようにしたり、
負債者を業者に引き渡す代わりに大量のお客さんを呼びこんだりね。
何やら不穏なゲームになってきたな……。
売る商品も無難に稼げる「どうのつるぎ」の他に、
儲かるしグレードも上げやすいけど、犯罪度が上がる「こうかなくすり」や、
やってくるお客さんによって相場が変わる「まぼろしのカブ」が存在するぞ。
やっぱり不穏なゲームだこれ！さすがだ……おかしら。
システムは単純だが運によって左右される売り上げを、
工作活動でどうコントロールするかが面白い作り。
ヤバい商品を活用したリ、
負債者を生贄にしたコンボが決まると一気に儲かる闇のゲームだぜ！
しかし物騒な行動で犯罪度が高まってMAXになると罰金を取られるぞ。罰ゲームだ！
また、1日が過ぎる度に子分に払う給料が跳ね上がっていくので、
効率よくゲームを進めないと莫大な給料を要求されてあっという間に破綻する。
こいつら調子に乗りやがって！
「貴族は財布が薄くなると行商税を上げるそうですよ！いっそ暗殺しちゃいますか？」
とか提案してくる奴はやっぱダメだな！TIPSで暗殺示唆やめろ。
可愛い見た目に反してヤバいゲーム。
なんだけど、実はクリアするだけなら堅実にやるのが一番というバランスが面白い。
犯罪や暗殺に手を出さずに、
真っ当に売れる商品にコツコツ投資していけばあっけなくクリア可能。
しかしクリア日数を縮めようと思ったら、ヤバい行動に手を出す必要があるし、
そうすると犯罪度や負債者コンボの影響で儲けがブレやすくなるのだ。
実に寓話的な作りだぜ。
1周は短くサクッと遊べる作り。
駆け引きを含めても選択の幅が狭く、イベントなども少ない。
低確率で発生する盗賊の襲撃イベントで金がごっそり減るのもちょっとキツい。
ただ、コンセプトはしっかりしていてキャラもかわいい。
470円の値段分は楽しめるカジュアルな経営ゲーム。
光の行商人になるか、それとも闇の行商人になるか。すべては君次第だ！
