SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
この時を待っていたぜ!
Nintendo Switchに移植された
『SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ』のレビュー行くぞ!
メーカー:SNK
機種:Switch
ジャンル:カードバトル
発売日:2022/1/13
価格(税込):800円
1999年にネオジオポケットで発売されたカードバトルゲームの移植だ。
当時はSNKverとCAPCOMverの2種類で発売されたが、
今回は2本セットで海外版も収録して破格の800円。
移植は他のネオポケ移植と同じCODEMYSTICSが担当している。
当時の公式サイトはまだ現存していて、
コツやレアカードの入手方法なども読めるようになっているぞ。
1999年にスタートした
SNKとCAPCOMによるクロスオーパープロジェクト第1弾でもあるんだが、
いきなり格ゲーじゃなくてカードゲームというのは当時としてもかなり斜め上。
しかしゲーム自体はめっちゃ面白かった!
「レアカードでぶん殴ると相手は死ぬ」という、
カードゲームとしてのバランスを投げ捨てた気持ち良さ全振りのゲーム。
豪華すぎる参戦作品、小ネタ、ゲストは今見ても圧巻だ。
今回の移植は通信や連動についてもフォローされていてそこも完璧だったぜ。
まずSNKverかCAPCOMverを選んでゲームをスタートする。
セーブデータは個別に保存されるので、並行して遊ぶことも出来るぞ。
内容はRPG仕立てのカードゲーム。
「SCカードファイターズ」大会での優勝を目指すために、
SNKとCAPCOMにちなんだ各施設で戦ってSCコインを集め、
セミファイナルからの決勝戦に挑む構成になっている。
『ポケモンカードGB』を思い出すなぁ。
50枚のカードでデッキを構築してバトル。
場に最大で3枚のカードを出してプレイヤーのHPを削り合うルールだ。
交互に行動して相手プレイヤーのHPをゼロにしたら勝利。
カードは主戦力となるキャラカードと、
使い捨てで特殊効果を発動するアクションカードの2種類がある。
キャラカードにはBPという数値があり、
これはHPと攻撃力と守備力を一本化したもの。
例えば敵がBP500のキャラで攻撃してきた時に、
BP800のキャラでガードすれば攻撃を防いで倒せるが、
そのキャラのBPは300に下がってしまう。
どのタイミングで攻めるか守るかの読み合いが軸になるぞ。
あえて敵の攻撃をスルーして次のターンで反撃を狙うのも有用だ。
カードを出すと増えるSPを使って、
複数のキャラで貫通ダメージのある合体攻撃を発動することも出来るし、
特殊能力が使えるキャラカードなんかもある。
召喚コストの概念が無いからキャラカードは1ターンに1枚出せるし、
数字の種類が少ないのでルールは非常に分かりやすい。
対戦で勝利すれば新しいカードを3~5枚ゲット。
カードはDランクからSランクまでのレア度があり、基本的にレアカードほど強い!
D~CランクはBP300~500で能力無しとか、特定の条件でBP1000になるとかだが……。
A~Sランクになると
条件無しでBP700以上ある上に反則的に強いスキルも持ってるとか、
条件無しでBP1500とかマジで暴力を印刷したようなカードが飛び出してくる。
出すだけで相手の場のカードを1枚消せる社や豪鬼などは特に凶悪。
低レアでも使えるカードは色々あるし、
Cランクながら鉄壁の防御スキルを持ってる「トゥエルヴ」なんかは
かなり有用なんだが、基本的には高レアでぶん殴るゲーム。
カードゲームとしてのバランスは度外視してるが、
だからこそレアカード引けた時の嬉しさが格別!
AランクやSランクのカードが揃ってくると世界が変わる!
カードゲームというよりRPGに近いプレイ感覚だが、これが楽しいゲームなのだ。
SNKとCAPCOMのキャラが大集合したカードは300種類。
非常に幅広い作品が参戦してるし、
デフォルメされたイラスト1枚1枚も完成度が高い!
