「懐かしのプレイステーションコンプリートブック 語ろう! 僕たちの初代プレステ」
という本を読んだので感想を書くぜ!
出版社はメディアックスで価格は税抜きで1400円。
初代プレイステーションソフトを特集したムック本だ。
ジャンル別にソフトを10本選んだランキングがメインで、ちょっとしたトリビアやCMなども紹介している。
「シンプルシリーズ!100本を超えたソフト群」というコーナーがあるようなので買ってみたぞ!
内容としては広く薄く……って本だね。
紹介してるタイトル数は100本以上だけど1タイトル毎の文章量は最低限だ。
ランキングは完全に書き手の主観で決められている。
RPGランキングの1位が聖剣伝説レジェンドオブマナで2位がFF7だったりね。
初代プレイステーションは3Dレースゲームや3Dシューティングの層が非常に厚かったんだが、
それは個別の項目が無く、スポーツゲームやシミュレーションゲームの項目に押し込まれている。
かと思えば「神アイデアゲームランキング」「初期カオスゲームランキング」とかの曖昧なランキングはあったり。
「初期カオスゲームランキング」にボクサーズロードが入っているのもどうかなあ。
料理がポリゴンで出来ていてくるくる回るところをやたら推してて、
確かにそこは面白かったけどそこだけのゲームじゃないでしょ!
Forget me not~パレット~の紹介で元々RPGツクール95で作られて、
コンクールでグランプリ取って製品化されたという点を完全に無視して、
「本作の発売当時、スーパーファミコンのようなドット絵は素人くさいという印象を与えるものでしかなかった。
それが再評価されるようになった今こそ、本作の進化を問うべきだ」
とかトンチンカンな事書いてたり。読んでて引っかかる紹介もチラホラ。
初代プレステセクシーシーン特集コーナーで、
ダブルキャストやパラサイト・イブ2などは納得として、
リンダキューブアゲインの「サチコでどーだぁ?!」のシーンも
お色気カットとして紹介してるのは違うだろう……。
隠れた名作ゲーム紹介コーナーもあるが、単にランキングからこぼれたソフトを紹介してるだけなので、
トップバッターがチョコボの不思議なダンジョンから始まる。
まあ、LSDやツイステッド・メタルEXとかもあるが。
SIMPLEシリーズ特集は完全に肩透かし。
3ページのみで、しかも2ページはSIMPLE1500シリーズのパッケージ画像を並べて埋めただけ。
残りの1ページで特に好評だった作品として、
THE麻雀、THEキックボクシング、THEダブルシューティング、THE銭湯、THE登山RPGの6本の紹介と、
SIMPLE1500シリーズ全体の紹介が書かれているものの、
ページ数の関係で本当にオマケ程度の内容になってる。
せめて3ページ全部使ってくれよ!なんだよその謎の手抜き!
そんな感じで「コンプリートブック」とは言い難い内容で、
「語ろう!」とかタイトルに付けてるのにどれもこれも簡素な紹介文だけってのが大いに不満。
まあ、大量のソフトの紹介に周辺機器にトリビアにCMにと、
色々なトピックを詰め込んであるので軽く読む分には悪くない。
発売中止となったプレステゲーム特集は、
書籍「幻の未発売ゲームを追え!」を書いた天野譲二氏が3ページ使って書いているので、
そっちを読んでなければ楽しめると思う。
ゲーム好き有名人がハマった思い出の初代プレステゲームランキングでは、
のむらしんぼや326がコメントを寄せているところも面白かった。
のむらしんぼ先生、FF7が大好きでちゃんとPS4のHDリマスター版も2周したそうで。
バーゲンセールの上原正子がウェルカムハウスとかロストチルドレンとかやたら渋いタイトルを挙げてて、
でも通ぶってるわけじゃなく、
当時たまたま遊んで気に入ったんだなってのが伝わるコメントしてたのも良かったな。
絶対SIMPLE主義 「懐かしゲームボーイパーフェクトガイド」を読んだ!
出版社は違うが、以前出た「懐かしゲームボーイパーフェクトガイド」とほとんど同じ構成。
とにかく沢山ソフトを掲載する広く浅くの構成で、
タイトル名と発売日とメーカー名を羅列した目録が最後にあるところも同じ。
商業で初代プレイステーションソフトのみに絞った本というのはあんまり無いので、
そこに価値を見出せるかどうかって内容だね。
SIMPLEシリーズ特集目当てで買うのはオススメしないぜ!