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チープさがクセになる!恐怖と懐かしのホラーノベル!『G-MODEアーカイブス11 千羽鶴』レビュー!【Switch】

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Nintendo Switch|ダウンロード購入|G-MODEアーカイブス11 千羽鶴

 

『千羽鶴』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:ジー・モード

機種:/Switch

ジャンル:ホラーアドベンチャーノベル

発売日:2020/08/6

価格(税込):500円


 

ガラケーの作品をSwitchに復刻する『G-MODEアーカイブス』第11弾だ。

2006年に配信されたホラー作品『千羽鶴』の移植となっているぞ。

選択肢によってストーリーが分岐しまくるノベルゲームだ。

 

人気があったタイトルで、

シリーズ作として『ナイトハイク』『臨時終電』も配信されていた。

そちらも『G-MODEアーカイブス』での復刻が決定しているぞ。

 

2006年のガラケーのホラーノベルなので色々チープではあるものの、

それがまた味になっており、バラエティ豊かなシナリオ展開が楽しい1本だったぜ。

 

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物語は26歳のサラリーマンである佐々木祐一が、

入院している恋人のお見舞いに行くところからスタート。

病院はやたら辺鄙なところにあり、向かうためのバスも怪しい雰囲気。

いかにもホラー展開になりそうな雰囲気がビンビンの導入だ。

 

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選択肢で分岐するオーソドックスなノベルゲームだが、

特徴的なのはゲーム開始時に「選択カード」の枚数を設定するシステム。

 

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Aの選択肢を選ぶならAのカードが1枚。

BならBのカードが1枚と、選択肢で対応したカードを消費する。

バランスの悪い設定をしたり、同じアルファベットの選択肢を選び続けると、

「Aを選びたいのにもうAのカードが無い!」なんてことになるぞ。

 

正直、面倒なだけでゲームの面白さに繋がってないシステムなんだが、

そこは安心してもらいたい。

エンディングを見た数で最大枚数がどんどん増えていくので、

ちょっと遊ぶだけで普通のノベルゲームとまったく変わらなくなるぜ!

やっぱりまともに機能してない!

 

また、特定のルートを通ることで「特殊カード」を入手できることがある。

これを持っていることでバッドエンドを回避してグッドエンドに進めたり、

特殊なエンディングに進めたりするのだ。

 

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冒頭の選択肢でヒロインの入院してる病棟が、

内科だったり外科だったりそれ以外になったりと、

選択肢一つでキャラや舞台の設定までガラっと変化する構成。

グッドエンドとバッドエンド含めて20種類以上のエンディングが待っている。

 

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ホラー、サイコ、ギャグ、グロ、感動など。

バラエティ豊かに分岐していくのが、まさに古き良きサウンドノベル。

『弟切草』や『かまいたちの夜』辺りのノリだ。

一枚絵などは少ないが、 印象に残るシーンやえぐいシーンも度々あり、侮れない作り。

個人的には公衆電話が出てくるルートのグッドエンドがお気に入りかな。

ギャグルートもかなりのネジの飛ばしっぷりで好き。

 

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それにしても主人公、

「そこには陰鬱な表情を浮かべた中年の看護婦が立っていた」だの、

「死に掛けたカラスのようなしゃがれて弱々しい声だった」だの、

初対面の人間に辛辣だぞコイツ……!

これまだホラー展開に入る前のテキストだからな!

  

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本作で一番気に入ってるのは

ほとんどのエンディングで『千羽鶴』というタイトルを回収してくれるところ。

えぐい回収だな!と言いたくなる展開もあれば、

まさかそれで回収したつもりじゃないだろうな?!と言いたくなるズッコケオチもある。

多少ムチャでもこういうのがあると引き締まるから良い。

 

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ホラーモノとしてはゆるい作りで、

「あっ!こんなところに事件を一発で解決する便利アイテムが!」

みたいな勢いで突っ走るシナリオも少なくない。

しかしこのチープさがまた楽しくて、色んな展開が見たくてついつい何周もしちゃうね。

 

難点はやはりシステムの古さで、

セーブデータを一つしか作れないのと、スキップ機能が無いところ。

 

 

まあ、一括表示ボタンを連打すればこのくらいの速さにはなるし、

どのルートもそこまで長いわけじゃないから、なんとかなるレベルではあるが。

 

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 全エンディングコンプまで遊んで3~4時間だったかな。

システムの古さはしょうがないが、

500円で遊べるB級ホラーノベルとして今でもイケてる1本だったぜ。

続く『ナイトハイク』と『臨時終電』にも期待しとこう!