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VITA「刺青の国」レビュー!日活が萌え×刺青でゲーム業界に殴り込み!意気込みは感じられる1本!

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刺青の国 | SUSHI TYPHOON GAMES 公式

刺青の国 | 公式PlayStation®Store 日本

刺青の国のレビュー行くぜ!


メーカー:日活株式会社

機種:VITAダウンロード専用ソフト

ジャンル:都市制圧型シミュレーションゲーム

発売日:2016年9月30日

価格:2160円


あの日活がゲーム業界に参入!

第一弾として打ち出したのがこの刺青の国だ。

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刺青を背負った萌えキャラが次々に登場して抗争を繰り広げるシミュレーションゲームという

あまりにも斜め上過ぎる内容である……!

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オープニングの炎上する日活で掴みはOK。

未曽有の大災害で荒廃し、政府に見捨てられてバリケードによって封鎖された東京が舞台。

東京では、持ち主に不思議な力を与える刺青を持った乙女たちが次々に出現する。

彼女たちがお互いの組を作り、「23区連合」を結成して東京に一応の秩序が取り戻されてから数年後。

23区外に住むそれぞれの目的を持った6人のヒロインと、

他人に特別な刺青を施すことの出来る主人公が出会った!

ここから23区外vs23区の仁義無き戦いが始まる!というストーリー。

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6人いるヒロインから1人を選択し、組名を決めてゲームスタートだ。

難易度はイージー、ノーマル、ハード、エクストリームの4種類。

どの難易度でも、クリアするとこちらをパワーアップさせるアイテムが手に入るので、

周回プレイするほどゲームが楽になる仕様となっている。

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ヒロインの名字がそれぞれ多摩、立川、町田、武蔵野、八王子、調布で、

立ちはだかる23人の敵キャラも新宿とか渋谷とか

代表する地区の名前がそのままついてるのでとても覚えやすいぜ……。

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セミオートで進行する都市制圧型シミュレーションゲームで、

最初にどの地区から攻撃を仕掛けるか選んでゲームスタートし、

そこから東京23区をすべて制圧すればゲームクリア。

基本的には敵地区への侵攻や攻撃はすべて自動で行われる。

時間経過で攻撃を仕掛けている地区のチンピラと敵構成員を自分の組に取り込んでいき、

その地区の敵対勢力の数がゼロになるとボスである組長とのタイマンバトルが発生。

終了すると地区を制圧。これを23区分繰り返す。

攻撃してる地区は時間経過で警戒度が上がって表示が赤くなり、そのままにしていると抗争が発生。

抗争が起こってしまうと「仁義ゲージ」が減少。これがゼロになるとゲームオーバーだ。

仁義ゲージにみかじめポイントってネーミングだけで面白いからずるい……。

自動で進むゲームだけど時間の流れは通常、停止、早送りから選べるのでじっくり考えたい時もOKだ。

プレイヤーは時間経過で手に入る「MP(みかじめポイント)」を消費して特殊なコマンドを発動したり、

ヒロインの刺青をカスタマイズしたりが可能。

コマンドは指定した地区のチンピラや敵構成員を一気に取り込んだり、

指定した地区の警戒度を下げたり、他にも様々な効果がある。

これを活用して仁義ゲージが減らないように調整していくのだ。

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こちらはMP(みかじめポイント)を消費してヒロインの背中に刺青を彫っていく刺青カスタマイズ画面。

露出した肌に結構ドキッとさせられるが、ここにどんどん刺青を入れていかなければいけない!

他のゲームでは絶対に味わえない背徳感があるのは確かだな……!

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刺青を彫れば彫るほどヒロインの好感度が上がって

ちょっとずつデレていく新しすぎるシステム。

刺青を彫ってヒロインをパワーアップさせていくと、チンピラや敵構成員を取り込むスピードが上昇していく。

「穏健派が支配してる地区に有効」「文化レベルの高い地区に有効」「警戒度が上がりにくくなる」

などの刺青による効果の違いや、消費するMP(みかじめポイント)を考えて場所を選ぶだけなので、

システムとしては単純ね。とにかくどんどん刺青を彫ってパワーアップだ!

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最終段階まで行くとここまでデカい刺青になります。やべぇ!

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このゲームを分かりやすく表現したセリフ。

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簡単にまとめると、ゲームは自動進行。

現在こちらが侵攻している地区の特徴を考えてヒロインをパワーアップさせつつ、

合間合間に特殊コマンドを使って仁義ゲージが下がらないように気を付ける。

溜まったポイントをパワーアップに使うか?それとも特殊コマンドに使うか?

特殊コマンドは一度使うと数日使用不可能になるので使いどころが肝心!

と、こうやってゲージを管理していくシミュレーションゲームね。

チュートリアルが不親切かつ説明書が存在しないので取っつきは悪いが、

プレイヤーが出来ることは少なく、

1周が1時間~2時間程度で終わることもあってシンプルで手軽な内容だ。

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6人いるヒロインはそれぞれキャラ立ってて実にイイね。

清く、正しく、美しくの優等生キャラである武蔵野さんが可愛くて面白いのでお気に入り。

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抗争で倒した相手をすべて妹として取り込んでいく人です。

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シナリオが笑えたのは調布。

「ロマンポルノに出演するのが夢で

騙されてAVに出演させられそうになって逃げてるところを主人公と出会った」

というこのゲームでしか出来ない設定もスゴ過ぎるんだが、

会話デモで日活ネタが満載なのもずるい。

調布には日活の撮影所があるからだな……!

