絶対SIMPLE主義

Switch/PS4のダウンロード専用ソフトを中心に全方位でゲーム紹介するブログ。SIMPLEシリーズも応援中。

B級だが圧巻のアクション!実写『劇場版 忍者じゃじゃ丸くん』を見て来たぞ!

f:id:daikai6:20200901230123j:plain

 

劇場版 忍者じゃじゃ丸くん | シネ・リーブル池袋

 

見て来たぜ!実写版『忍者じゃじゃ丸くん』!

元々はクラウドファンディングを元に2015年に公開される予定だったが、

編集作業の難航などで遅れに遅れて続報も利かなくなり、

もう頓挫したと思っていたらいきなり劇場公開が発表されたのである。

 

公開は東京のシネリーブル池袋と、大阪のシネ・ヌーヴォの2館だけ。

しかも1週間限定上映となかなか見るハードが高いが、

じゃじゃ丸くんはそこそこ好きだし、どんな内容か気になったので行ってきたぞ!

 

f:id:daikai6:20200901230218j:plain

 

パンフレットなどは無かったが、映画館でチラシが貰えたのが嬉しい。

 

f:id:daikai6:20200901225808j:plain

 

1985年11月ファミコンゲーム版、

2019年12月にNintendo Switchで新作ゲームも発売され、

今最も盛り上がりを見せているあの有名アクションゲームが実写映画に!

 

という煽り文が凄いな!

やっぱりこういうデタラメを堂々と言えるくらいじゃないとダメだよなーと感心した。

 

f:id:daikai6:20200901232235j:plain

 

チラシの文章がアクション映画ファンへのアピールばかりで、

じゃじゃ丸くんのファンに向けて作られてる感じが微塵も無いのが潔い。

 

ストーリーの基本的な流れはヤクザに土地の権利書を渡せと迫られる一家!

押し寄せる刺客!ついに一人娘がさらわれてしまい、じゃじゃ丸くんが助けに行く!

という超コテコテの筋書きだ。

そこに次期当主を決めるじゃじゃ丸くんとそのライバルである影丸の戦いや、

都会に染まってイケイケになっているじゃじゃ丸くんの兄者(忍者くんなのか?)、

ヤクザの影で暗躍するナマズ大夫などが絡んでくる。

 

全体的にコメディタッチで、川連廣明が怪演する兄者の下ネタと

イキり芸で話を引っ張っていく作りは好み分かれそうだなぁ。

兄者は良いキャラしてたし、

個人的には忍法マザーファッカーの術がしょうもなくて好き。

 

原作要素は……「無いと思って見るとそこそこある」ってレベルかな!

ここぞという場面で原作のネタを拾うし、

ナマズ大夫の手下としてゲームのザコ敵も登場するので、そこは結構感動した。

まあ、「おゆきだ!おゆ……き……だよね?」というレベルなので、

色々と察してもらいたいが!

 

全体的に衣装も撮影場所も低予算感バリバリなものの、

アクション自体はかなり気合入っていて、キレのある生身アクションがてんこ盛り。

じゃじゃ丸vsクロベエは自動車を使ったアクションから始まり、

ヌンチャクとカマによる見応えのある応酬が続いてお気に入り。

 

終盤は10分以上もの長尺でひたすら生身の殴り合いが続くのが凄まじい。

全体的に場面転換の激しい作品なんだが、

ここだけはノンストップでBGMもほぼ無く、1対1の格闘を魅せ続ける。

ちょっと「?」ってなるシーンもあったが迫力あったぜ。

 

確かにこれはアクション映画ファンに向けた作品と呼んで間違いない密度だった。

それはそれとして兄者vsカラカッサーのクソ心理戦も俺は好き。

 

じゃじゃ丸くんは純粋過ぎて兄者に騙されたり、

強引に秋葉原に連れてこられて混乱したりと情けないところが目立つが、

やる時はバシッと決める優しく強い男だ。

演じる杉原勇武は一見ヒョロっとしているが、

服を脱ぐとバキバキの細マッチョで、敵をなぎ倒していく姿が非常にかっこいい。

終盤の兄者との兄弟らしいやり取りも微笑ましかった。

 

ヒロインであるさくらを演じる倉持由香は

「女子高生役はちょっと無理が無いかな?!」とは思ったが、

可愛かったしトレードマークのお尻を強調したシーンも多し!

そのさくらの父親役を素顔で演じたコウメ太夫もかなりいい味出してて、

脇役ではあるんだけど存在感あったね。

 

冒頭のモブ忍者の名札ネタや兄者の登場シーンのノリで、

「これはかなり過酷な内容を覚悟するべきかもしれんな……」

と切腹も辞さない構えになったんだが、最後まで見たら結構満足できた。

安いっぽいところはマジで安い作品だし、

ゲームとは大分別物なので手放しにオススメはし辛いんだが、

「アクションに気合を入れたVシネマ」としてはかなり見所があって、

刺さる人には刺さる内容。

B級アクション映画が好きだったら一度見て欲しいぜ。

 

問題は現状だと見れる場所が少なすぎるところなんだが……。

さすがに全国2館で1日1回、1週間限定公開で終わりってことはないだろうから、

円盤やネット配信に期待ってところかな。

 

『忍者じゃじゃ丸くん』って元々、

いきなりドラクエ風のRPGになったりSFアクションになったり

かなり節操が無い……いや、懐の広いシリーズだったので、

これはこれでアリと受け止めたい。そんな1本でした。