絶対SIMPLE主義

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PS4「巨影都市」レビュー!間違いなく夢のゲーム。最高のロマンと、最高のおバカが詰まった都市へ逃げ出そう!

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巨影都市|バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

ウルトラマンさん!ゴジラさん!ガメラさん!エヴァ初号機さん!イングラム1号機さん!

巨影都市の魅力、お話します!

というわけで巨影都市のレビュー行くぜ!


メーカー:バンダイナムコゲームス

機種:PS4パッケージソフト

ジャンル:SFサバイバルアクションアドベンチャー

発売日:2017年10月19日

価格:税抜8200円


ウルトラマンやゴジラ、エヴァンゲリオンにガメラといった、

超有名なキャラクターたちの戦いで崩壊する街中をひたすら逃げまくるアクションゲームだ、

パトレイバーのレイバーと遭遇する場面もあり、バンナムの版権パワーじゃないと絶対無理な夢のゲーム。

世界観は

「レイバーとネルフが普通に存在する世界に、ゴジラやウルトラマンやガメラがやってきてさあ大変!」

みたいなノリでもうこの時点で勝利。

開発はグランゼーラ。

元アイレムのスタッフが2011年に立ち上げてPSHOMEやスマホアプリなどの仕事はしていたものの、

家庭用ゲーム機での新作は延期やらなんやらでマトモに出せていなかったメーカーだ。

この「巨影都市」がついに発売出来た新作第一号なので感慨深い……。

制作中の「絶対絶命都市4plus」にも期待が掛かる。

作りの粗さは目立つものの、

それ以上に特撮ゲーとして、バカゲーとしてたまらない最高にワクワクする逸品だったぜ!

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ストーリーは主人公がヒロインとの待ち合わせに向かう途中、

街中で暴れる謎の巨人と遭遇するところからスタート。

ヒロインと一緒に避難するも、

行く先々で有名かつヤバい脅威に襲われまくるのでひたすら逃げまくる!というものだ。

主人公を追う謎のヤクザや、主人公に備わった謎の能力、

何故主人公の行く先々に脅威が現れるのか?というところもシナリオに絡んでくる。

主人公は性別選択可能で、最初に出る選択肢で外見やヒロインとの関係性も変化する作り。

男主人公でチャラい見た目にしてみたんだが完全に仮面ライダー龍騎の城戸真司だな……。

戦ったら生き残れない!

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ちなみに女主人公にしてもヒロインはヒロインのままだし恋人同士にもなれます。

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ステージクリア式のアクションゲームで、迫りくる脅威から逃げつつ目的地を目指すゲームだ。

落下する瓦礫や炎、ソルジャーレギオンやギャオスといった敵キャラの攻撃などで

体力がゼロになったらゲームオーバー。

ダッシュや緊急回避をするとスタミナが減っていって無くなるとしばらく使用不可能に。

ショップなど各地で手に入る回復アイテムを上手く使って回復だ!

攻撃などは一切出来ない。ひたすら逃げるのみ。

「絶体絶命都市」だと喉の渇きやストレス管理、アイテムの所持制限などがあったが、

本作はそういうのは無く、

逃げる!走る!避ける!ヤバくなったら回復アイテム!また逃げる!のシンプルな作りになっている。

ゲームオーバーになっても直前からすぐにコンティニュー可能だ。

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完全に一人の人間としての視点で進むゲームなので、巨大怪獣や巨大宇宙人の迫力が圧巻。

デカいから画面に足だけとか体の一部しか入らない場面も多いんだけど、

それがまた臨場感あってテンション上がるし、「見られた」時の恐怖感もまたイイ。

戦っているウルトラマンやゴジラをメインで写すカメラに切り替えられるのも気が利いてる。

まず最初のステージの、銀色の巨人が街に出現したというニュースを街頭モニターから聞きながら、

まさにその現場で逃げ惑う導入からして100点満点だぜ。

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主人公のいるビルの外で展開される「ゴジラvsキングギドラ」!

これで興奮するなって方がムリでしょ!

