『マジカルクラフト 猫と魔法のドレス』行くわよ!
パブリッシャー:イマジニア
機種:Switch
ジャンル:アドベンチャー
発売日:2025/11/6
価格(税込):6578円
魔法が存在するファンタジー世界で、ドレス作りと着せ替えを楽しむゲーム。
イマジニアと、数々のおしゃれゲームを手掛けてきたシンソフィアが送る完全新作だ!かしこまっ!
ビジュアルとコンセプトに惹かれて購入してみたが、絵本のような色使いとドレス作りは魅力的なものの、小刻みには挟まるミニゲームや素材集め作業でゲームテンポが壊滅的に悪く、サブタイに入ってる猫要素もやっつけ。主人公の細かいカスタマイズや、フォトモード的なものも無し。
楽しめないことは無かったが、未完成品って感じが強かったぜ……!

舞台は自然に囲まれた美しい村「フルーヌ」。
生活の中で魔法が当たり前に使われているこの村で、ドレス作りをしていたのが主人公のおばあちゃん。かなりのスゴ腕だったが突然魔法が使えなくなってしまい、代わりに主人公がドレス作りを学ぶことになる!
というストーリーだ。
大丈夫?これエンディングがおばあちゃんのお墓にドレス添えて終わるやつじゃない?
大丈夫です!安心して目指せドレスマスター!村をフリルで埋め尽くしてやれ!

ゲームの流れは村を探索しての素材集めと村人との交流がメイン。
ドレス作りの依頼を受けてお金を稼いだり、ショップで生地や素材を買ったりして、理想のドレスを追求していくのだ。ゲームとして難しい箇所は無く、ゆったり進められる。

素材集めは草木などのポイントを調べて行うが、カゴやツボなども対象。遊んでるとそこら辺のカゴからロケットペンダント×5をいきなりパクったりするからビビる。
自分をドラクエの主人公と思い込んでるドレス職人じゃねーか!まあ、多分村の共有財産的なのだろう……!

登場する村人は20人以上。
ドレスを軸にした会話や中心で、頼まれた依頼をこなすと作ったドレスを着てくれるのが嬉しい。

お仕事をして評判を上げたり、特定の条件を満たしたドレスを作るなど、現在の目標をクリアすることでランクアップ。新機能が増えたり行ける場所が増えたり、出来ることが増えていくのだ。
上の「クラシックドレスをつくる」「七分のそでをつける」など、新たな技術がいるものは村人との交流が必要となる。ここはヒントが無いのでやや分かりにくいが、基本的に新キャラやショップを一回りして依頼をこなせばなんとかなる。

最初は初期アバターみたいなドレスしか作れないが、レシピや技術が増えれば袖や襟、フリルなどどんどん凝ったものが作れるようになる。歩く重課金アバターを目指していけ!

ドレス作成はショップや探索で集めた素材とレシピを使い、簡単なミニゲームで行う。
「タイミングよくボタンを押そう」などと書いてあるが、タイミングはゆるゆるだし、成功するまで次に進まない。絶対いいドレスが完成するシステムである。

キーワードは……B・B・A!

出来たーッ!
……というゲームなのだが、まずこのミニゲームがつらい!1分も掛からず終わる簡単なものだけどカットすることが不可能で、しかも袖や襟やフリルなどの装飾を付けると、付けた分だけミニゲームの回数が増える。遊んでいるとじわじわとストレスが蓄積していく。

レースだらけ、フリルだらけの服を作ると作業がしんどいぜ。レースを5つ増やしたらミニゲームの数も5倍!
ドレス作りってそういうものだけど、裁縫魔法でドレス作るゲームなんだしどうにかならないの!?ゲーム内時間だと数時間でドレス一着仕上げるから、そこは魔法の力なんだろうが地味過ぎる……。オシャレは我慢、魔法は忍耐!

使える生地や素材は多く、ショップで買えるものも多いし、ゲームが進むとお金にも困らなくなる。アイテムと生地を合成して柄を入れる施設もある。
ここら辺は流石に力が入っているところなんだが、ショップで売っていない素材も多いし、ドレス作る拠点と複数のショップと柄を入れる施設で分かれているので、行ったり来たりする必要があるしで、とにかく何をするにも一手間掛かる作りだ。

店でめちゃくちゃ凝った服が売られているので、もうこれでいいんじゃないか?という気持ちになってくる。
いや、魔法が資本主義に負けるなど許されるか!

フリルやリボンの細かい色や柄まで弄れるので、手間掛けてかわいいドレスが完成した時の喜びは大きいが……もっと快適で良かったと思う!

サブタイトルに「猫と魔法のドレス」と入っているが、猫要素は薄い。
相棒の猫は無言で主人公の後をウロウロついてくるだけだし、他の猫は欲しいアイテムを渡すとお礼に素材をくれるだけ。模様が違うだけで猫の種類も1種類だけのような……。
「喋る猫がドレス作りのアドバイスをしてくれる」みたいな魔女っぽい要素があると思ったら一切無かった。

移動パートも主人公を自由に操作するのではなく、行き先を決めると主人公が自動で歩く。村人や素材回収ポイントを通る時にスティックとボタンで調べる箇所を選ぶが、止まったり戻ったりが出来ないベルトコンベア仕様。オプションで移動速度をゆっくりにしないと調べるのが大変だ。
村人との会話はマップからも選べるので、そこはなんとかなるんだが、なんでこんな仕様なんだ!?

絵本っぽい質感の街や自然の風景はよく出来ていて、作ったドレスを着て大自然の真ん中で撮影したいのに主人公はずんずん歩いていく。写真撮影したいんだ!止まれ!止まってくれ!何のためのオシャレなんだ!止まってくれぇぇぇっ!

村人との交流も薄味で淡々とした依頼ばかり。「○○にいる猫が気になるから様子を見てきて」という、取ってつけたようなお願いが妙に多いのも気になった。
主人公の髪型や顔のパーツをカスタマイズできる要素は一切無く、フォトモードも無く、交流した村人と一緒に写真を取れるような要素も無い。せっかく作ったドレスを村人が着てくれる要素があるのに……。

(なんだか不安になる就寝時のイラスト)
クリアするだけなら10時間掛からないくらい。
ドレスに特化した洋服作りや美術周りはよく出来ているんだが、そこで力尽きて後は作業要素を足してどうにか形にしたようなゲームだ。色々と勿体ない。ストーリーの終わり方はそこそこ好き。
ちっちゃな子供向けの作品としてならまあ……という作りではあるが、それにしても内容が単調でおすすめは出来ないぜ!