1カ月遅れになったが春アニメ感想最終回！
- 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』12話「だから僕は… 」
- 『前橋ウィッチーズ』12話「魔女はもういいかなって」
- 『忍者と殺し屋のふたりぐらし』12話「忍者と殺し屋のふたりぐらし」
- 『アポカリプスホテル』12話「銀河一のホテルを目指して」
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』12話「だから僕は… 」
度肝抜く11話の引きでデウス・エクス・マキナ的にすべてを終わらせる初代ガンダム来たッ！
向こう側で起こった映像が流れ込んで……これは何……？なんか作画が……！ガンダムとシャア専用ゲルググの戦いを元の声優&新規作画でやりやがった！ちゃんとナギナタの柄の部分でビームサーベルを受け止めている！
やり直した別の歴史でシャア専用グフ、ヅダ、ビグロ、ビグ・ザム、ガルバルディ・山下いくと版サザビーをチラッと映すのずるいだろ！なんだそのトンチキ宇宙は！どういうルートなのか見せろ！シャアが山下いくと版サザビーで負けたルートでアムロは何に乗ってたんだよ！
ヅダはかなり後になって外伝のイグルーで作られたモビルスーツだから、それを拾うんだって驚きがあったなぁ。絶対スタッフは「3倍のスピードで自爆だ！」くらいの悪ノリで入れてると思う。
もはや我々は『ビギニング』が流れたくらいでは怯まない。
ここでララァを一旦殺して「割といい感じだったけどこれも夢！夢！だから次行こ！」してララァの心を守らないと、こちら側と向こう側の宇宙も全部巻き込んで消滅するかもしれないと。シュウジも辛いところだが、それはララァが本当に望んでることではないと止めるマチュという構図か。
そこに割り込んでくるシャアと、それを戦艦で追撃してくるキシリア様。ジークアクス、ちょいちょい戦艦がスパロボみたいな動きで攻撃と回避してる気がする。
こんなところに軍警ザクのバズーカが………ツイてるわ……。
的なノリのシャアのバズーカ攻撃で爆散するキシリア様、あまりに歴史の修正力が強すぎて笑っちゃう。キシリア様、やっぱりバズーカじゃないと倒せないんだ！ガルマの件が無いから、地獄でギレンと仲良くしろ的なセリフになってるシャアがドライ。
ワケワカでマチュを守るために銃をぶっ放してしまったものの「キシリア様……料理食べて欲しかったな……」と、未練ありそうなニャアンが悲しい。軽いノリで今度料理作ってよ！って言ってくれるエグザベくん、やっぱり必要だったわ。
マチュとシュウジのバトルに乱入したニャアンがどう転ぶか、マジで読めなくてハラハラしたけど、ここで「3人で海に行くんだ」でマチュとニャアンの最強マブ結成ッッッ！連携攻撃がハチャメチャ過ぎてヤベェ！
ガンダムがハイパー化した！？とかビックリしてたら後のインタビューで本当にハイパー化がイメージだったの笑った。デカくなる時のバチバチがOPのPlazmaじゃん！カラーリングはG-3ガンダムかなと思ったがちょっと違うか。
「ジークアクスはいつも私の味方だった！」「行くよ……ジークアクス！」
ジークアクスに導かれてここまで来たマチュがこれを言うの感慨深いし、1話のザクからジークアクスに向かって走り出すマチュと同じ構図で、ジークアクスが走って初代ガンダムの首を落とすクラバルールで勝利するの痺れるなぁ！
「貴方はサイド6の事件で故郷を追われることになっても、何の後悔もしていなかった。」
おいコラ！ヒゲマンとマチュがその話してるシーンを見せろ！！！！！！
「自由の為に傷つくことこそが本当のニュータイプなのだから。」
「私たちは毎日進化するんだ。明日の私はもっと強くなってやる！誰かに守ってもらう必要のない、強いニュータイプに！」
登場キャラそれぞれの本作ならではのニュータイプ論で、前向きにまとめるのが美しい。「君が好きだよ」ってシュウジに言われたマチュが、ノーモーションでこっちからキスでカウンターするの良いなぁ……！強いマチュ！
全部終わってジークアクスの感情を代弁するデバイスから、普通のハロに戻っちゃうハロ。『ゴジラ対メガロ』のラストで元のラジコンに戻っちゃうジェットジャガーを思わせる寂しさがあったな。
シャアとシャリア・ブルも合流してマブ結成かと思ったら……シャリア・ブル！？アルテイシアと繋がってたの！？シャアとまったく同じリアクションになってしまったわ。増大したニュータイプの力で、逆シャアのネタバレ見てきたような発言をするシャリア・ブル。でもアルテイシアと繋がってるってことは、グラナダにソロモン落とそうとした件を知ってるわけで。そこだけでも説明は付くんだよな。作品見てるとシャリア・ブルの印象が二転三転するの本当に面白い。
