
ズバリ!『ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦』のレビューでしょう!
パブリッシャー:タカラ
機種:GB
ジャンル:じゃんけんRPG
発売日:1990/12/07
記念すべき『ちびまる子ちゃん』のゲーム一作目。
RPG形式で町内を回り、ミニゲームでおこづかいを稼いでほしいものを買うゲームだ。
アニメが1990年1月放送開始なので、人気がグングン上昇している時の年末商戦で満を持してゲーム登場!って流れだね。
好評につき、ゲームボーイだけでナンバリング4作、その他2作の合計6作が発売された。
- キャラゲー花盛りのゲームボーイに悪夢降臨!
- 欲しいものは5つ!すべてを手に入れるじゃんけんRPG!
- 金策はギャンブルのみ!じゃんけんとギャンブルの無間地獄が幕を開ける……。
- 清水を地獄に変えるお母さんと丸尾くん!
- 遅延行為に次ぐ遅延行為を気合と立ち回りで耐えぬく!
- 評価点は……評価点は……。
- まとめ:ゲームボーイの電池と一緒に心を擦り減らすゲーム。
キャラゲー花盛りのゲームボーイに悪夢降臨!
この時期のゲームボーイは発売から1年半くらい。
どんどん新作ソフトが出て盛り上がっていた頃で、RPGは『Sa・Ga2 秘宝伝説』『SDガンダム外伝 ラクロアンヒーローズ』『ONI』『アレサ』と今も語り継がれる作品が発売されている。キャラゲーは『ウルトラマン倶楽部 敵怪獣ヲ発見セヨ!』『SDガンダム SD戦国伝 国盗り物語』『タスマニア物語』『機動警察パトレイバー 狙われた街1990』と、玉石混合の顔ぶれ。
そんな中で登場した本作。
単調な作業を理不尽運ゲーを繰り返すだけの内容で、上記の顔ぶれと比べてもヤバい!
『賭博黙示録まる子』の異名で呼ばれているのも納得だぜ!チンチロが軸になるので厳密には『賭博破戒録』なんだけども!
俺が子供の頃に遊んだ思い出のゲームなんだけど当時はクリア出来なかったので、せっかくだからレトロフリークで早送りやクイックセーブを使わず、実機と同じ条件でクリアまで配信でプレイ。
マジで頭おかしくなりそうだった!
俺がみまつやだったらこのゲームへの呪詛を花火にして夜空に打ち上げてるぞ!
欲しいものは5つ!すべてを手に入れるじゃんけんRPG!

ほしいものいっぱいのまる子がおこづかいを貯めて買い物をするぞ!
という単純なストーリーで、デパートで5つの品物を購入すればゲームクリアだ。

あーっ ほんとに
にんげんの よくってのはキリがないねえ
という名言からまる子の地獄めぐりが始まる。

「じゃんけんRPG」という公式ジャンル通り、RPG形式で町内を巡る作り。

まる子がほしいものは
まんが(350円)
わらいぶくろ(1000円)
ままごとセット (2000円)
おるごーる(3000円)
フランス人形(4000円)
この5つ。初期状態が原作のお小遣いを再現した30円なので険しい道のり。
セーブもパスワード保存も無いので、一度ゲームを始めたら最後まで走り切る必要があるぞ。
金策はギャンブルのみ!じゃんけんとギャンブルの無間地獄が幕を開ける……。
ちびまる子ちゃんでおこづかいを稼ぐゲームなら、家のお手伝いを頑張るとかになりそうだが、本作の金策はミニゲームのギャンブル!

友達や家族相手に掛け金を10円払い、スロットやハイ&ロー、スクラッチカードなどに挑戦してお金を稼ぐのだ!なんでだよ!?

みどりちゃんが賭博に対する警鐘を鳴らしてきて、そんなメッセージ入れるならまともなゲーム内容にしろや!って言いたくなる。
無茶な企画に対する現場のささやかな抵抗かもしれない……。
そもそもみどりちゃんがいるのが不思議だったが、原作だとかなり登場が早いので、この時期のゲームならではの味か。

やたら手間のかかるゲームで、ギャンブルのミニゲームを遊ぶにはお金の他に気力が必要。気力はじゃんけんのミニゲームで勝つと増える。
運ゲーのミニゲームを遊ぶために、運ゲーのミニゲームを遊ぶ必要があるってわけだ!

じゃんけんは話しかける時に「じゃんけん」コマンドを選ぶと行えるが、出来るのは1回限り。「はなす」コマンドを繰り返すとたまに向こうからジャンケンを提案してくるので、ジャンケンを提案してくるまで「はなす」連打が基本となるぞ。
じゃあ「じゃんけん」コマンドに何の意味があるんだ……?

ギャンブルのミニゲームは1キャラに付き1回しかプレイ出来ないが、じゃんけんで稀に手に入るカードの1つである「たまちゃんカード」で回数が回復する。
これを狙うのが基本となるが、なかなか出ないのでひたすらじゃんけんを繰り返すことになるぞ!

ギャンブルで一番稼げるのはなんと言ってもおじいちゃん限定で遊べるチンチロ!
勝てば一発で1000円手に入るから圧倒的だ。
しかし気力をすべて消費してしまう上に、1回遊んだら次のたまちゃんカードが出るまで再戦出来ないから1戦がかなり重く、緊張感ある。
「まる子が友蔵から金を巻き上げる」と書くと原作っぽいが、こんなひりつくやり取りはねーから!
搾取されるだけの存在だったろ……!友蔵はっ……!

