ヒーローバンク2のレビュー行くぜ!
ヒーローバンク2は2014年11月27日にセガが5550円で発売した3DSソフトだ!
ジャンルはマネーバトルRPG!
舞台は電脳技術が発達した未来。
そこでは電脳空間で様々なヒーローに変身して戦う新時代のサイバースポーツ
「ヒーローバトル」が大流行していた!
見ている観客のおひねり=お金をパワーに変えて必殺技をぶちかます競技!
勝ちまくればファイトマネーで一攫千金!
主人公である豪勝カイトは小学4年生ながらガッポリカンパニーの社長!(と言っても社員は同級生数名だが)。
会社の仲間たちと共にヒーローとして戦い、じゃりんじゃりん稼ぎまくる!
という作品だ。
家庭用ゲーム、アーケード用ゲーム、アニメ、マンガ他多数と、
セガが大々的にメディアミックス展開中のキッズ向けコンテンツである!
コロコロ的な王道下品ギャグと熱血展開と濃い絵柄のハーモニーが楽しいマンガ版に、
スタッフの良い意味での悪ノリと魅力的なキャラが織り成すドタバタに、
掘り下げられた燃え展開が笑えて熱いアニメ版。
どちらも非常に面白い内容になっているぞ。
ヒーローバンクにはセガの歴代ハードが合体したヒーロー着であるセガリオンが出てくるんだけど、
それのブラックverである「メガリオン」が大量に量産されて暴れ始める回が放送された時は、
「現実でハードを作れないセガがアニメ内で新ハードを量産し始めた!」と話題沸騰でしたね。
しかもその回のサブタイが「現金消滅!」だからずるい。
3DS「ヒーローバンク」レビュー!札束で相手を殴り倒す子供向けマネーバトルRPG!
それに比べると肝心のゲーム版はテンポが悪くてちょっと微妙だったりしたんだが……。
続編となる本作では色々と改善&パワーアップされていたぜ。
今回は新たなる敵である電脳海賊・七服神の襲来によって日本各地が制圧されてしまう!
総理大臣から直々に土下座されて事態の収拾を頼まれてOKするカイトだったが、
支援金の1兆円を借金として背負うことに……。
前作の「小学生が借金100億円!」も酷かったが更に凄いことになってるぜ!
ヒーローバンク3出す時はどうするんだろう。
「今回は100億円を早く使い切らないといけない!」みたいな方向性にするしかなさそうである。
そんなわけでお馴染みのメンバーや数々の新キャラ達と共に
日本全国を舞台にした1兆円を返済しながらの壮大な戦いがはじまる!
新たなヒーロー着、エンター・ザ・プライズも登場だ。
セガの展開する児童向けコンテンツの主人公が変身するヒーローの名前が
「エンター・ザ・プライズ」っていうのは非常に美しくていい。「任天童子」に並ぶネーミング。
前作は主人公の住んでいる勝掘区とその周辺しかマップが無かったが、
今回は東京、名古屋、大阪、高知、広島、長崎、沖縄、青森、北海道とグッと増量。
スケールがでかくなっているぜ。
電脳海賊によって交通機関は封鎖されているので、トイレを使った空間転送で地域を移動する!
正確には“強力消臭機能付きワープマシン「消すだけ」”という機械を使っていて、
トイレに使われているネットワークは電脳海賊も監視してないから空間転送に利用できるという設定で、
うん……まあ、そういうノリです!
ゲームの構成は非常にオーソドックスな作りで、
2Dのマップを歩き回りながら上画面に表示された目的をこなす。
そするとイベントが発生して次の目的が提示、の繰り返しだ。
ストーリー進行に合わせて各地域を開放していく展開だが、
メインシナリオを無視して寄り道や稼ぎプレイも出来る。
前作は街中を歩いてるだけでランダムに戦闘が発生する仕様で非常にテンポが悪かったが、
今回は敵の戦闘員の視界に入るか、バトルする人に話しかけるかしないと戦闘が発生しなくなった。
戦闘員も一度倒すとその場で倒れて復活しない(もう一度話しかければバトルは可能)ので快適。
個性的な各地域を自由に歩き回ろう!
