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【レビュー】ファインダー越しに星で繋がる、過去と未来の物語『The Star Named EOS ~未明の軌跡へ~』【PS5/Switch/XBOX/PC】

 

The Star Named EOS ~未明の軌跡へ~ | Game | PLAYISM公式サイト

 

『The Star Named EOS ~未明の軌跡へ~』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:PLAYISM

機種:PS5/Switch/XBOX/PC

ジャンル:パズルアドベンチャー

発売日:2024/7/23

価格:1700円


 

若き写真家"デイ"の視点で、行方不明である母親の足跡を辿るパズルアドベンチャーだ。カメラと共に様々な仕掛けを解いているうちに、同じく写真家だった母親の物語が明らかになっていく。


手書きタッチでまとめられたビジュアルや、悠木碧による日本語の語りも雰囲気にマッチ。演出重視のカジュアルな謎解きゲームとしてしっかり楽しめたぞ。

 

 

冒頭、主人公は母親といた頃の夢から目覚める。残された手紙とプレゼントされたカメラを手に、母親がカメラのファインダー越しに何を見て何を感じていたのか。それを辿っていく旅の始まり。

 

 

ゲームとしてはオーソドックスな脱出ゲームだ。

プレイヤーは移動することが出来ず、視点変更とカーソル操作のみで部屋の中を探索。画面内をグルグルと見まわしながら、仕掛けやアイテム、謎を解く手がかりなどを調べていく作り。

 

 

いかにもなパズルを解くシーンもあるぞ。線路を繋げて汽車をゴールまで運べ!

 

 

ナンバーロックも……ある!

 

 

カメラを活用して謎を解く構成にもなっていて、ファインダー越しに覗いたり、フラッシュを焚くことが突破口になることもある。撮った写真は80枚まで保存されるので、メモ代わりに使うのも良し、普通に写真撮影を楽しんでも良し。

 

 

主人公の手元には母親が撮った写真がある。

探索でかき集めたアイテムをこの通りに設置し、まったく同じ構図の写真を撮ると次のステージに進む……というのが基本だ。

 


直接的なセリフは少なく、次々に切り替わる場面やさりげない小物の作り込みで物語を語る構成。背景イラストの光と星の表現が美しく、点と点を繋いで背景を想像するシナリオ構成とも上手く嚙み合っていたぞ。

 

 

「迷ったらカメラを使う」を忘れなければ脱出ゲームとしてそこまで難しくなく、クリアまでは2~3時間くらい。

脱出ゲームとしては平凡で雰囲気に全振りした作り。開発元のSilver Lining Studioが過去に手掛けた『Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜』と同じゲーム構成だ。比べるとエンディングが弱く感じてしまったが、短編としては綺麗にまとまっている1作。フォントも含めた翻訳も完璧だった!

映画1本分の気持ちで楽しめる、雰囲気で気持ちを揺さぶられる脱出ゲーム。という作りに惹かれる人ならオススメしたいかな。