Nintendo Switchのゲームソフト『異種最強王図鑑 バトルコロシアム』公式Webサイト
『異種最強王図鑑 バトルコロシアム』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:日本コロムビア
機種:Switch
ジャンル:育成シミュレーション
発売日:2022/12/15(Switch)
価格(税込):6380円
動物、恐竜、昆虫、絶滅生物を育成してトーナメントに参加し、
最強を目指す育成シミュレーションゲーム。
累計300万部を突破した学研の
「最強王図鑑シリーズ」の1冊をゲーム化したものだ。
恐竜や昆虫で最強を決める本がそれぞれ出ていて、
そこから選出した生物が頂上決定戦を繰り広げるのが
今回ゲーム化される『異種最強王図鑑』という流れ。
ちなみに悪魔やドラゴンや大天狗が激突する
『異種最強王図鑑 闇の王者決定戦編』も出版されているぞ。
そっちのゲーム化も見たくなってきたわ。
開発は『釣りスピリッツ 釣って遊べる水族館』など。
ファミリー向けのタイトルを多く手掛けているラクジンだ。
日本コロムビアのゲームだとここが多いな。
誰が一番強いのか?ごちゃごちゃ言わんと、決めたらいいんや!と、
『SIMPLE2000 THE異種格闘技』のキャッチコピーを引用したくなる熱いノリ。
育成ゲームとしては子供向けらしい作りだが、独自の魅力はあったぞ。
舞台となるのは名前から溢れるIQの低さが素晴らし過ぎる「最強王研究所」。
プレイヤーはここでデータから再現された生物を育成し、
トーナメント優勝を目指していくのだ。
DNAからクローン培養とかそういう話じゃないので健全!
まずは最強王カードマシンを回して生物カードを手に入れよう。
最初はナビゲーション役のロボットが特別にコインをくれるぞ!
あっ、そういうノリ!?
同じ生物でも持っているアビリティやスキルが微妙に異なるので、
マシンをガンガン回してカード厳選だ!
好きなカードを選んでデータ生成した生物を2年間育成する。
生物による寿命差は無く、どんな生物も2年で育成終了だ。
色々な生物を繰り返し育成して、最高ランクのトーナメントである
「異種最強王決定戦」「裏異種最強王決定戦」「最終研究大会」
を制覇するのが最終目標となる。
システムは……割と『モンスターファーム』まんまだな!
特訓でステータスを上げる。
元気が低いと特訓が失敗しやすくなるので定期的に休ませる。
調子が低いとステータスが伸びにくくなるのでおやつを与えて調子を上げる。
ステータスが上がってきたら大会に出場する。
この繰り返しで2年間を過ごす。
ただ、調子は一度上げるとランダムイベントくらいでしか下がらないし、
特訓も対応したステータスが上がるだけ。
例えば「攻撃と命中を上げる特訓をすると防御が少しだけ下がる」
みたいなのは無い。
トーナメントに元気ゲージの影響も無いみたいなので、
細かい体調やスケジュール管理に気を使わなくてもいい作りだね。
また、生物は2体同時育成が基本。
1年目の生物と2年目の生物を並行して育てて、
2年目の生物が引退したら新しい生物をカードから生成する……。
のローテーション形式となるぞ。
引退した生物は生物メダルとして保存される。
新しく生物を生成する時に一部のアビリティやステータスを引き継げるので、
繰り返し育成でどんどん強く出来る作りだ
トーナメントはイカした二つ名と実況ボイスで盛り上げてくれるぜ!
最も危険な昆虫戦闘機!オオスズメバチ!
氷雪世界の皇帝!ホッキョクグマ!
スケールはデフォルメされてるものの、体格差は表現されてるぞ。
ホッキョクグマがオオスズメバチをぶん殴る絵面だけで面白いから困る。
生物のモデリングやモーションはかなりしっかり作られているし、
派手な技の応酬は見ていて楽しい作りだ。
実況ボイスもそれなりにバリエーションある。
昆虫同士のバトルだと普通にムシキングになっちゃうな……!
敵が使う生物もゆるい名前が付いてるの良い。
ヘラクレスオオカブトとティラノサウルスの死闘!
圧倒的対格差!勝つのはどちらか!?
このヘラクレスオオカブトは攻撃力999なのでこの後一撃で倒しました。
やっぱ氷河期で絶滅したようなヤツはダメだな……!
雰囲気はかなり良いが試合は見てるだけ。
開始前に「攻撃力アップするけど守備力がダウンする」
「命中率アップするけど回避がダウンする」などの作戦を設定できるくらい。
生物が戦闘で使う攻撃スキルも途中入れ替えは不可能。
最初にカードを選んだ時点で固定となるぞ。
1年に1回、余ったカードを消費してレベルを上げられるようにはなってる。
トーナメントをこなすことでプレイヤー自体のランクが上がっていく。
一定ランクに到達する度に設備投資が可能で、
訓練でのステータスがさらに伸びるようになるぞ。
逆に言うと何度も試合をこなさないと設備投資が出来ず、
ステータスが伸びなくてなかなか勝てないってことだ。
序盤はシルバーランクを超えるまでが結構苦労する。
というわけなのでゲームとしては育成もバトルも幅が狭いね。
早い段階で同じことを繰り返す作業になってしまう。
早送り機能やトーナメントのスキップ機能はしっかりしてるが、
トーナメント画面に移動する時の読み込みがかなり長いのが惜しい。
試合しまくってプレイヤーランク上げないといけないゲームとしてつらいぜ。
ただ、繰り返しプレイでステータスを底上げしていけば
安定して勝てるのは子供向けゲームとしては正しいし、
生物のグラフィックは細かい動きまでしっかり再現してある。
昆虫系の足のワサワサした細かい動きとか、普通にちょっと気持ち悪いレベルだ!
生物の解説が細かいのもさすが学研!
すべての漢字にふりがなが振ってあるのも抜かりなしだ。
子供向けなのにふりがな振ってないゲーム結構あるからなぁ。
お気に入りの試合を保存して後から見返せるのも良い機能だ。
こういうところで手を抜いてないのは評価できる。
育成出来る生物が24種類なのはちょっと少ないが……。
原作がそうなので仕方ないのである!
一応、模様や色が異なる亜種が同じ数だけ存在する。
レアカード扱いで性能やスキルも強力。
アフリカゾウ亜種はエレキングみたいでカッコ良いぜ!
というわけで『異種最強王図鑑 バトルコロシアム』。
俺の育てたヘラクレスオオカブトのつのまるが、
最後のトーナメントを制して最強生物となりました!
勝利の理由?うまい飯と適度な運動、それだけですよ。
あとは金をぶっこんでトレーニング設備を完璧にすることだ!
最後の大会クリアまで13時間くらい。
大人目線で育成ゲームとして見るとかなり物足りないし、
対戦モードなんかも存在しないが、原作が好きな低年齢層に向けた、
簡易版『モンスターファーム』としては
それなりにちゃんとした作りだったかな。
次は是非『異種最強王図鑑 闇の王者決定戦編』をゲーム化してくれ!