随所でこれでもかってくらい巨大感を推しまくりで、ちょっと進むたびに名シーンが展開される。

効果音はすべて原作準拠なので、作品を知っていると姿を現す前から登場キャラが分かってニヤリ。

逆に原作のBGMは一切使われていないが、

使ってたらキャラゲーっぽさが強くなりすぎて緊張感が薄れてたと思うのでこの形がベストだね。

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タイミング良くボタンを押してギャオスの攻撃を避けるシーンもあって、

「これ絶対やりたいヤツだ!」ってテンション上がったわ。

QTEを乱用するゲームはあんまり好きじゃないんだけどこれは凄く良かった。

ギャオスとレギオンは登場ステージも凝っていて、

あの作品に出てくるあのヤバい場所に放り込まれた!感が強い。

ガメラは登場作品で一番ゲーム化に恵まれていないから、スタッフも気合入っていたのかもしれない。

ギャオスのモデリングがまたデキ良くて、じっくり見たいんだけど近づくと死ぬから、

ギリギリ死なない距離を見極めて眺めなければいけない(死ぬ)。

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このギャオス、ダダ、ソルジャーレギオンみたいな、

人間に近いサイズの敵から逃げるシーンはマジで怖い。

レギオンやギャオスだと周りの人間が次々に犠牲になっていくし、

ダダは例の鳴き声と共に突然現れるのが心臓に悪くて素晴らしい。

購入特典DLCで登場作品のコスがあるので、ダダステージはこれを装備すると雰囲気満点だぜ。

ダダが最後まで怖い作品というのもなかなか珍しい気がするなあ。

近年はコミカルなイメージが強いし、

初登場となる初代ウルトラマンのエピソードではかなり怖かったものの、

ウルトラマンにボコられるわ、キャップの足払いであっけなく落下するわとマヌケなシーンも多かったからな。

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ストーリーは一貫しているものの、ステージ毎に登場するキャラは独立していてクロスオーバーは無し。

ウルトラマンが出てくるステージだったらゴジラやエヴァは出てこない。

登場するキャラも舞台装置扱いで、戦いの結末がどうなったのか分からないまま終わるステージがほとんど。

主人公は一般人として周りを逃げるだけなので戦いに干渉は出来ないし、

一般人なので「碇シンジ」や「泉野明」の声を聴くことはおろか名前すら知ることは無い。

だが……それがいい!というゲームだな!

名シーンを再現したゲームはいくらでもあるんだけど、

一般人の視点で、自由に動き回れる状況で体感できるのが新鮮。

とにかく怪獣や宇宙人がデカくて見上げてもよく見えなかったり、

エヴァの射出機や切り離されたアンビリカブルケーブルのすぐ近くを通ったりね。

原作再現や必殺技を「すげぇ!」って眺めてたら巻き込まれて死んだりするのも最高だし、

必死で逃げてる時に聞き覚えのある効果音が聞こえてきて、

「ああああ!俺が見てない間にタイプチェンジしたああああああああああああああ!」とか、

「見逃したぁぁぁぁぁぁ!タロウさんもう一回!ストリウム光線もう一回撃って!」ってなるのも最高。

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倒れた初代ウルトラマンとウルトラマンタロウの股間に、人間視点でここまで迫れるゲームは他に無いと思う。

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出、出た~~~~!キングブレスレットだ~~~~~!

バードンを倒す時に貰ったヤツ~~~~~~!

とかテンション上がってじっくり見てたらウルトラマンベリアルの攻撃に巻き込まれて死にました。

ウルトラマン関連だとベリアル登場ステージの映像作品でもなかなか見れない豪華さもいいんだけど、

構成としてはティガ登場ステージが最初から最後まで完璧だったので一番好き。

パトレイバーは他の作品に比べると登場ステージが少ないのが残念だが、

その分、「特車二課」という立ち位置を生かした絡みや、

消防レイバーの登場などで違った存在感を出していたのが良かったね。

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ゲーム中には膨大な量の選択肢が登場するが、

普通の選択肢に混じってウルトラマンと記念撮影をするアホ選択肢や、

ヒロインを普通に見捨てるようなクズ選択肢が混じっているのが面白い。

大半のシーンがボイス付きなので、どの選択肢を選んでもノリノリの演技で盛り上げてくれる。

変な選択肢を選んだ時のヤケクソ気味な演技が爆笑モノ。バカゲーとして完成度高い。

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イェーイ!ウルトラマンと記念撮影!

