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老舗が本気で舗装した、終わらない戦いへの道しるべ『ストリートファイター6』レビュー!【PS4/PS5/Xbox/PC】

 

https://www.streetfighter.com/6/ja-jp

 

『ストリートファイター6』のレビュー行くぜ!

俺がプレイしたのはPS5版ね。

 


パブリッシャー:カプコン

機種:PS5/PS4/Xbox Series X|S/PC

ジャンル:対戦格闘

発売日:2023/6/2

価格:7990円


 

言わずと知れた格闘ゲームの金字塔!7年ぶりとなるナンバリング最新作だ。

1人プレイでもガッツリ遊べるやり込み要素と、

快適なオンライン機能、初心者でも遊びやすい工夫が盛り沢山。

新要素であるドライブシステムを軸にした攻防も面白く、

最新の格闘ゲームとして隙のない完成度!

老舗カプコンの本気っぷりが伝わってくる内容だったぜ……!

 

 

メインメニューからモードを選択してゲームスタート。

仮想ゲームセンターのようなオンラインコミニュティ「バトルハブ」

1人用のストーリーモードで大ボリュームの「ワールドツアー」

従来のアーケードモードやトレーニングなどをまとめた「ファイティンググラウンド」

大きく分けてこの3つがあるぞ。

 

 

ゲーム部分は昔ながらの6ボタン式2D格闘ゲーム。

レバー操作とボタンの組み合わせで多彩な技を繰り出す方式だ。

今も昔も基本は変わらぬ味わい。

しかしドライブゲージを攻防どちらにも使える「ドライブシステム」の導入や、

攻めを重視したバランス調整が手応えある!

 

 

「ドライブシステム」は試合開始時にMAXから始まるドライブゲージを消費し、

簡単操作で様々な技が繰り出せる新システムだ。

相手の攻撃を受け止めながら強烈な一撃を繰り出すドライブインパクトや、

ボタンを押してるだけで相手の攻撃を受けとめるドライブパリィ。

急速に相手に接近するドライブラッシュなどなど。

 

同じゲージを起点に臨機応変な行動がとれるシステムで、

ゲージ残量を踏まえた読み合いが熱い。

ドライブインパクトをドライブインパクトでカウンター出来る要素もあったりで、

操作や使いどころは分かりやすく、それでいて奥深い作りだ。

ゲージが切れると一定時間使えなくなったり、

攻めるほどゲージが溜まりやすい調整にもなってるので、

とにかく攻めまくる方が有利なバランスも遊んでて気持ち良い。

 

相手のスキをドライブインパクトで殴り飛ばした瞬間がたまんねぇ!

この瞬間のためにストリートファイトやってるって感じだ!

渾身のドライブインパクトを相手にあっさりカウンターされた瞬間もたまんねぇ!

もうこのゲームやめたくなる!

 

 

操作タイプが3つ用意されているのも特徴。

これまで通りの「クラシック」操作の他に、

「モダン」操作と「ダイナミック」操作が存在する。

「モダン」操作にすると6ボタンではなく3ボタンが操作の基本となり、

必殺技もコマンド入力だけでなく、必殺技ボタンと1方向のカンタン入力で繰り出せる。

通常はレバー一回転で出すスクリューパイルドライバーなどもこれ一発!

威力が8割に弱体化はするが、それを補って余りある強さ。

アシストコンボボタンを押しながら攻撃を当てるだけで、

簡単に派手なコンボも出せるから初心者にもやさしい。

 

使う人が使えば「クラシック」操作とも渡り合えるし、

キャラによっては「モダン」操作の方が強いという説もある。

ただの初心者向けではなく「新しい操作」という位置付けだ。

 

 

「ダイナミック」は更に簡略した操作で、オンラインでは使用不可能。

移動とガードは自分でやらないといけないけど、

1つのボタンを押すだけで最適な行動を取ってくれる。

必殺技やコンボ、対空、ジャンプから相手の崩しなどなど。

ボタン連打だけでそれっぽく戦ってくれるのが結構凄い。

こちらは完全に初心者向け操作。

『マリオカート8DX』のコースアウトしないアシストモードみたいな感じかな。

ローカルの対戦では使えるから、

経験者と初プレイの人がワイワイ遊ぶのにもピッタリ。

 

カプコンは『CAPCOM VS. SNK 2 EO』や

『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』など。

格闘ゲームに簡易操作を導入してきた歴史があるのだが、

最初からナンバリングで取り入れて来たのは今回が初めて。

簡易操作でバランスを崩すこともあった過去作と比べても、

とても洗練されている。これまでのノウハウが感じられるぜ。

 

 

格闘ゲーム部分以外も大充実!

自分だけのアバターを作成して、様々なモードで使える新要素があるぞ。

 

 

アバターの項目が多すぎてヤバい!

