SIMPLE1500 vol.53 THEヘリコプター D3公式
PSストア-SIMPLE1500シリーズ Vol.53 THE ヘリコプター
2000年の12月14日に発売されたSIMPLE1500 THE ヘリコプターのレビュー行くぜ!
定価は1500円だが現在はゲームアーカイブスで309円で購入可能!
開発はTHE推理やTHE鑑識官にTHE爆弾処理班などであまりにもお馴染みのトムキャットシステムだ。
だからよく見るとパッケージにネコがいるのか……?!
登場するキャラクターのイラストもTHE推理と同じシケナオトさんが担当しているぜ。
当時放送していた「ディーズガレージ」という番組でSIMPLEシリーズのアイデアを募集するという企画があり
そこから生まれた1本でもある。
発売当時も人気のあった作品で、後継作であるSIMPLE1500 THE潜水艦や、
続編であるSIMPLE2000 THEヘリコプターも発売されている。
誕生日プレゼントにラジコンヘリを買ってもらった主人公の少年が
ご町内の悩み事をそのラジコンヘリで解決していくアクションゲームだ。
コントローラーの2本のスティックをラジコンの操縦桿に見立ててヘリを操縦する。
左スティックで移動と旋回を行い、右スティックで傾けによるの左右の微調節と高度調節をするプロポA。
左スティックで傾け操作、右スティックで旋回と高度調節をするプロモB。
操作方法はこの2種類が選べるが
個人的には移動が左、微調節が右とハッキリ分かれてるBの方が操作し易かった。
Rボタンにはミッションによって特殊な装置が装備される。
ゲームの流れはミッションをクリアしてポイントゲット。
ポイントで新しいヘリや強化パーツを買って新しいミッションに挑む、の繰り返しだ。
買い物が出来るのは町にある星野模型店。
「模型店」で「星」ってそういうことですよね……。
ミッション内容はご町内の皆さんの悩み事を解決していくもの。
こちらは町内会のおばさんだ。
ゴミのポイ捨てで困っているのでラジコンヘリで空き缶を捨てろとのこと。
いやそれ手で拾った方が早いだろ?!
それでラジコンヘリを使ってなるのがおかしすぎる……ローソンに帰れ!
駅のホームで転んで線路内に書類をバラまいてしまったハゲオヤジを助けるためにラジコン出撃!
線路内に飛び散った書類をラジコンヘリで回収だ!
ハゲオヤジとか無慈悲な名前を付けられてる点は同情するが駅員を呼べ。
駅のホームでラジコンヘリ飛ばすとか駅員から飛び膝蹴り喰らってもおかしくないレベルだぞ!
このゲームの登場キャラの中でもぶっちぎりで可愛い音楽の先生からは教室の片付けを依頼される。
みんなラジコンヘリを使わない方が早そうなミッションばかりぶつけてくるぜ。
「重加速現象の中で動けるのはキミのラジコンだけだ!」みたいな設定でもあるんだろうか。
とにかくこのような無茶振りに応えていくのがプレイヤーの任務である。
ラジコンヘリが人間よりも進化した存在であることを証明してやろうぜ!
昔やった時は気付かなかったが、マップにSIMPLEシリーズ総合プロデューサーで
今もD3の新作の宣伝によく出てくる岡島部長の家があるじゃねーか?!
本人は出てこなくて、屋根にボールを乗せてしまった子供に頼まれるミッションなんだけども……。
基本的には制限時間以内にクリア条件を満たせばミッションクリアとなる。
壁などに複数回ぶつかるとラジコンヘリが壊れてミッション失敗。
制限時間や耐久度はパーツ交換で増やすことが可能だ。
ラジコンヘリらしい慣性のついたフワッとした操作感覚が独特で、
最初はかなり苦戦するが慣れて来ると病みつきになる1本。
ヘリに装着されたアームによる空き缶拾いや水鉄砲でのカラス退治など、
ムリヤリ感のあるミッションもバカっぽくて楽しい。
「リアルさ」をウリにしてるゲームほどリアルじゃないことの多いSIMPLEシリーズだが、
これはリアルさとゲームっぽさが上手く噛み合っていて実に楽しい内容になっている。
操作が上達する喜びと珍妙なミッションへの戸惑い。これがTHEヘリコプターである。
ヘリも3種類あって、最高性能のヘリはスピードが速い代わりに姿勢が安定しないから熟練がいるぜ。
自室でペナルティ無しで自由に練習することが出来るし、
「急降下して水平に地面に叩きつけた場合はダメージにならない」という仕様なので、
ぶつかりそうになったら急降下だ。
何も操作していない状態ではホバリングで静止してくれるので、とにかく慌てないことが大事。
これを覚えておけば大分安定するぞ。
終盤はアス比のおかしいかわい子ちゃんと一緒に夜の学校で撮影会も出来るぜ!
トムキャットシステムのゲームってキャラのアス比のおかしい作品が現在でもちょいちょいあるんだけど、
既に初期のタイトルであるこの頃から兆候はあったんだな!
まあこれは新聞部の取材で撮影するのは幽霊なんですがね。
幽…霊……?
そんな本作最大の難点はボリューム
ステージが少なくて操作に慣れるまでの時間を含めても2~3時間で終わってしまう。
クリアタイムが記録されて閲覧できるのでタイムアタック的な楽しみは出来るし、
一応全ミッションクリア後には風船を割り続けるエンドレスミッションもあったりはするがやはり喰い足りない。
発売当時にも指摘されていた欠点だ。
最初にプレイすることになる草むしりミッションが
カメラワークのせいで1、2を争う難しさというのもバランス悪し……!
ここで強制的に操作に慣れさせられるからこれ以降のミッションの方がむしろ簡単という。
色々と物足りない点はあるが、
2本のスティックでラジコンヘリを操縦する感覚は今遊んでも新鮮で面白い。
オススメの1本だぜ。みんなもラジコンヘリを空に飛ばそう!
そして証明するのだ……人間よりラジコンヘリの方が優れていると!