友蔵の6の目をピンゾロでひっくり返した時はさすがに脳汁出たぞ!
オラッ!ローラースルーゴーゴーと寿司も寄こせッッ!
清水を地獄に変えるお母さんと丸尾くん!

運任せのギャンブルを繰り返す単純なゲームを地獄に変えているのが、お母さんと丸尾くんという二匹の悪魔。
本作は持ち歩けるお金が500円。「まるちゃんカード」で財布を拡張しても1000円。
定期的に自宅の貯金箱に貯金することで1000円以上の品物を買えるシステムだが、自宅に入った瞬間にランダムでお母さんが出現。遭遇すると所持金をすべて没収される!

「あんた おにだね…」というプレイヤーとシンクロした断末魔が響く。
一応回避方法はあり、じゃんけんで稀に手に入るふくびきけんで福引をし、アタリを引いた時に貰える景品があれば処刑は免れる。
景品が手に入るまでじゃんけん作業を繰り返さないと、恐ろしくて自宅に帰れないゲーム。

それ以上にヤバいのが回避手段無しの丸尾くんカード。
貯金をした時に貯金が半分になるという鬼を超えた理不尽さ!なんで丸尾くんに上納金を払わないといけねーんだよ!?
じゃんけんを繰り返してたまちゃんカードを手に入れないとゲームが進行しないので、どうあっても丸尾くんカードが出やすい仕様。
出るとゲームクリアが確実に遠くので、死んでもこいつを学級委員長にはさせないという気持ちが膨れ上がっていく。
隠しアイテムで丸尾くんを封印するツボとか、丸尾くんにぶつけると存在を抹消できる巻物とか無いのか?
遅延行為に次ぐ遅延行為を気合と立ち回りで耐えぬく!

運任せのギャンブルを繰り返して規定の金額を溜める必要がある。
ギャンブルには気力がいる。
気力はジャンケンで勝つと上がる。
ジャンケンでたまちゃんカードを手に入れないとギャンブルの再戦が出来ない。
ジャンケンで丸尾くんカードが出ると貯金が半分になる。
ジャンケンで福引券を手に入れて福引で景品を当てないと、自宅で所持金を全額没収される危険がある。
と、ゲームのあらゆる箇所に運による遅延行為が詰め込まれており、じゃんけん作業の回数が爆発的に増えていく。一生分のじゃんけんをした気分だぜ……!
サイフを拡張する「まるちゃんカード」が1回しか効果ないのに、以降もドロップするから完全にハズレカードになってるのも雑な点。

攻略のコツが無いわけでは無く、自宅に帰らない限りはお母さんと丸尾くんの蛮行を受けないし、「所持金は手持ちと貯金箱の合算」という仕様。
帰る前に買い物してお金を使い切っておこう……と、被害を最小限に抑える立ち回りが大事になってくる。
また、たまちゃんカードを使ってギャンブル回数を回復したら、もう一枚たまちゃんカードが出るまでじゃんけんを粘る戦法も有効だ。出たらそれを手元に置いたままチンチロに挑む。粘ると高確率で丸尾君カードが出てしまうが気にしない。
つまり貯金を半分に減らす代わりに、チンチロを2回連続でできる状況にするわけだ。2連勝出来れば一気に2000円稼げるのがデカい!
俺はこれで一気に稼ぎ、最後の端数は他のミニゲームで稼いで地獄から脱出したぞ!

苦労してゲームクリアをしたら、オープニングと変わらない画面でまる子がちょっと喋ってオワリ。スタッフロールも豪華なビジュアルも無しで愕然とした。
戦犯リストを見せろって言ってんだよーーーーーーーーッ!
評価点は……評価点は……。

評価点はナレーションによる突っ込みでアニメっぽさが多少出ている点かなあ。
ゲームが虚無過ぎて何度も同じ突っ込み見るから、だんだんイラッとしてくるけど……。
BGMが「おどるポンポコリン」なのもいいね。
BGMの種類が少なくてずっとこれ聞くことになるけど……。
評価点すくねぇ!

あとは……説明書の表紙がほのぼのしてるくらい?
まる子とたまちゃんがゲームボーイを持って「これおもしろいね」「ねー」などと会話する、欺瞞に満ちた偽りのユートピアが描かれている。
丸尾くんだけゲームボーイ持ってないし、本編だと邪悪の権化みたいな扱いだし、このゲームのスタッフは丸尾くんに何か怨みでもあったのか。
まとめ:ゲームボーイの電池と一緒に心を擦り減らすゲーム。

8時間ほどで完全クリア出来たので、まあ今の基準だともっとキツい商業ゲームはいくらでもある。
とはいえ、セーブもパスワード機能も無く同じ作業を8時間続けるだけなので、マジでしんどかったし、当時の基準でも十二分に拷問。ゲームボーイの単三電池をすり減らして、自分の心をすり減らす戦いがそこにある。
本当に頭おかしくなりそうだった。俺が永沢くんの家だったら怒りで自然発火してるぞ!
ズバリ!二度とやりたくないゲームだったでしょう!