こんだけ細かければ吉田沙保里も作れるわな……。

ちゃんと作ろうとしたら日が暮れちまうぜ!

プリセットもあるし、他のユーザーが作ったレシピの共有も出来るので、

そこら辺をベースに作るのも良いね。

有名人やアニメのキャラを作ってるユーザーも沢山いるぞ。

 

 

データは複数保存できるので俺は自分に似せたキャラと、

このブログのマスコットであるらあゆちゃんの2人を作って使い分けてる。

 

 

仮想ゲームセンターのような「バトルハブ」では、

本当のゲームセンターみたいに筐体に座って他のユーザーと対戦したり、

エモートでコミュニケーションを取ったりできる。

 

 

過去のカプコンゲームを遊べるコーナーもあり、

本当に『ストリートファイターII』や『ファイナルファイト』などが遊べちゃう!

これだけ見ると何のゲームだか分からないぜ!スト6の中でスト2を遊ぶ時代!

 

 

ゲームは日替わりで10種類以上あるようなので、これだけでも相当なボリューム。

「今日はMEGAMAAAAAAAAAN!」とか毎日覗く楽しみもある。

 

 

フォトモードや撮影スポットもあるので、

お気に入りの一枚を仲間と一緒に取れちゃう。

色々なロゴや画面エフェクトもあるぞ。

 

 

これはロックマンの新展開が発表された時に貼る画像。

 

 

軽いMMO的な空間として面白いだけでなく、

フレンドがいるサーバーに簡単に合流出来たり、

そのままランクマッチの待ち受けをオンにしたりと機能面もスムーズで快適。

 

ゲーム起動してフレンドがログインしてないのを確認して、

じゃあ適当にバトルハブにでも行くか……と、

フラッと足を運んで盛り上がってる対戦を観戦したり、

そのまま対戦を申し込んだりと、本当に仮想ゲームセンター感覚で楽しめる空間だ。

 

 

そして作成したアバターを操作してプレイするのが、

大型の1人用モードである「ワールドツアー」。

民間警備会社で格闘技を教えるルークの元にやってきた主人公が、

「強さとは何か」を求めて世界を巡るストーリーモードだ。

 

キャラを育成してストーリーを進めていくアクションRPG的な構成で、

本編キャラの弟子となって様々な技を覚えていく。

師匠の動きや覚えた技を自由に装備し、自分だけのバトルスタイルで世界を巡れ!

 

『ドラゴンボール ゼノバース』を思わせる内容で、

しっかり遊ぶとクリアまで普通に20時間くらいは掛かるかも。

「ゲーム1本分のボリュームがある」という公式発言は伊達じゃない作り込み

 

 

メインの舞台となるのは『ファイナルファイト』のメトロシティ。

自由に歩き回ってメインストーリーを進めても良し、サブクエストを進めても良し、

ミニゲームやザコ狩りや探索に精を出しても良しと。

軽いオープンワールド的な作りになっている。

 

 

街は『ファイナルファイト』での戦いで平穏を取り戻したという設定だが、

歩いてるだけでギャングが襲い掛かってくるし、

地下鉄も危険過ぎて一般人が乗れないレベルになってたりで治安が悪すぎる!

 

 

しかも街全体でストリートファイトが盛んなので、

一般人にもバトルを申し込めてその場でバトル可能!

そこら辺のおっさんやおばさん、年寄りや観光客とも戦えるし、

バトルが始まると格闘家っぽい動きでしっかり応戦してくる。

必殺技で先制攻撃してそのままバトル開始できるのも面白過ぎる。

治安がファイナルファイト過ぎるだろ!『初代熱血硬派くにおくん』の大阪か!

 

最初のメトロシティだけかと思ったら他の国でも同じノリ。

このゲームはストリートファイト民族の住む

ストリートファイト惑星が舞台だったのか?

そのうちスーパーストリートファイターとかが出てくるかもしれんな……。

もう出てたわ。

 

 

通行人をスクリューパイルドライバーや波動拳で先制攻撃しても、

戦いが終わったらさわやかに別れる。ある意味で平和と言えるかもしれない。

 

 

戦いは通常と同じ2D格闘形式だが、

レベル補正がデカいから育成が重要になってくるし、

回復アイテムやパワーアップアイテムを制限なしで持ち込めるので、

どうしても勝てない相手や格上相手にゴリ押しが可能。RPG寄りの作りだ。

 

 

複数のギャング相手のバトルになることも多く、

その場合はスピニングバードキックの制圧力がかなり有効。

インターポールの刑事だった春麗が、こんな意味不明な技を使う理由分かった!

戦う相手は人間だけじゃなく、

街を歩いてると殺人ルンバの群れがタックルして来たり、

ドローンがミサイルを撃ってきたりするし、

施設で自走式サーバーや冷蔵庫と殴り合ったりすることもあるぞ。

 

 

何を言っているか分からないと思うが俺もよく分からない!

