1998年7月10日にバウハウスから出版された書籍。
「最新ポケットゲームコレクション」を紹介するぜ!
少し前に捨て値で買ってなかなか面白かったのでね。
たまごっちを始めとする携帯液晶ゲーム118点をカラー写真付きで一挙に紹介した本。
最初のたまごっちは1996年に発売されて大ブームになり、
1998年に出たモデルを最後に第一期ブーム終結となったので、
この本は丁度ブーム末期くらいに出版された書籍ということになるか。
目次。
紹介されているポケットゲームは育成ゲームだけではなく、
キャラクターモノやアクションゲーム、スポーツゲームも含まれていて実に幅ひろい顔ぶれだ。
当時の乱造っぷりが伺えるぜ。
たまごっちも多く紹介されているがやはり当時は既に下火だったのか、
トップバッターはポケットピカチュウだ!
万歩計機能が搭載されており、
歩数で溜まったワットをピカチュウ様に献上して健やかに生活していただくというゲームだ。
手で振ったり扇風機につけてワット溜めたりするなよ!
これも流行ったよなあ。後にカラー版も発売された。
ページ横のなんとも言えない4コマがいい味だしてる。
これは16年前の商品だが、未だに一線級で活躍してるんだからピカチュウ恐ろしいわ……。
ドラえもんとたまごっちのコラボ商品であるドラえもんっちなんてのも大きく紹介されている。
本体デザインはナイスだがドラえもんを育てるって違和感凄いな!
「わがままいったらしかってあげよう」って、わがまま言うのはのび太だろ!
体重はやはり129キロをキープしたいところだ。
お馴染みのものが並ぶひみつ道具に「干物ゆうれい」とかドマイナー道具が混じってるのも気になる。
ドット絵はかなり雰囲気出てるね。ゲームボーイのドラえもんゲーを思わせる。
たまごっちのコラボシリーズで一番トチ狂った内容だと思われる「玉緒っち」もバッチリ紹介されているぞ。
たまごっち×中村玉緒だ!たまごから生まれたキャラクターを育てて大女優を目指す!
「玉緒っちになると引退しないよ」という一文に狂気を感じる。
ブームって怖い。
こちらも流行っていたポケットテトリスの豪華機種。
2980円と高いが、必殺技アリのモードに段位認定モード、2人以上の対戦も可能とか当時としてかなり凄い1本だ。
とはいえ赤外線通信でテトリスの対戦って結構不安定そうだが……。
赤外線でメッセージも送れるよって、喋った方が早い距離でしかメッセージ送れないじゃねーか!
電波星人を育てる育成ゲームのウエーブユーフォー。
グレイタイプの宇宙人…!これはかなり気になりますね!
携帯電話やPHS(これも時代感じるな)の電波で変身。
他の人の電波にも反応するから街を歩いただけで大騒ぎってどういう内容なんだこれは。
後の電波人間のRPGである。
左のピングーの育成ゲームはフタ付きで声も聞けるとか凝った作り。
ただピングーのドット絵がちょっと違和感。
ブームになれば登場する芸人モノ。
ポケットビスケッたとイケてるナイナイ 目指せ・お笑いの星!
左と右でドット絵の落差が泣けるぜ。
ポケットビスケッたは当時予約して購入しましたね……。
ドット絵が凄いのはこのペプシマンパワージム。
これをペプシマンって言い張るのはムリあるよ!
とりあえず何でもかんでも携帯育成ゲームにすればいいってもんじゃねーぞ!
「ペプシマンを一人前に鍛え上げると、ペプシマンの彼女が登場して2人の新しい生活が始まるのだ…。」
って、ペプシマンに彼女いたのかよ!?
このペプシツイストのCMに出てたやたらエロい女ペプシマンのことだろうか……。
左のバッドバツマツのエイリアンポケットナビは本体デザインも凄まじいが、
バッドばつ丸を使う必然性の薄さも凄い……。
その点、同じサンリオキャラでも彼女は一味違う。
ハローキティのめっちゃエステ!エステシャンになってキティを育てる育成ゲーム!
6日後に控えたデートまでにキティをベスト体重に戻すのだ!
拒食症になったり力士体型になったりしてるキティさんが洒落になってない。
「うわあガリガリよ」「タイヘンタイヘン」じゃねーよ!6日でどうにかするのムリだろこれ!
後の「街~運命の交差点~」細井美子シナリオである。
さすが、1998年のポケットゲームブームでもハローキティは体を張っているな。
IQチャレンジ へのへのも掲載。パズルゲームだが見ての通り内容はあのグンペイ。
横井軍平氏が任天堂を退社後に設立した株式会社コトが開発をしたもので、
ワンダースワンでデビューを飾ったグンペイの前身である作品だ。
これはネタじゃなくてホントね!
横のK-1グランプリは今見ると複雑。
もうアンディ・フグもマイク・ベルナルドも亡くなってるからな……。
まさかの育成ゲーム化。ロックマンXもこの時代!本体デザインがイカしてるぜ。
この育成ゲーム、昔フリーマーケットで買ってこのブログにも載せたんだけどどこにしまったのやら。
ヒロが発売したニューポケットボーイシリーズの情報がまとまって載っているのはかなり貴重だぜ。
ネットにもほとんど情報無いからなー。
いくつか持ってるんだけどゲームボーイ風の操作デザインとか結構好きなんだ。
こちらはヤマグチから発売された横長の液晶ゲームシリーズ。
この本で初めて見たけどなかなかワクワクするデザインだなこれは。
バトルヒーローが面白そう。
スポーツゲームコーナーではバーチャルマスターズが紹介されている。
この手の釣りゲーも流行ったな。こち亀でも紹介されてた記憶がある。
バーチャルマスターズリアル | スペシャルサイト | タカラトミーアーツ(音量注意)
ちなみにバーチャルマスターズは2011年に新モデルが登場。
フルカラーの画面にARモードにストーリーモードと……さすがの進化っぷり!
スポーツゲームのページにはこんなゲームも。
初めて見たがなかなか凝った作りだ。
ただ値段の割にゲーム自体はショボそうだし操作性悪そうだな……。
マウンテンバイクはともかく、インラインスケートをこの形式でゲーム化するのはムリあるんじゃないか?!
本体についてる車輪を手で回すと走るってさ!
でも子供はこういう飛び道具に弱いのよね。
これらのゲーム紹介の他に、キャラクター紹介をまとめたページや、ピクロス風のパズルページなどもある。
読んでいるだけで楽しい「最新ゲームカタログ」だぜ。
ネットに情報があんまり無いゲームが多くて資料としても貴重。
ネットで調べればなんでも分かる時代……とは言うものの、
ほとんど誰からも見向きもされなかったものやブームの波に埋もれた作品というのは残らないからね。
やはりこういうまとまっている資料も持っておかねば。
ちなみに本の最後には掲載されているポケットゲームを取り扱っているお店の連絡先が載っているんだが、
「ブルート」とか既に無いチェーン店の連絡先も多くて色々切ない。
この本の発行元であるバウハウスも2007年に別会社に全業務をすべて引き継いだようだ。
諸行無常。
メディア・クライス
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