北海道だと雪祭りが開催中だったり、
大阪だとやっぱりタコヤキ屋があったりと、ご当地にあわせたマップ構成になっているぜ。
雪祭りではどっかで見たような雪像も……。
マンガをコロコロコミックで連載している関係で、東京にコロコロ本社ビルがあったりも。
電脳海賊に日本中が荒らされまわってるのにあんまり影響なかったみたいでさすがコロコロ…!
やおきんとコラボしているのでうまい棒が回復ポイントとして実名で登場するんだが、
電脳海賊に流通を封鎖されてるのに
「やおきんの独自ルートがある」という説明で普通に駄菓子屋でうまい棒が手に入る。
電脳海賊の上を行くやおきん…!さすがだ……!
戦闘はネットワークを通して応援している観客に囲まれたリングの上で
相手のヒーローと戦うというプロレス的なバトルだ。
タッチペンでリングの上を移動。
観客の投げ込んだおひねりを拾ってお金を増やす。
増やしたお金を消費して攻撃や防御を行う。
派手な必殺技を繰り出せば観客がヒートアップしておひねりもジャンジャン入る!
相手をダウンさせてフォールしてスリーカウントを取るか、そのままぶちのめしてKOにすれば勝利だ。
実にプロレス!
タイマンだけだった前作と違って2対2のタッグ制に変更され、
試合中の交代、特殊効果のあるツープラトンや、
防御の際に相棒にダメージを受けてもらうコマンドなどが追加された。
前作は試合中に大金を払ってバランスブレイカー過ぎるアイテムが購入できたり、、
バトル中にヒーロー着を着替えたりが可能だったがどちらも廃止。
ヒーロー着に制限時間があって時間が切れになると性能が大幅ダウン。
制限時間は試合が終わってもそのままなので、
専用のランドリーでいちいち回復させないといけない……という仕様も廃止だ。
制限時間の代わりにキャラ毎にスタミナが存在。
スタミナが切れると防御が不可能になるので交代が必要となる。
これは試合が終わるとちゃんと回復するぞ。
とにかくタッグでバシバシ戦いまくれる仕様ね。
バトル評価が低いとキャラの調子が下がっていき、最悪になるとしばらくバトル不可能になるが、
バトルに参加させなければ自然と回復していくからそこまで困らない。
うまい棒ポイントにいけば回復も可能だ。
タッグを組める相手はカイトの親友で人気キャラのナガレに、
ガッポリカンパニーのフクタとミツオはもちろん、
各地で仲間になる新キャラとも自由にタッグを組める。
前作の人気キャラも登場するし、アニメで人気あったガメツイコーポレーションのハナも仲間になるぞ!
バトルに参加してないキャラにも経験値入るのがまたありがたい。
まさかの虎井さんとのタッグも実現!
アニメだとギャグ回で死んだと思ったらしばらくして普通に再登場した虎井さん!
ゲームとアニメだと手下の数が1人違うという地味な変更点がある虎井さんじゃないか!
とりあえず体験版引き継ぐと貰えるソニックのヒーロー着を装備させといた。
ある程度装備制限はあるが、仲間のヒーロー着も自由に着せ替え可能だし、
主人公を参加させないことだって出来る。
セガリオンとセガリオンmkIIのタッグだってこの通り!
アニメでは主人公の親友であるナガレがギャグ回の最後で一度だけ女装を披露。
それが人気爆発して人気投票が大変なことになってしまったが、
ゲームではさすがに女装はしない。
……が、ナガレに女性ヒーロー着を着せることは可能なのでナガレファンはそれで楽しもう!
戦闘は相変わらず相手の弱点属性を突けるヒーローで
強い技をバシバシ連発してれば簡単に勝てるバランスではあるんだが、
よりシンプルに、かつ派手でテンポ良くなったね。
ヒーロー着とタッグ制で育てる楽しみが強くなったし、
イベントでは特定のキャラを使わないといけないものもある。
ヒーロー着はパーツ交換で強化可能。
大金を出せばケタ違いに強いパーツを買える特別なショップも登場。
お金を積めば弱いヒーロー着もかなり強くできる。
好きなヒーロー着を好きなキャラに着せて成長させられるのがイイ。
前作であった、新しいヒーロー着を作る時の変なミニゲームも廃止されている
このヒーローバンクのヒーロー着のダサカッコいいセンスが凄い好きなのよね。
センリョーアクターとかカツオノブシとか。
敵のヒーロー着でお気に入りのはやっぱバロン・ザ・ユーロと暗器・ザ・ロマンだなあ。
カチョリーマンとかチャツミネコとかゲームキピコピコとかも好き。
今回から登場する新キャラで一匹狼キャラであるセキトの着るヒーローが「クレジット・ローン・ウルフ」で、
パワーアップすると「ローン・ジゴク・ウルフ」になるとか。色々と掛かってるネーミングセンス。
こちらも新キャラである恐夜マーサの着るヒーロー着の「オソレ・ザ・バニー」!
