Nintendo Switch|ダウンロード購入|ゴシックマーダー -運命を変えるアドベンチャー-
『ゴシックマーダー~運命を変えるアドベンチャー~』のレビュー行くぜ!
メーカー :オレンジ
機種:Switch/PC
ジャンル:アドベンチャー
発売日:2020/03/12(Switch)
価格(税込):1200円
20世紀初頭を舞台にしたミステリーADVだ。
スマホからの移植作で、
メーカーは近年の『探偵神宮寺三郎』シリーズを手掛けているオレンジ。
難易度は低めだが、ライトなミステリーADVとしてしっかり楽しめる内容だったぜ。
舞台は19世紀初頭。
とある伯爵家に仕えることになった新人メイドのエリーは、
主であるアーヴィング伯爵が死ぬ夢を見る。
ただの夢と思いたかったが、
屋敷では遺産相続に関連した交霊会が開かれることになり、
徐々に不穏な気配が高まっていく。
亡くなったばかりであるアーヴィングの父が残した謎の遺言、
招集される親戚連中や正体不明の青年、胡散臭い霊媒師。
様々な思惑が入り乱れる屋敷の中で、
エリーは殺人が正夢になるのを防ぐことが出来るのか?!
というストーリーだ。
ゲームはテキストを読むことで進行。たまに挟まる探索パートで証拠品を集め、
対決パートで怪しい人間を論破するという構成になっている。
選択肢による分岐もあるが、ほとんどが選択ミスでの一発バッドエンド。
バッドエンドはどれも簡素なものなので「全部見よう!」とはならなかったな。
最後のエンディングが2つに分岐はする点を除けば、一本道のゲームとなっているぞ。
ストーリーチャートがあるのでやり直しもしやすい。
探索パートは調べる場所が限られているし、
対決パートも答えが分かりやすいので難易度もかなり低い。
暗号を解く場面では少し悩まされるが、
これもちょっと考えれば解けるようになっているので程良いバランスだ。
突然父親が死んで若くして伯爵になったご主人様。
怪しげな霊媒師に、腹に一物抱えてそうな親戚連中、正体不明の平民。
信用ならない連中に紛れ込んだ犯人に迫っていく主人公のメイド。
遺産相続を軸にした王道のミステリー物で、
屋敷や登場人物に纏わる謎が少しずつ明らかになっていく。
登場キャラも立っているし遊んでいて続きが気になるシナリオだ。
主人公のエリーは優しく健気で可愛いし、
予知夢以外でも鋭い読みを見せるところが多い。
しっかりとミステリー作品の主人公してるぜ。メイドは見ていた!
殺人予報で死ぬ可能性が高騰しているアーヴィング様は、
少々頼りないところはあるものの冷静に物事を判断してくれるタイプ。
貴族としてノブレス・オブリージュを貫こうとしているところも含めて、
好感が持てるキャラになっている。
しかし選択肢をミスると爆速で死亡!明らかにダメっぽい選択肢選ぶと、
明らかに「巻き入ったな!」って展開でポックリ逝っちゃうからね……。
このイケメン薄命っぷりが段々と愛おしく思えてくる。運命を変えて助けなければ!
登場キャラは他にも沢山いるが信用がおけない連中揃い。
何故か交霊会に呼ばれた貴族嫌いの平民であるユーイン、
アーヴィング様の叔父で飄々としたウィリアムに、ダンディな執事のモーリス、
おしゃべりでノリの軽いコック長のジャック、
先輩風吹かせてドヤってくるけど割とやることが酷い同僚メイドのルイザなどなど。
霊媒師のマアヒさんが結構好きだなぁ。
主人公がメイドの女の子ということでロマンス要素もあるが、
あくまでも本筋は屋敷を舞台にしたミステリーってノリね。
クリアまでは3~4時間といったところ。
難易度低めだしミステリーとしてもゲームとしてもライトな作りになっているが、
王道の展開でオチも含めて綺麗にまとまっているし、
終盤での犯人とのやり取りやCGもかなり印象的で満足できた。
セーブデータは30個残せるし、
オートモードやスキップなど必要な機能は揃っているのでUIも問題なし。
手軽に遊べる推理ADVを求めているなら十分にオススメの1本だったぜ。