そしてラストシューティングと逆シャアのよくばりセットでシャリア・ブルを制圧して、死に逃げを許さないエグザベくんが強すぎる！「なんだこいつ！？」と思わされたこと多かったけど、終わってみると本作のニュータイプの一人としての存在感を発揮。エグザベくんがいて良かったと思えた。その代わりコモリ少尉がよく分からないまま終わってしまったが……。
「ふん……。結局争うことをやめられない。多少人より物が見えたところで撃たれりゃ死んじまうのに。」
ソドンのラシット艦長、カッコいいオールドタイプのど真ん中過ぎて痺れるぜ。サイコガンダムにソドンをぶつけようとしてた時からかなり好き。
満を持して流れる聞き覚えのある声に、満を持して登場して爆笑させられた悪のジオン城。そしてアルテイシアとランバ・ラルがジオンをまとめる！こう来たかと思ったし、最後の最後にこちら側のララァが救われて終わるのが本当に嬉しかった。シャアとララァが色々丸く収まるルート……あったんですね！
そして無事だったアンキー達は謎の宇宙用ゾックでジャンク漁りに繰り出す！悪い大人たちはしれっとしぶとく生きてやがるぜ。
最後はまさかのマチュとニャアンが海にたどり着くラストカット！マジかよここから入れるEDルートがあったんですか！？キラキラはここにあったんだ！最初からこのラストを踏まえてあのED作られてるのは明らかで、我々まんまとやられたな！
しかしマチュが戻れなくなるの丁寧に描写してるなと思ったら、本当に日常に戻れないまま終わるの驚いた。まあ、何かあればヒゲマンが便宜を図ってくれるだろう。お母さんに連絡したところも良かったなぁ。故郷を捨てたことを後悔してないとは言われたけど、わざわざ連絡して「迷惑でしょ……お尋ね者だし」なんて負い目のあること言うんだし、いつかは再会出来ると思う。
っていうかタマキさんはこのマチュのお母さんなんだから「マチュに会いに行く！」で飛び出していけ宇宙の彼方ルートもあると俺は見ているぞ！その時は仮面も付けようタマキさん！
最終回まとまるのか！？と思ったら割と爽やかにまとまったし、これ2期は無いだろ！と思ったら2期割といけそうな感じで終わったなぁ。
サンライズ×カラーで送る新解釈のガンダム。
コンテンツとしての初代『機動戦士ガンダム』を、一年戦争の外伝を無限に出して延命するのとは別の角度から拡充する試みとして大成功だと思う。オタクはずっと一年戦争の話してるし、初めて初代ガンダム見た人を山ほど見たし、富野監督の小説版ガンダムシリーズは今になって重版が掛かる！
初代『機動戦士ガンダム』という巨大な歴史があるから、説明しなくてもみんな色々分かってくれる前提で、極限まで尺と脚本を切り詰めた作りが凄まじかった。
全12話で、よくぞここまでと毎回サプライズを仕込んできたのも圧巻。
毎週放送のTVアニメとしてここまで振り切った作りなのは潔い。ロボットアニメのアクションとしては最初のクラバ、シイコさん、黒い二連星辺りが一番満足度高かった印象なんだけど、中盤以降の色んな意味で飛び道具連発な展開もこれはこれでアガった。ギャンvsビグ・ザムとか！バスク・オムが出てきてサイコガンダムがサイド6に来るんだよ！で来週に続いた時のワクワク感も忘れられない。これでもかと挿入歌ぶち込んでくるスタイルも毎回楽しみだったね。『HALO』がお気に入りです。
その上でちゃんと本作のキャラクターであるマチュの成長物語として終わってくれて満足。前向きで目つき悪くて可愛くてクソガキなマチュが好きだったので。とはいえ、やっぱり尺詰め過ぎてたのでマチュ、ニャアン、シュウジの3人のやり取りもっと色々見たかった。特にニャアンはかなり面白い性格付けなので惜しい。放送後に毎週YouTubeで本編を補完するサウンドドラマを公開する、SSSS.GRIDMANスタイルが必要だったと思う！
その「もっと見たかった！」を刺激する作りで放送終了した後も二次創作が盛り上がってるから想定内だったのかな。シイコさんとドゥー・ムラサメの新しいファンアートまだまだ見るぞ！ほぼ幻覚！
次は何年先か、何十年先になるか分からない『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』というお祭り騒ぎ。最初に映画館で見た時からTV最終回まで、本当に楽しかった……！
『beginning』大ヒットしたし、今度は新規カットモリモリの劇場版三部作やろうな！
最後に『上田と女DEEP』の枠にねじ込んだせいで、録画の番組名がワケワカになっていたことを記録として残しておく！
『前橋ウィッチーズ』12話「魔女はもういいかなって」
魔法ではなく、ぶつかり合いながらも対話することの大切さを貫く最終回。
