『Villion:Code(ヴィリオン:コード)』のレビュー行くぜ!
俺がプレイしたのはPS5版ね。
パブリッシャー:コンパイルハート
機種:PS5/PS4/Switch2/Switch1
ジャンル:RPG
発売日:2026/6/25
価格:8580円(PS5)9680円(Switch2)
コンパイルハートが送る完全新作のRPGだ。
企画プロデュースに岡田耕始、シナリオに里見直、サウンドコンポーザーに増子 津可燦(司)と、かつて『女神転生』シリーズを手掛けたメンバーが集結!
キャラクターデザインは気鋭のクリエイターであるイリヤ・クブシノブが担当してる。
初報でこういうことするのはフリューだと思ったら、コンパイルハートでびっくりした布陣。コンパイルハートのフリューRPGか!
開発はアイデアファクトリーとガイアがクレジットされており、プロデューサーが安井光、ディレクターは樋口真之と、アイディアファクトリー/コンパイルハート作品でお馴染みの顔ぶれだったぞ。
異形の力を得た少年少女たちが生き残りをかけて戦うアクションRPGで、メッセージ性を強く押し出したシナリオやキャラ描写が特徴だ。
クオリティ的には豪華スタッフをわざわざ集めて虚無を作ってご苦労さんと言う他なく、本当にご苦労さんなのはそれに8580円払った俺というゲームでした!
- 舞台は人類滅亡寸前の2050年、世界を救うために集められた学生たちの物語。
- 仏教の「十悪」を下敷きに展開されるメッセージ性の強いシナリオ
- 安直な描写が目立ち、ギャグ描写などで古さも……。
- 360度に広がるダンジョンを1つずつ攻略する構成だが虚無!
- 戦闘は仲間との連携とパリィで戦うアクション!すべてが足りない虚無!
- まとめ:コンパイルハートの8580円のゲームでした。
舞台は人類滅亡寸前の2050年、世界を救うために集められた学生たちの物語。

舞台は2050年。
温暖化による海面の上昇で多数の国が水没し、環境破壊で食料は減り動物は次々に絶滅し、難民の激増にエネルギーの奪い合い、戦争の頻発で人類滅亡待ったなしの状況。
この状況を何とかするために、国連傘下の元で日本湾に浮かぶ研究学院都市が作られ、世界中から若きエリートが集められた。

しかし、集まった学生たちが「GEM」という怪物に変異する事件が発生し、犠牲者が次々に増えていく。主人公と仲間達は抑制酵素を打ち込むことで変異を食い止め、人間とGEMの中間である「ミックス・GEM」になる。怪物の力を取り込んで力を得るお約束展開!
生き残るために戦いつつ、研究学院都市を覆う謎のバリアの正体や、GEM事件の真犯人を突き止めていく……というストーリーになっているぞ。

人類滅亡寸前の2050年だけどネプテューヌの新作はまだ出ているぜ!
学園都市は量子AIのアーラヤによって管理されていて、あらゆる箇所で音声サポートをしてくれる。
学食でゲノム編集で作られたカツカレーをオススメしてきたり、新しいキャラが出てくるとプロフィール設定を読み上げたり、プライバシー設定を高くしてるキャラだとこれが無かったりと、未来描写はなかなか面白い。
仏教の「十悪」を下敷きに展開されるメッセージ性の強いシナリオ

メッセージ性の強さを押し出したシナリオ構成で、差別を恐れて本名を隠してるキャラがいたり、喘息持ちや吃音のキャラがいたり、分断を煽るSNSに翻弄されたりと、様々な人種が集まる研究学院都市という舞台を活かしている。この辺りは海外ドラマっぽい空気感かも。

抑制酵素を打てば怪物にならなくて済むが、インフルエンサーの煽りなどで誤解が広がり、むしろ打つと怪物になるのでは?と解釈される。分かりやすくコロナを下敷きした展開もある。主人公たちが自ら動いて生存者を助けることで、信頼を勝ち取っていくのだ。

GEM化した人間が自らの業を反映させた「有為(サンカーラ)時空」という異空間を攻略し、情報を集めて怪しい人間をあぶりだすミステリー的な要素がシナリオの軸。

この辺りは仏教の十悪が下敷きになっており、友人のスシロが解説してくれる。
よくあるバカっぽい親友キャラに見えて、しっかりインテリで賢いのが良い。研究学院都市に集まったエリートなのでみんな実力者なのだ。
スシロ、名前がスシローに似てるだけあってかなり良い奴で、明るく気の良い親友キャラとしてど真ん中の魅力があったぜ。

仲間キャラはそれなりに魅力的に描けていて、個人的にオリヴァーが好きだったなぁ。
そっけない態度で付き合いも悪いんだけど、人類を救うという命題に対して真摯で熱い姿勢も見せるのにグッと来た。
安直な描写が目立ち、ギャグ描写などで古さも……。

とはいえ、シナリオはとにかく不快なだけのキャラで話を引っ張る箇所が多く、騒ぐのが目的になっているような迷惑なデモ、迷惑系インフルエンサーによるSNS煽動など、全体的に書き方がかなり安直。
サンカーラ時空で「業」に至るまでをしっかり書けているキャラもいるんだが、当たり外れがかなり激しい。
終盤の展開も構造自体はかなり手垢がついたもの。現実の問題をシナリオに織り込んだ上でのこの終わり方は結構好きなんだけども。

全体的にギャグのノリが古いのもしんどい。
SNS用の動画を取るシーンの選択肢がエロ撮影だったり、コスプレ部のコスプレがキューティーハニーだったり、「ウホ!いい男…」ネタがあったり……。
本当に2026年の最新作ゲームなんですか!?