元になった職業が祈祷士と恐山のイタコで、
バニーと魔法少女の意匠も含まれているという凄まじいセンスだ……。
パワーアップすると「シャーマン・キングバニー」になるのは色々とギリギリな気がする。
恐夜マーサはまだアニメに登場してないけど
お気に入りなので早くアニメで動いてるところが見たい。
敵である七服神とは別に各地域を代表するご当地ファイトトレーダーも登場。
47都道府県に1人ずつ!全47人だ!
最初は事情があって七福神の配下として戦うことになるが、倒したりイベントをこなせば業務提携をしてくれる。
業務提携した状態で一定時間経過すると決算画面になってお金が振り込まれる。
これで1兆円を返済していくというわけだ。
1兆円のために47都道府県の力を1つにせよ!
新しい地域に到着→イベント→ご当地ファイトトレーダーと連戦→地域を支配してる七服神とバトル。
を繰り返すのでやや単調ではあるんだが、
ご当地ファイトトレーダーが濃い連中ばかりなので割と飽きずに楽しめる。
特に女性陣のレベルがやたら高い……!
アニメに比べて女っ気が少なかったヒーローバンク1の反動かー?!
まあこんな人もいますけども。
このナモミさんに自然体で「ナマハゲのねーちゃん」って話しかけるカイトがなかなか酷い。
俺は目つきの悪い女の子好きなんでナモミさんは結構アリ。
ちょっと待ってくださいよ!子供が遊ぶゲームなんですよ?!
そんなノリで各ご当地をネタにした、出落ち感の凄いキャラが次々に登場するのだ。
やっつけっぽいキャラもいるものの、この勢いで47人分のデザインを考えたのが偉いぜ…!
欠点はとにかく戦いまくってればじゃりんじゃりんお金を稼げて1兆円も返済できてしまうので、
前作のレビューでも書いたけどもうちょっと「自分の手でお金を稼いでる」感が欲しかったところかな。
仲間キャラはどんどん増えていくんだが、
後半に入ると喋るキャラと喋らないキャラがかなりハッキリ分かれてくるのが寂しい。
あと今回の借金が1兆円で
「1つで250億円の価値がある伝説の10円玉」なんてアイテムもちょいちょい出てくるので、
「100億円のために戦っていた前作は一体なんだったんだ」ってちょっと思いますね……!
キッズ向け作品で凄まじいインフレはお約束とはいえ!
アニメとゲームは大まかな話の流れと設定以外は違う点が多いので
別作品のつもりでプレイしていたんだが、
さすがに美波南天がほとんど別人だったのは俺もショックだった!
お前アニメだとダンガンロンパの不二咲千尋みたいなキャラだったじゃねーか!
大人が遊ぶとゆるめのゲームバランスに多少物足りなさを感じるものの、
徹底的に快適になったゲームシステムに、多数のキャラとヒーローを育てつつ戦えるタッグ要素と、
オープニングテーマ以外の部分が大幅にパワーアップしていて実に理想的な続編だ。
子供向けのゲームとしてよく出来ているし、
アニメやマンガのファンが買うキャラゲーとしても十分楽しめる1本になっているぜ。
登場キャラみんな立っててストーリーも面白い。
「金」と「友情」。この2つをきっちりシナリオに織り込んでいるし、
6人目の七服神辺りでのカイトとミツオ&フクタのやり取りは本作だからこそのイベント。
終盤のセキト関連のイベントもニヤニヤしっぱなしだ。
そしてここでこれか!というエンディング曲!
満足だ。
ヒーローバンクはゲームもマンガもアニメも好きで応援してるんで、これからも頑張って続けてくれセガ!