『ULTRA0(ウルトラゼロ)』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:PenGames
機種:PC
ジャンル:疑似3Dシューティング
発売日:2026/6/2
価格:999円
個人製作者のPeng(@KPgbUakosrrMcj1)氏が手掛ける疑似3Dシューティング。
2Dのグラフィックで表現された奥行きのあるステージを突き進み敵を撃つ、古くは『スペースハリアー』から続くジャンルだ。
純粋な3Dシューティングとは異なるスピード感が特徴で、近年でも『ミラージュフェザーズ』『ミサイルダンサー2』など地味に新作が出続けている。インディー以外では『ナイトストライカーGEAR』もあったね。
本作『ULTRA0(ウルトラゼロ)』はノベルパート重視の作りで、この手のシューティングとしては難易度は低めで操作も簡単になっているぞ。
怪獣退治に青春を燃やす少女たちを描くゲーム……なんだが、感情のぶつかり合いと重さが激しくて、どちらかというと怪獣みたいな百合ゲームだったぜ!

舞台は怪獣の襲来によって滅亡の危機にあるN国。怪獣の出現から10年経ち、頼れる大人たちはみんないない。超技術の兵器で身を包んだ少女たちが、大切なものを守るために空へと舞い上がる!
というストーリーを複数の視点で描く群像劇だ。登場キャラ一人一人のシナリオを順番に追っていく一本道の構成になっている。

カーソルを動かして正面からやってくる怪獣共を次々に撃ち落とすシステム。
カーソルを合わせて敵をロックオンすれば自動で攻撃してくれるので、この手のジャンルとしては簡単な操作になっている。
ボムや回復といったスキルもあってボタン一つで発動。20秒くらいで再使用可能なのでガンガン使えるぞ。

3択でパワーアップを選択するローグライクでよくあるシステムも搭載だ。

シナリオと演出が軸なので難易度は低め。
スキルは使いやすいし、激しい攻撃も円運動を基本に動き回れば避けられる。
シナリオが主軸なので、展開でキャラ性能が激変するのも納得いく。この流れならこいつが弱くなるのはしょうがないし、こいつがめっちゃ強いのはそうだろうというのがスッと入って来る。
それでいてエフェクトや効果音などで敵を撃ちまくる爽快さはしっかりあるし、一部のボス戦ではスキルを使うタイミングを考えないと勝てなかったり、適度に緊張感もある。

敵を倒して手に入れたジェムを使用して、各種ステータスを底上げする要素もあるので、難しいと感じた人も安心の作り。
シューティング慣れてる人でもとりあえず攻撃力は上げておきたい!

シナリオと演出がよく出来ており、画面左のスマホ画面の活用が良い。
1人目であるシロガネは友人とのやり取りが表示されるし、2人目の主人公であるアキラは配信しながら戦闘してるのでコメントが流れていく。
こういう演出やテキスト、少女たちそれぞれの視点で人間関係や怪獣との戦いが掘り下げられていく作りだ。思ったより百合要素が強く、絶望的な状況でのドロドロした感情のぶつかり合いも展開されるぞ!

テンポ良くゲームが進行するし、どの主人公も強烈な引きで次の主人公にバトンタッチするので「ここからどうなるんだ!?」「この話はどこまで行ってしまうんだ!?」と一気に遊び続けちゃう勢いがあった。

世界観が重いので不穏な展開マシマシだが、節々の会話はコミカル。
言い回しのおかしさで繋ぐテキストが光るしキャラもみんな濃い。可愛い魔法でカワイ マホ!覚えやすい!

アキラちゃん腹筋バキバキでカッコいいのに部屋が汚すぎる!
ここで単語の解釈で会話がすれ違ったまま進行しちゃうギャグ、コテコテで笑った。

ただ、スマホ画面ならともかく、会話テキストで草生やすのは個人的に好きじゃなかったな!
キーコンフィグが無いのも人によって引っかかるところか。

クリアまで3時間ほど。
シナリオ重視の疑似3Dシューティングとして綺麗にまとまっており、ゲームシステム、演出、熱いBGMによる盛り上げと、繋がっていく少女たちの物語に引き込まれた。
プレイヤーの解釈に委ねている描写も多く、もうちょっと詳細に知りたいところもあったが、だからこそのスピード感がある。
怪獣のような勢いで物語と感情が転がっていく怪獣退治シューティング。
エッジの効いた短編ゲームがやりたい人にオススメだ!