2018年1月27日に発売された「非売品ゲームソフトガイドブック」を読んだので紹介するぜ!
非売品ゲームソフトコレクターとして知られるじろのすけ氏による本で、
ファミコンから3DSまでの非売品ソフトを紹介する内容になっているぜ。
メインはファミコンとスーファミかな。
実際のゲーム画面のスクショなどはなく、カセットや箱の写真と簡単な解説文のみの作りだが、
それでも紹介されているソフトの幅広さ、そして濃さは驚愕モノ。
この本が取り上げなかったら誰も取り上げる人はいなかったんじゃないか!?
というソフトもチラホラあり、マニアが見ても驚くコアな内容になっているぜ。
筆者の情熱と知識量がそのままアウトプットされていて、
「非売品ゲームソフト」というディープな世界を堪能できる素晴らしい本だった。
作成するにあたって有名なコレクターやレトロゲームファン達も執筆や情報提供で協力しており、
取材協力ではスーパーポテトやまんだらけ、そして我らの駿河屋も名前を連ねているぞ。
まず本をめくると最初のファミコンコーナー「アルキメンデス版グラディウス」や、
「機動戦士Zガンダムホットスクランブル FINAL VERSION」がお目見え。
これらや「ロックマン4ゴールドカートリッジ」など有名どころも抑えつつ、
ブリヂストンの自転車販売店に置かれていたという「テーラーメイド」や、
今も詳細不明な「シュネッツ」も掲載。
コントローラー検査用に作られた「HVC検査カセット」に、
「スターソルジャー連射測定カセット」なんてマニアックなものもあるし、
近年、正体が明らかになった「茶色いゾンビハンター」もしっかり掲載されている。
詳細が分からない物に関しては素直に「分からない」と書いてあるのも、
ミステリアスでワクワク感あるな。まだまだファミコンも謎が多いのだ。
圧巻なのが8ページにも渡る「通信カートリッジ」のコーナー。
ファミコン全盛期に、ファミコン本体に専用のアダプタとカートリッジを差し込むことで、
銀行や証券会社などと取引できるサービスが展開されていた。
その歴史や、様々なメーカーから発売されていたアダプタ、カセット、チラシを余すところなく掲載!
マイナー過ぎて市場が形成されてないという「通信カートリッジ」を、
長年追いかけてきたじろのすけ氏にしか書けない内容だぜ。
この他にも「グランツーリスモ1~4」の体験版はバージョン違いが沢山あって集めるのが大変とか、
ホントに「この本を書いた人しか注目してないんじゃないか!?」と思うようなソフトがバンバン出てくるのが凄い。
ソニーと富士重工が共同で開発した
数百万円するドライビングシミューレーターにしか付属しない体験版があるとか…。
「ドリームパスポート」のver違いについても知らないものばかりだったなあ。
PSの「KOF98」にパッケージの京が目を閉じている眠りverがあるのは知ってたけど、
GBとGBAのカードキャプターさくらにもパッケージでさくらがウインクしてるverあるのも知らなかった。
「クリスマスナイツ」は好きな作品だったので、「これだけ遊べる非売品ソフトは他にはありません。
もっともやりこまれ、最も愛された非売品ソフトではないかと思います。」という文章もうれしかった。
「エム~エンチャントアーム~ハバネロver」とか
「天外魔境ZERO 発売記念プレミアム時計」とかは俺も発売当時見た覚えあって懐かしい~!
「ハッカーインターナショナル」や「SM調教師瞳」について特集したページもあり、
開発者についての記述がこれまた実に興味深かったぜ。
珍しい体験版も沢山掲載されていて、
写真だけだったがSIMPLEシリーズの体験版である「THEデモ」もチラッと掲載されててニヤリ。
読んでいて楽しく、それでいて超が付くほどマニアックで「こんなソフトがあるのか!」と驚かされっぱなしの1冊。
これが商業で書籍化されたこと自体が凄いわ。
コレクターである筆者の「ゲームって楽しい」というメッセージが込められた序文も良かったし、
ゲーム好きなら一度は読んでもらいたい本だぜ。
この本に触発されて、ウチにも何か珍しい非売品ゲームあったかな……。
と思い返してみたがこのファミコンのサンプルROMくらいしかなかった。