背中押して応援してもらっても上手くいかなくて、八つ当たりで自分がどんどん嫌いになる栄子に対して「それから？」「そっか」って受け止めるユイナに、「八つ当たりしなよ」って切り出すアズちゃん～～～～～～ッ！成長した5人の言葉で改めて栄子さんを送り出すのが、1話からの流れとして綺麗。
ネチネチ絡んでくるケロッペをあしらって再び魔女見習い継続！笑顔の「スゴすぎWe are前橋ウィッチーズ！」でAパート終了！なんだかんだ最終的な好感度は悪くなかったなケロッペ。
Bパートは一気に修行終わってからの話！急に飛んだなぁ。アズちゃんはAタイプとBタイプ使い分けるようになったのかぁ。チョコちゃんは地に足の付いた使い方してるんだね。と、普通に見てたら、キョウカ市長が現役高校生で得票率100%取って、本当の市長になった辺りで夢オチだと気づいた！そんなわけ無さ過ぎるだろ！ユイナの知識不足でボロが出た。熊井のフォロワーがさらっと100万超えたところで疑うべきだった。
起きたらもぐたん逮捕だけは本当というオチで、他のこともいつか実現するかもという含み。もぐたんは最後まで舞台装置って感じだったね。
ドーナツ……いや、お饅頭でユイナが例えたオシャエモの積み重ねで浮かび上がる人生の輪郭、真ん中が埋まらないまま思い出が増えていくユイナの写真、そして初めて自分たちのために歌った5人の眩しい姿が繋がっていく。前橋市の市章が輪っかでびっくり。そういうことだったの！？
割といつも通りの感じで終わったからこそ寂しくなる最終回。
前橋ウィッチーズの5人のやり取りが本当に楽しかった。関係の進み方を会話で丁寧に描いてるから、見ていくうちにどんどん引き込まれた。特にユイナは中盤から終盤に掛けて一気に好きになれたな。最初は唐突感のあったライブもシナリオとの絡め方をどんどん切れ味増していったし名曲揃い。これからも魔女見習いとしての修行は続く終わり方で、ライブやＣＤなどコンテンツ展開自体も続いていくので、また5人に会える日を待ってるぜ！
『忍者と殺し屋のふたりぐらし』12話「忍者と殺し屋のふたりぐらし」
アバンで主題歌が校内放送から流れて、そのままOPに繋がる上に歌詞が2番に！
1話の構図を最終回でもう一度やってセリフの違いで関係性の変化を表現！
最終回のEDはこれまでの死亡者が全員天使の輪っかを付けて復活！
最終回でやったら気持ちいい演出をガンガンやってくれるじゃん！
さとこの顔半分ロボ子は昭和特撮で元ネタあったと思うが思い出せない。
原作通りに腕がちぎれて帰ってきたこのはさんがカッコ良い。そしてつええ！
草隠ゆかりがアニオリでラスボスに収まったおかげで、セリフと出番とオリジナル必殺技を貰えてうれしいなと思ったらアニオリで死亡！原作では貴重な生存者だったのに！
片目のさとこと片腕のこのはさんが協力して戦う構図になるのも、2人だけの秘密をそっと教えてEDに入るのも、ラストカットでアカウント名が「メガネとシノビ」になって終わるのもすべてが美しすぎる……！末路がろくでもなさそうなところ含めて、この二人の関係性は良いんだよなぁ。
マリンちゃんと、もし2期あったら本当に倫理観の底を見せてくれるミナトも怖すぎて好き。
原作好きだけどこんな気合入ったアニメ化してくれるんだ！？と驚いた1話から最終回まで駆け抜けてくれた。色んな意味でライン越えを連発する作風とシャフトの相性が良かったのかな。良いアニメ化だったぜ！
『アポカリプスホテル』12話「銀河一のホテルを目指して」
数百年越しに人類が地球に帰ってきたら、地球環境は改善されてても人類の体の方が地球に適応できなくなってるのすっげぇSFだッッッ！そしてシャンプーハットはやはり人類に必要だったのか！
人類が帰って来たのに特別な嬉しさが無いと、数百年の重みが乗った悩みをポン子に吐露するヤチヨさん。人類と同じくらい人類以外のお客様の存在が大きくなっただけで、それは最初のオーナーの約束より凄い事だと明るく解決するポン子。これまでの関係性が収束するシーンが素晴らしい……！ヤチヨさんが涙の代わりに口からお湯出して、微妙にしまらないのがらしいところ。
地球はもう人類の星じゃないけど、地球がホテルだからまた来て欲しい。そして待たせてばかりの人類に、やっとバカと言えたヤチヨさんで終わるのも清々しい感動があった。やっと親離れ出来たんだなヤチヨさん！人類から親離れしたロボットと、人類以外の知的生命体たちが今日も楽しくホテルでの一時を営む地球。それをOPの「あなたはあたしの愛しい人ではもうありません スカートは揺れる じゃあまたね」の歌詞で前向きに締めるのちょっと綺麗過ぎて信じられない。
毎回ぶっ飛んだ展開とギャグで好き放題やりつつ、アポカリプスの果てを描いたSFアニメとして芯が感じさせる。オリジナルアニメとして素晴らしかった！まあ、振り返ると死体隠すブラックコメディ回はやっぱちょっとノイズだったかな……！11話→12話の流れで上書きできたのでヨシ！