最近のウルトラシリーズでも、

一般人がウルトラマンの光線をスマホで撮影したり、ウルトラマンに写メをお願いしたり、

ウルトラマンにインタビューをお願いして無視されたりするシーンがあったので、

まったく違和感のないシーンですね。

最近っていうか全部ウルトラマンエックスの描写なんですけども。

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PVでもあった鳴き真似でヤクザをやり過ごすシーンの無駄な力の入れっぷりは凄いので、

是非とも全部見てもらいたい。

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ステージをクリアするとそのステージに関連したニュース記事を読むことが出来る上に、

プレイヤーの行動で新聞記事の内容が変化する仕様。記事は膨大な数が用意されているぞ。

戦う光の巨人に「ウルトラマン」という名前が付いたと報じる記事があったり、

レギオンと戦う機動隊員の勇敢な姿が報道されてたり、

不謹慎扱いされて放送中止になるテレビ番組の情報があったり、

全然関係ないニュース記事が混じってたり、全部じっくり読みたくなる作り。

特車二課の扱いも実に分かってる。

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ん?おいおい…ウルトラマンが戦ってるところで自撮りしてるアホがいたのか……世も末だな!

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ニュース記事の画面ではステージ中に集めたコインを

コスチュームやアクセサリーと交換することも出来る。

普通にステージ中に手に入る物も含めてかなりの数が存在するので着せ替えも楽しい。

地下鉄ステージで鉄道員の服を着て話かけると会話が少し変化する小ネタなんかも満載だ。

ヒロインの服も変えられるので水着を着せて連れまわすことも出来るぞ!

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街には様々な住人がいて、

大変なことになっている状況でも営業しているゴーゴーカレーでメシを食べるシーンもあれば、

怪獣が暴れているすぐ近くのビルでトラブル対応に追われる会社員がいたりして悲喜交々。

こういう場面だと、会話の最中にも後ろで聞き覚えのある効果音が時々聞こえてくるのが面白すぎる。

「真剣な会話してるんだけど後ろでストリウム光線の音が聞こえてて集中できない…」みたいな。

ちょっとしたモブキャラも変な奴が多くてキャラ立ってるからどんどん会話したくなるし、

「絶体絶命都市」シリーズのキャラが普通にかなり出てくるのでファンはそこも注目。

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素敵なゲームだったが、ハッキリ言って2017年にフルプライスで出す作品としてどうかと思う部分は多い。

ちょっとした瓦礫やらガードレールやら炎やらで強引に区切った一本道を進むだけの作りで、

大きなストーリー分岐も無くて一周するだけなら10時間掛からないくらい。

処理落ちがとにかく凄まじく、

ちょっと爆発したりキャラが多くなったりするとPS4とは思えないレベルでガクガクになる。

発売中止になったVita版がどんな惨状だったか想像するだけで恐ろしいぜ。

死んでも直前からすぐやり直せるのは良いのだが、その度に数十秒の長いロードが挟まる。

即死する場面で死んでやり直して即死したらまたロードだ。

QTEで即死するのは100歩譲って許せるとしても、

初見殺しで位置が悪いとQTE出ずに即死するところがちょいちょいあるのがストレス溜まったね。

ゲーム的に見ると怪獣よりヤクザの方が怖いのもちょっと……。

一番頂けなかったのはコスチュームやコインや資金を2週目に一切引き継げないのと、

ステージセレクトが無いところだなあ。あんだけコスチュームあるのにそりゃ無いよ!

ストーリーは大分強引だったが、一応劇中の出来事に説明はつけてあるし、

特撮っぽいと言えば特撮っぽいのでラストの演出も含めて嫌いではなかったな。

ヒロインも可愛かったし。

劇中の行動でちょっとだけエンディングの文章が変わる細かさも良い。

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欠点を挙げればキリが無いくらいに作りの粗いゲームではあった。

ただ、それ以上にロマンのあるゲームとして、

おバカなゲームとして唯一無二の内容で俺としては大満足だし、

こういうゲームを発売してくれて感謝しているぜ。

この魅力が伝わった人には是非とも遊んでもらいたい!