SIMPLE2000 THE 宇宙大戦争 公式
THE宇宙大戦争のレビュー行くぜ！
2005年5月26日に発売されたSIMPLEシリーズvol.78。開発はBITTOWN。
内容は戦闘機のパイロットとなってエイリアンと戦う3Dフライトシューティングだ。
PSとPS2で発売されていて根強い人気のあったサイドワインダーシリーズの開発元BITTOWNに、
そのノウハウを生かしてSIMPLEシリーズで新作を作ってもらうという、
SIMPLEシリーズではよく見るパターンの作品である。
ロボゲーのギガンティックドライブ作っていたサンドロットに巨大生物と戦うTHE地球防衛軍をお願いしたり、
チョロQシリーズを作っていたタムソフトにTHEタクシーや族車キングをお願いしたり、
ビリヤードゲーのキャロムショットシリーズのアジェンダにTHEビリヤードをお願いしたりね。
かと思うと「なぜ明らかにノウハウ足りてないこのメーカーにこのジャンルを任せた？！」
みたいなのがあったりするのもSIMPLEシリーズの面白いところ。
ゲームを開始すると「地球防衛放送」なるムービーがスタート。
人類とエイリアンの戦いが10年以上続いて、
もう地球はボロボロで60億人いた人類の数も500分の1になってるけど、
科学技術の粋を集めた最新兵器がついに完成！反撃の準備が整った！というような内容。
最後は地球防衛組織であるAAA（Anti Alien Airforce）への志願兵を募集する言葉でシメ。
軍のプロパガンダ放送だった！
THE地球防衛軍とは別方向でスターシップトゥルーパーズっぽいな。
全24ミッションで難易度は3段階。クリア評価は最高でS。
高ランク高難易度でクリアしても、記録されるだけで特に何も無いのでやり込む人向け。
操作方法は一般的な3Dのフライトシューティングと同じタイプ。
方向スティックで機体の向きを操作して、LやRボタンで加速と減速して、
敵ロックオンして○ボタンでミサイル撃って…な感じ。
操作の反転や視点変更ももちろんあるし、
オプションで操作をイージーにすると激しい動きをしても機体が安定するので初心者も安心。
ミッションにはテレビ局であるEDBC（EARTH DEFENCE BROADCASTING COMPANY）のレポーターが同乗。
ステージや状況に応じて喋りまくる。
命を掛けた最前線での報道がリアルタイムで行われているようだ。
プレイヤーの活躍は中継されて人類に希望を与えてるってことだ！ヘタなところは見せられないぞ！
レポーターが同乗しているので、撃墜されるともちろんレポーターも悲鳴を挙げて死にます。
相手はエイリアンなので敵は戦闘機ではなく円盤、巨大サソリ、巨大ムカデ、巨大クラゲ、巨大円盤などだ！
こちらの武器もSF的な武器がズラリ勢揃い。
爽快感重視の作りで、複数の敵をまとめてロックオン可能な多弾頭ミサイルをぶっ放すと
発射されたミサイルが8つに分裂して煙で糸を引きながら敵にドカドカ命中するのが最高！
16連射で相手を連続で貫くレーザー砲で巨大ボスの装甲をバリバリ削ったり、
敵を追尾するパルスバルカンで円盤をハチの巣にするのも実に楽しい。
ミッションは敵殲滅から巨大ボスの撃破、施設の防衛に、
制限時間以内にターゲットを破壊していくちょっとしたボーナスステージなど一通り揃っている。
降って来る隕石を迎撃しろ、なんてミッションもあるぞ。
とりあえずミッションをクリアすれば新武器や新機体が解禁されていく。
戦場を熱く、いや暑く彩るのが同乗してるレポーターの実況中継。
巨大クラゲステージだったら「海はキレイに！クラゲはあの世に！」。
発電施設防衛ステージだったら「頼むよエース！電気はテレビの命綱！」。
などと、ステージ毎にノリノリで実況してくれる。
対照的に女性オペレーター（CV榊原ゆい）は「味方がやられました」とか常に冷静に状況を伝えてくる。
戦場から離れると「怖気づいたんですか？」とか煽って来たり。
敵を振り切るために旋回してるだけだよ！
「制限時間以内にステージ内の風船をすべて割る。」
「廃ビルをいくつ壊せるか競う（ビルを破壊すると花火になって打ち上がる）」
という、人類が500分の1になっている状況なのにそんな無駄弾使っている場合か？！
と言いたくなるようなボーナスミッションもあり、
ここだと何故か女性オペレーターが「今日はハメを外させて頂きますわ」と宣言。
こちらがビルや風船を撃つたびに色っぽい声で喜ぶという謎のサービス要素である。
どういう状況だよ！
スタッフロールによるとこの声は女性オペレーターではなく
フライトコンピューターであることが判明する。
……いや、どういう機能だよ！
まあ、人類が絶望的な状況下ではこういう娯楽が必要ということなんだろう。
あるいはもうみんな狂っているのか。
操作性も悪くないし、エアブレーキ掛けた時の戦闘機の挙動とかもしっかりしてる。
ミッション終了時には自分のプレイを色んなカメラワークで見せてくれるリプレイもアリ。
リプレイは保存とかは出来ないし、自分で操作も出来ないけどかなりカッコ良くてつい見ちゃう。
ノリノリのBGMもイカしていてテンション上がるぜ。
こう見るとさすがノウハウのあるメーカーだなと思えるね。
難点はタイトルがTHE宇宙大戦争なのに宇宙ステージが無いことですかね……！
セリフで「宇宙大戦争だ！」とか言うだけじゃないですか！
いや、宇宙から来たエイリアンと戦っているのだから別に宇宙大戦争で問題はないんだけども！
ワラワラ出てくる敵の円盤は円盤なので異次元的な挙動をする。
そのため機銃でのドッグファイトがやりにくい点と、武装が全12種類なのが物足りない点かな。
もっと派手で頭悪い武器が沢山欲しかったぜ。
全体的に難易度も低めでこの手のゲームをいくつかやってると簡単に感じる。初心者には長所か。
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戦闘機のモデリングは凝っているだけに、
巨大ボスののっぺりしたグラフィックはもうちょっと頑張って欲しかった。
説明書に載っている敵以外にも巨大エビ怪獣とかいて種類が豊富なのは大変良かったが。
巨大エビ怪獣ですよ！存在だけでテンション上がるわ！
やり込んでいくと物足りない部分も出てくるが、
2000円のフライトシューティングとしてはかなり良く出来ている1本。
ノリノリのテレビ中継に淫乱コンピューター、
SF武器など頭の悪い要素満載なのは今遊んでも個性的でイイ。
巨大生物と円盤群にレーザーとミサイルを乱れ撃ち！
とにかくシチュエーションと爽快感重視の作りが素晴らしいのだ。
手軽な難易度でバカ要素を笑いながらサクッと楽しめるぜ。
シリーズ化して欲しかったなぁ……！
いや、今からでも遅くない。VITA辺りで新作を出すのだ出すのだ！
