
『ミカネノカード』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:Miwas Rocket
機種:PC
ジャンル:カードゲーム
発売日:2026/7/30
価格(税込):300円
Miwas Rocketが手掛ける短編カードゲーム。
不思議な世界に迷い込んでしまった主人公が、同級生の仙波 ミカネと共に脱出を目指す。立ちふさがる異形は、彼女が手作りしたカードゲームで打ち破る!
一体この世界は誰が生み出したんだ……なあミカネくん!!!!!!君何か知らないかな!!!!!!!!!
という内容になっているぞ。

会話シーンの構図や間の取り方が良い。
モノクロの世界を彷徨い、カードゲームを繰り返しながら自らの記憶と向き合っていくストーリーだ。

こういう設定だと、ハチャメチャなトラウマが押し寄せて地球丸ごと鬱展開がはじまりしそうだが、本作はそこまで重い話ではなく、本当に小さな引っ掛かりと小さな問題。かといってそれは軽視して良い苦悩ではないし、だからこそきらめく青春の1ページ。

ゲームとしてはほぼ一本道の通路を進んで敵と戦っていく構成だ。
雰囲気ゲーでカードゲーム部分はフレーバー……ということもなく、シンプルながらしっかり面白い作り。
攻撃ターン、守備ターン、相手の行動を繰り返して相手の体力をゼロにしたら勝利。

配られたカードには攻撃力と守備力が設定されているので上手く使う。
エネルギーやコストの概念が無いのでシンプル。ステータスの数字は小さいけど使うと永続強化や、カードのドローに関連するものもある。

進むごとにミカネちゃんの解説付きで新カードも入っていくぞ。後半になるほど複雑な効果になってくる。
基本的に敵には特別ルールが設定されており、それに合わせてデッキを組み替えるパズル要素の強い作り。
「手札が3枚以上だと敵の攻撃力が増加、手札が0枚になると自分にダメージ」
「3ターン防御力を溜め続けて、4ターン目にその数字だけ自分と相手にダメージ。3回繰り返したら自滅」
「使ったカードが削除されて弱いカードに変わってしまうが、それを4回使うと相手に大ダメージ」
などなど。
短期決戦にするか防御を固めるか、カードを捨てた枚数だけパワーアップするカードを軸にするか……。悩みながら攻略法を模索していくのだ。

分かれ道でアイテムが手に入ることもあり、合わせ技で更に戦略は広がる。
攻撃と防御の順番を入れ替える効果があったりね。

やや気になったのはセーブと再戦の仕様。
バトル中に右上のアイコンをクリックするとすぐにバトル開始からやり直せる。
ただ、負けた場合はやり直しの選択肢が出ずにチェックポイントまで戻される。
負ける!と思ったらその前に素早く右上のアイコンをクリックだ!
バトル前にセーブ出来るのが分かりにくいのと、連戦の途中でもバトル前のセーブ&ロードを使えば何度でもやり直せる。
この辺の仕様がちょっとごちゃ付いてるかな。

節々で苦戦しつつ3時間ほどでクリア。
記憶に繋がる日常描写もっと見たいところではあったが、300円で遊べる短編のカードゲームとしてよくまとまってる。毎回異なる特殊ルールに対応するのがメインなので飽きさせないし、ルールも分かりやすい。
手書きのカードイラストも手作り感がよく出ており、ミカネちゃんが主人公との会話でゲームの仕様変更をしたりと、一緒にカードゲームを作り、遊びながら絆を深めていく流れは本作ならではだ。
良質な短編ゲームでした!