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日活本社がある文京区での戦いでもしっかりアピール。

オープニングで思いっきり日活が崩壊してたけどそこから再建したのかな……。

ちなみに6人いるヒロインでクリアするだけならこの調布が一番楽。

ランダムイベントを発生させるコマンドが強力な上に、

難易度ハードとエクストリームクリアの報酬アイテムがめちゃくちゃ高性能なので

周回プレイする上では最優先でクリアしたい。

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シナリオが一番面白かったのは八王子。

6人いるヒロインはノリの軽いキャラばかりなんだが、一人だけ頭一つ抜けてシリアス。

覚悟を決めて他の組長とぶつかり合う姿がカッコいい。

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侵攻する23区すべての組長全員に、

ヒロイン6人との会話デモとしっかりした1枚絵とボイスがあってキャラ立ててあるのも圧巻。

ここは2160円のダウンロード専用ゲームとして相当気合入ってるぜ。

もちろん全員萌えキャラです!

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サンバダンサー×刺青、キャビンアテンダント×刺青、

覆面レスラー×アイドル×刺青、渋谷系ギャル×刺青、ミリオタ×刺青、

同人作家×ロケットランチャー×刺青、狐巫女×刺青などなど。

これまで無かった新しい萌えが日活から次々に提唱される!

まともなキャラが全然いなくて面白すぎる……。

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東京ベイにシンクしてあげマース!

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どこの世界にポン刀持って両肩に刺青入れた「いかにもなお嬢様」がいるんだよ?!

6人いるヒロインとの会話でそれぞれを掘り下げていくのが上手い作り。

特定のヒロインのルートじゃないと分からない秘密を持ったキャラがいたり、

特定のヒロインのルートでのみ見せる顔があったり、

プレイしていくうちに人間関係の繋がりが見えて来たりするのが面白い。

八王子でプレイした時の新宿と太田の強キャラオーラは特に好きだなあ。

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そんなぶっ飛んだゲームだが、

シミュレーションゲームとしてはあっさりしているので

繰り返しプレイしているとかなり早い段階で作業感が強くなってくる。

刺青やコマンドの性能で差別化してあるとはいえ、

ヒロイン毎のプレイ感覚もそこまで変わらないからねぇ。

クリア報酬アイテムがヒロイン6人×難易度4つ分あったり、

1プレイを短くして、その分周回プレイをさせる作りなのは分かるんだが

あんまり上手く行っていない。

地区の進行状況を見ながら彫る刺青を決めるゲームなのに、

画面切り替えの読み込みが長めなのも辛いところだ。

ちなみに「〇〇で20周する」のトロフィーが

6人いるヒロイン全員に存在するのでトロコンは120周掛かるぞ!

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23区の組長とタイマンバトルが発生すると書いたが、

これは3つある選択肢を選ぶだけ。

良い選択肢を選ぶと一枚絵が見れてクリアボーナスも豪華になるってだけで、

どの選択肢を選んでも会話の流れは変わらないし、どうやっても勝ちになる。非常に物足りない。

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中野の組長がオタキャラで、

選択肢では何かのパロになってるものを選ぶと必ず正解になる辺りは凝ってたが……。

基本的に選択肢はノーヒントで予測がし辛いのも面倒。

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選択肢を選んだ後はこの全キャラ共通の戦闘アニメが流れてタイマンバトル終了。

低予算過ぎる……。

どういうバトルをしてるのか全然わからん!

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実際プレイしてみると刺青の扱いがかなり軽かったり、

シミュレーションゲームとしてシンプルな上に

会話デモも個人個人の会話ばかりで「組同士のぶつかり合い」って空気も薄かったリと、

設定の割りにおとなしい内容に落ち着いちゃってるかな。

公式に「刺青×抗争×可愛い」って書いてあるけど可愛いの比率がかなり高め。

でも女の子に刺青を彫って組同士で抗争するゲームをあんまり生々しくされても困るし、

ここは人によっては長所と言えるかもしれない!

ただ、主人公とヒロインの会話シーンが少ないのは不満だったなあ。

ここはもうちょっと掘り下げて欲しかった。

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ヒロイン6人と敵キャラ23人の描き方はかなり気合入ってるし

手軽に遊べるのは良いけど最終的なまとめ方が色々と惜しい1本。

スタッフロールの演出とかを見るに

本当はもっと濃い内容にしたかったんだけど色んな事情で今の形に落ち着いた感が。

でも、ヒロインの背中に刺青を入れる時のなんとも言えないドキドキとか、

ぶっ飛んだ設定のキャラ達とか、このゲームだからこその要素は間違いなくある

オススメはし辛いがなんだかんだで楽しめた。

ゲーム事業に参入する日活の意気込みは感じられたぜ。

次回作の「Freak Out Play Tag(フリークアウト プレイタグ)」にも期待しとく!