どんどん集めたくなっちゃうね。
『ブレスオブファイア3』
『QUIZなないろDREAMS虹色町の奇跡』『バイオニックコマンドー』
『アレスの翼』『武力 ~BURIKI ONE~』『ラストリゾート』などなど……。
とにかく顔触れが幅広くて「こいつまで参戦してるの!?」って驚かされる。
当時は現役だった『ジャスティス学園』のカードが充実してるのも嬉しいところ。
そして今遊ぶと『逆転裁判』が無いのが違和感凄い。
まだ1作目が発売される前だから当然なんだけどね。
RPGパートもSNK&CAPCOMネタが満載。
CAPCOMverだとスタート地点にいきなり船水紀孝がいてバトルできる!
当時のストリートファイターシリーズのプロデューサーだ!
右にはいるのはなんとAKIMAN!対戦のコツをアドバイスしてくれるぞ!
『バイオハザード』の洋館に行くと岡本吉起や三上真司が出てくるし、
西村キヌやら森気楼やら白井影二やら……。
当時のクリエイターたちがモブでバンバン登場するのがスゴい。
SNK全盛期のラジオ番組「ねおちゅぴ」のメンバーもボイス付きで登場だ。
普通のゲームならオマケの開発室とかにしそうなノリが全編続く!
ゲーセンで遊んでる西村キヌとカードを交換できるゲームは本作だけ!
当時のSNK広報だった高津祥一郎も出てきてしまうぞ!
……出てきてしまうぞ!
絵柄も含めて完全に柴田亜美の
『ドッキンばぐばぐアニマル』に出演した時のイメージに引っ張られている!
今遊ぶととっくの昔に退職してるクリエイターが多いし、
このネオジオワールドもなかなか複雑。
イケイケだったSNK直営のアミューズメントパークとして作られたものの、
2年ほどで閉鎖した施設だ。色んな意味で時代を感じるねぇ……。
Switch版の独自要素としては各種便利機能と通信サポートがある。
右スティックで画面を自由自在に拡大出来るし、
フレームとして様々なカラーのネオジオポケットの壁紙が用意されている。
当時の説明書もそのまま収録。
巻き戻し機能があるので、カードを手に入れる時に簡単操作でリセマラ可能!
Sランクカードの乱獲や、ミニゲームであるスロットマシンでの稼ぎプレイに使えるぜ。
本作には通信対戦や他verとの交換をしないと手に入らないカードが存在するが、
そこも完璧にフォロー!
自分のセーブデータを使ってソフト1本で画面分割対戦が出来るし、
ソフト内に収録されている他verとのカード交換も出来る。
更にSwitch移植されている
『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』とのデータ連動まで再現!
カード収集率に応じて、キャラのアンロック作業が楽になる仕様だ。
開発のCODEMYSTICS、ここまでやってくれるのグッジョブ!
ただ、Switch版の『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』は、
まず単品発売して、その後にまとめ売りでセーブデータ互換の無い
『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.1』をダウンロード発売。
更にその後パッケージ版を色々特典付けて発売し、
アップデートでようやくセーブデータの共通化がされたので、
連動するほどのファンなら「もうコンプしたよ!」って人が多そうなのが難点だな!
本作もそのうち出る
『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.2』とかに収録されそう……。
ネオジオポケットのタイトルをどんどん移植してくれるのは最高に最高なんだが、
もうちょっとスマートな売り方にしてくれるとありがたいところね。
久々に遊んだがやはり面白いゲームだった!
当時の夢と希望がいっぱいに詰め込まれた幻のドリームタイトル。
どんどんぶっ壊れていくデッキで対戦相手をなぎ倒し、
素敵なイラストのカードを集めていく中毒性は絶品だ。
続編であり、倒産した旧SNK最後の作品となったプレミアタイトル
『SNK VS. CAPCOM カードファイターズ2 EXPAND EDITION』の移植も待ってるぜ!