Save 15% on Rain Leak Life - 雨漏り人生 on Steam
VRタイトル『雨漏り人生』のレビュー行くぜ!
メーカー: H.O SOFT Inc.
対応機種:Valve Index/HTC Vive/Oculus Rift
ジャンル:VRアクションゲーム
発売日:2020/10/2
価格(税込):410円
VRを使ったカジュアルアクションゲームだ。
舞台は雨漏りが滴る四畳半。桶などを使って雨漏りを受け止め続ける内容で、
水をこぼしたり受け損なうと、少しずつ階下の住人の怒りゲージが溜まっていき、
MAXになると怒鳴り込んできてゲームオーバーだ。
ご近所さんを怒らせないように狭い四畳半で雨漏りと戦おう!
いや、なんでVRでそんな夢の無いことをしなきゃいけないんだよ!
という気持ちになること間違いなしの1本だ!
実際そういう気持ちになりました。人の感情を揺さぶるVRゲームと言える。
ギャグマンガとかに「遊びたくないVRゲーム」として出てきそうなノリだぜ……!
ストーリーや、モードや難易度選択は無い。
どこまで雨漏りに耐えられるかを競うだけの単純な構成だ。
一応、全世界対応のオンラインランキングは搭載されている。
日本のゲームを海外に向けて売り出す時は、
変に海外のノリに合わせて改変したりせず、
日本の文化をそのまま打ち出した方が良いとはよく言われるが、
さすがにこれは外人分からないと思うな!
上からポタポタと垂れてくる水滴をひたすら桶で受ける。
プレイヤーが動き回ったり、移動の操作をする必要はない。
その場で、腕の動きだけで掴んで置いていくシステムだ。
水が溜まってきたら桶を持ち上げ、画面奥にある流し台で水を捨てる。
流し台に照準を合わせる前に持ち上げた桶を傾けてしまうと、
水をこぼしてしまうので慎重に……!
最初はポタポタ垂れる水滴を見つめるだけなので、
「ドモホルンリンクルの仕事かな?」
となるが、すぐに雨漏りの勢いが強くなって忙しくなっていく。
桶が足りなくなったら鍋、それでも足りなくなったらコップでと大慌てだ。
雨漏りを受けとめた時の「ピチョン!」という水音が、
桶の種類と水の量で変化するとのはこだわりを感じるところ。
家に居ながらにして大自然が奏でるオーケストラを聴けるのが、
雨漏りの良い所だからね。いや良い所ではないか……。
壁にちょいちょい出現するゴキブリを叩いて退治する要素もある。
無視してもペナルティは無いしただの雰囲気作りっぽいんだが、
マメに叩いてると雨漏りの進行が遅くなるような?
気のせいかもしれない。
床に水がこぼれていくと下の怖い住人からの「つめてーぞ!」という苦情ボイスや、
壁ドンが鳴り響き、最終的にドアをぶち破って突入してきてゲームオーバーになる。
初見だとちょっとビックリするぜ。
1ゲームは長くても3分ほど。
BGMも無ければゲーム的なアイテムや派手な演出も無く、
ただ隣人の罵声と水音、カミナリの音などを聴きながら雨漏りと格闘するゲームだ。
「なんでVRでこんな世知辛いことするんだよ!」
というシチュエーション込みのシュールな楽しさはあるんだが、
水が落ちてくる場所がやや分かり辛く、
置いたつもりの桶が度々ずれるのが気になるところ。
雨漏りが滴る天井に染みが出来ないのも不満。
四畳半に住んでるなら、毎日見上げることになる天井は人生の一部。
狭く貧しい部屋に煎餅布団を敷いて床に就き、
遠い遠い夢や希望に想いを馳せながら見つめる場所だ。
「雨漏り人生」を冠した雨漏りのゲームならば、
やはり天井の描写にはもっと拘ってもらいたかったぜ。
ゲーム的にも、雨漏りが落下する前に染みが出来る方が、
視覚的に分かりやすくなったんじゃないかと思う。
30分ほどプレイして3分超えて世界ランキング1位取ったので満足!
一人一畳の世界ランキングを制したのはこの俺だぜッ!
400円ほどの一発ネタVRではあるが、
一発ネタVRとしての見所はしっかりある1本だったかなー。
開発をした個人会社であるH.O SOFTのブログでは、
開発に至るまでの経緯などが描かれている。
自社の名刺代わりにしたかった、日本のVRを元気づけたかったなどなど。
プレイしていただければわかるかと思うのですが、「よくあるVRのゲーム」から、ちょっと外した感じのゲームになっており、「こういう個性的なゲームを作る会社なのだな」と感じてもらえれば、狙いどおりとなります。
そのうち「雨漏りの会社です」で、通じるようになればいいなあと……(難しいかな?)。
もう雨漏りの会社で覚えたわ!
「雨漏り人生 – Rain Leak Life」は売れたのか?〜小規模VRゲーム開発の考察〜 | H.O SOFT
ちなみに元々は今年4月にOculus Go専用で出したタイトルだったんだが、
そちらの売り上げはなかなか……だったようで。
漏れたのは雨水じゃなくて製作者の血だったというオチが付いてしまっていた!
今回出たSteam版は頑張れ!雨漏り!