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ネオジオポケットが誇る、人類に早すぎた怪作!『ガンバレねおぽけくん(仮)』レビュー!【Switch/PC】

 

NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.2 | SNK

 

SwitchとPCで発売された

『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.2』に収録されている、

『ガンバレねおぽけくん(仮)』のレビュー行くぜ!

 

 

2000年の6月8日にネオジオポケットで発売された

完全新作ミニゲーム集の移植。

ネオジオポケットの中に住み着いた謎の生物「ねおぽけくん」に干渉して、

ミニゲームを製作してもらい、それを遊んでいく。

ミニゲームは全30種類。君はコンプ出来るか!?という内容だ。

 

当時マイナーだったネオジオポケットの中でも更に知名度が低く、

知る人ぞ知る作品だったが、まさかの現行ハード移植!

当時クリア出来なかった俺は大歓喜!

今回の移植版でリベンジを果たせたぜ。

今遊んでも色々強烈で、力の入りっぷりがどこかおかしい怪作だった。

 

 

今回の『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.2』では、

ありがたいことにパッケージとマニュアルの3Dスキャンが見れる。

ここのパッケージ裏の文章が既に色々おかしい。

 

「あなた自身、またネオジオポケット本体には何の危害も与えませんが、

あなたの人生を浪費させる恐れがあります。

よくお考えになってからお買い求めください。」

 

とか注意書きが書いてある!富野由悠季かよ!

 

 

マニュアルにもふざけまくったねおぽけくん解剖図が載ってるし、

ページの隅にはアンケートコメント風の自虐ネタみたいな文章が書かれてる。

 

 

「こんなモノ作ってて、SNKは大丈夫なんですが?」

なんてコメントもあって大爆笑!

まあ……大丈夫じゃなかったんですけど……。

 

 

このねおぽけくんの部屋がメイン画面で、ゲームとしては単純。

方向スティックをグリグリ動かすと部屋にランダムで何か起こる。

ボタンを押すと部屋に誰かがランダムでやってくる。

 

 

ランダムイベントでねおぽけくんの機嫌がいい感じになると、

ゲーム制作を始めてミニゲームの完成度が少しずつ上昇。

100%になると遊べるようになる。

 

 

つまり……完全運ゲーですッ!

マジでランダムイベント重ねて機嫌取るだけの運ゲーとしか言いようがない。

 

しかもねおぽけくんの状態やランダムイベントの結果は数値化されていないため、

「なんか喜んでるから機嫌良くなった?」

「微妙な反応してるけどどうなんだろ……」

「そもそも何が起こってるのか分からない」

と混乱させられっぱなしだ。

 

 

そんなゲームなのにイベントのバリエーションは非常に多く、

凝ったドットでシュールなキャラの演技を延々と見せられる。

 

 

なんか変なおっさんが口とケツにヒゲを通して回転させてる!

ねおぽけくん喜んでる……。

 

 

いきなり異次元にワープしたり、

いきなり家が燃えたりもする。(すぐ通常画面に戻る)

ドットがやたら凝ってるだけに、マジでなんなんだこのゲーム感が高まる。

 

しかし今回の『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.2』には

巻き戻し機能があるので安心!

スティック操作だとマイナスイベントばかり発生するので、

ボタンを押す方のイベントでねおぽけくんの機嫌を取っていく。

連続でボタンを押すとドアが吹き飛ぶので、

定期的にミニゲーム画面に移動することも忘れずに。

面倒な運ゲーだぜ!

このやり方でもコンプは結構時間が掛かる。

 

 

最初にねおぽけくんが作るミニゲームは『PONG』を思わせる単純なものだが、

段々とゲームの歴史を追うように進化していく。

一捻りしたパロネタでセンスを感じる物が多いぞ。

 

 

こちらは砲台を操作して編隊を組んで突撃するエイリアンを倒す、

『ギャラクシアン』風のゲーム……ではない!

その間に挟まれたねおぽけくんを操作して、

弾や敵に当たらないようにひたすら逃げ回るのだ!

 

 

こちらは『ボンバーマン』風のゲーム。

爆弾犯が爆弾を設置するので、

ねおぽけくんを操作して爆弾に覆いかぶさり、

爆風が周りの一般人に当たらないようにするゲームだ!逆転の発想!

 

 

一番唸ったのがこれ。

縛られた状態で敵を倒し続ける『スパルタンX』風のアクション。

なんと最後にシルビアっぽいヒロインが襲い掛かってくる!

『ファミコンロッキー』のネタじゃねーか!

でもシルビアも座ったままジャンプして襲ってくる!すげぇセンス。

動けないのでカウンターで一撃を狙うしかないというゲーム性になってる。

 

 

後半は格闘ゲームやSNKのクレーンゲームをネタにしたUFO誘拐ゲームなど、

どんどん凝った内容になり……。

 

 

最後に完成するのがロボゲーの『バーチャル オフ』!

ゲーム自体はタイミングよくショットやビームサーベルを使う単純な作りだが、

ドットがまたかなり凝ってるし、

起動すると人類と異星人の戦いを描いた壮大なオープニングが、

長々としたテキストで語られる力作だ。

 

ねおぽけくん、これが作りたかったんだなぁ……。

って普通に感動してしまった。

 

 

ゲーム自体かなりめんどくさい作りだし、

30種類のミニゲームはバランスが大味な物が多いが、

そんな気持ちが吹っ飛ぶ怪作ねおぽけくん。

かなり労力が掛かってるのは間違いないと思うんだが、

なんでこんな企画が通ったんだろうな!?

 

現状だと『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.2』の収録のみ。

このシリーズ、単品販売がされるかはまちまちなので今後の予定は不明。

だが機会があれば一度遊んでもらいたいッ!