「科学的な手段で変異して怪物になった人間」がファンタジー過ぎる見た目で、精神世界的な異空間を発現するのも、終盤まで飲み込み辛いところだった。
360度に広がるダンジョンを1つずつ攻略する構成だが虚無!

ゲームとしてはストーリーに沿ってダンジョンを1つずつ攻略していく構成で、ちょっとしたサブクエストや、仲間の好感度で発生するキャライベントなども寄り道で用意されている。

ダンジョンは360度すべてが床になっているチューブ状の構造で、見た目は面白い。
が、ゲームとしてはザコ敵と宝箱とトラップがランダムで配置された、広いだけの空間を延々進むだけ。左上のパーセンテージが上昇する方向が進行方向なので、それを頼りに何フロアもダラダラ歩くだけの構成だ。一見すると凝っている背景だが、同じ景色が延々と続く。
キャラの内面が反映された空間なら、深部に近づくと禍々しく変化するとかやってないんですか?
そういうのはやってないみたいです。
戦闘が面白くなかったら許されない激烈に単調で眠くなる構成になっているぞ。
戦闘も面白くないんですけどね……。
戦闘は仲間との連携とパリィで戦うアクション!すべてが足りない虚無!

戦闘は3人の仲間を切り替えて戦う形式。敵の攻撃をパリィで弾きつつ仲間と連携を決めるアクションだ。
問題は敵の攻撃をパリィで弾きつつ仲間と連携を決めるアクションとして必要なものが一つも揃っていない点。

主人公の通常攻撃と、弾ける敵攻撃のエフェクトが同じ色な時点でビビるし、敵がほぼ棒立ちでたまに殴って来るやる気の無さなので攻撃パターンを見切る面白さが一切ない。
ザコ敵も色違いの敵がハチャメチャに多いため、最初から最後まで似たような戦闘が続くぞ!
同じ属性の攻撃を当て続けるとピヨってラッシュ攻撃出来るシステムがあるので、とりあえず使える技を順番にぶっ放し、たまに来る敵の攻撃は判定のゆるいジャスト回避。これで事足りる。
敵の吹っ飛ばし攻撃を喰らって仲間がフィールド外に吹っ飛ぶとQTEが発生し、ミスると即死。好感度が高いと復帰がしやすくなるシステムがあるんだが、演出やボタンウェイトで入力が止まらない。
ボスをコンボで殴ってたら突然吹っ飛ばしQTE発生→そのまま攻撃ボタン押し続けて仲間が即死!という現象が終盤のボス戦で頻発して大ストレス。テストプレイしたんか!?
敵の動きが本当に単調で、苦戦したのは形態と体力が無駄に多くて即死攻撃のあるラスボスくらいかなぁ。

必殺技演出がびっくりするくらいショボいのに加えて、人間と異形の中間の存在になった主人公たちの戦闘フォームが、みんな手に変なグローブ状の武器をはめただけで絶望的にダサい!
バスケ部のスシロがトゲトゲグローブで戦ったりと、キャラの内面を反映させているわけでもなさそう。クリアした後に見てもコンセプトがよく分からなかった。

装備は手に入れた素材を合成して作るシステムで、同じ属性の装備を付けるほどに強力な補正が掛かる。
合成次第では複数の属性を持った装備や、毒などに耐性のある装備を作ることも可能。
まあ、とりあえずキャラに合わせた単一属性で固めて、回復能力のある装備を付ければなんとかなる。

合成画面でどのアイテムでどの属性の装備が出来るのか、パッと見で分からない点などUIも酷い。

画面中央にレティクルを表示できる機能とか、3D酔いしないための配慮はしっかりしてるんだが……。
PS5版でプレイしたが、ボスを倒した後など、たまに変にロードが長い箇所があってフリーズしてないか不安になったぞ。
まとめ:コンパイルハートの8580円のゲームでした。

15時間ほどでクリア。
やり込みはクリア後の2周目に追加ダンジョンがあるくらい。
バトル虚無!ダンジョン虚無!UI劣悪!シナリオは手垢付きすぎ、描写安直すぎ、サブキャラ薄っぺらすぎ!と、こういうゲームを8580円で平然と売る企業があるから人類は滅亡寸前になったんだなと実感できるぜ!
初報で「コンパイルハートのフリューRPGだ!」とはしゃいでいたら、『カリギュラ オーバードーズ』まんまの展開が来たところが一番面白かったかも。
見せ方は『カリギュラ オーバードーズ』の足元にも及んでないけど……。
メインキャラたちと節々の未来描写、終わり方など青春RPGとしての見所はあってそこは好きだった。
しかし、ADVパートはとりあえずLive2Dで雑にクネクネさせた絵が延々と続くし、アクション演出はダサいし、終盤の盛り上がるシーンでダラダラした通路の合間に一言二言会話を挟むのを繰り返すし、一枚絵が少なかったりと、低予算っぷり炸裂でゲームとしての見せ方が死に絶えてる箇所が多い。
素直に面白い小説かマンガかアニメを探そう!