正面から殴り合うとクソ強い冷蔵庫は初見だと笑う。

この説明を聞いた上で遊んでも絶対笑うと思う。

 

 

「ストリートファイター6のチュートリアル」も兼ねているので、

基本システムを1から教えてくれるし、

各地のミッションやミニゲームをこなしていくことで

高度なテクニックも見についていく構成だ。

本編キャラに弟子入りして技やスタイルをとっかえひっかえしながら遊び、

自分に最適なプレイスタイルを見つけてクリアしたら、

オンライン対戦やアーケードモードへ!という流れがしっかりしてるね。

 

 

ゲームを進めると手に入る着せ替え衣装もバラエティ豊か。

衣装や師匠との交流で手に入るエモートはバトルハブとも共通なので、

ワールドツアーを進めたくなるね。

衣装はステータス補正が付いており、

新しい衣装が登場したら買い替えて強化すると楽になるし、

やらないと敵が固くて苦戦するという、割とガッツリRPG寄りのバランス。

 

見た目だけ反映される「見た目装備」と、

性能だけ反映される「性能装備」に分かれてるのも完璧。

ステータス優先した結果めちゃくちゃな恰好に……という心配はいらないぞ。

 

 

師匠システムの作り込みもすごい。

まず全18キャラに登場ムービーと細かい会話イベントと、

仲良くなると見れる1枚絵が3枚存在してる。

登場ムービーは駆け出しである主人公から見た

「ストリートファイター」たちの超人っぷりがよく表現されてるし、

細かい日常会話イベントでキャラを掘り下げるのも新鮮。

 

 

最新時系列で語られる登場キャラたちの日常は、

シリーズファンなら笑ったりしんみりしたり。

 

 

SNSでのエンジョウを心配するブランカは耐えられないって!

 

今回参戦していないキャラの話も沢山出てくるし、

「リュウはお金どうしてるの?服はそれしかないの?」

「ブランカの体の色って何なの?」などなど。

細かい設定を掘り下げる会話も多いから「そうだったの!?」ってビックリするわ。

『ジャスティス学園』に出て来た「ケン・マスターズ流通信空手」を拾ってきたり、

ネタの細かさがまた凄い。

 

 

仲良くなったキャラとLINEでやり取りするイベントも多く、

みんな分かりやすくあざといメッセージを送ってくるのがずるいけど面白い!

ネコスタンプ連打キャミィはもちろん、

本田やリュウとのやり取りも笑えて人柄が伝わってくる。

 

会話イベントの数々がすごく上手いバランスで親近感持てるように作られてて、

スーファミ版スト2から遊んでる自分としては

「長い付き合いだったけどこういう奴らだったんだなぁ。」と、

感慨深さ混じりでお馴染みのキャラをより好きになれたよ。

 

 

そしてリュウは殺意の波動とか色々なことに一区切りついて凄く余裕があるのに、

ケンは落ちぶれて工事現場で働いててつらい……!頑張ってくれ!

 

 

ルークも主人公を導く先輩として面倒が良く気持ちの良いキャラになってるんだけど

 

 

仲良くなると相手をふざけた「ハドゥケン!」で煽るエモートを教えてくれるの、

「めちゃくちゃ面倒見の良い人が不意に見せたイヤな一面」って感じで生々しかった!

 

 

その他、ワールドツアーに登場するオリジナルキャラ達もしっかり立っている。

主人公の相棒として登場するボシュはもっと出番欲しかったなぁ。

 

 

春麗の弟子で昔から登場してるリーフェンも含めて普通にプレイアブルで欲しいくらい。

可愛いしカプコンオタク感丸出しのノートPCにも目が行く!

 

 

ちょっとだけ出てくる各地のNPCもいい味出してる。

俺のお気に入りはチャンディちゃんです!

治安の悪いギャンググループのナンバーツーで、

ボスをおかしらって呼んでいつも注意されちゃう派手なベリショいいよね。

 

 

歴代カプコンネタの濃さも異常。

『ファイナルファイト2』のカルロス宮本や、

初代『ストリートファイター』の烈がサブクエストで登場して戦えたり、

ババデルなど『ブレスオブファイア』シリーズが元ネタの強敵NPCが多数いたり、

果ては設定だけ存在していたアントラー猪木まで登場する。

ファンサービスというよりカプコン社内のオタクや色んな残党が、

ここぞとばかりに犯行に及んだ空気感。

 

まずメインストーリーが半分くらい

「これファイナルファイトの新作でしたっけ?」ってなるほど

繋がりを押し出してくるからな!

 

 

「コピーファイター'」って敵がザコで登場するんだけど、

これまさかスト2ブーム絶頂期に多く出回った海賊版として有名な

『ストリートファイターII'レインボー』が元ネタじゃなかろうな……?

この空気感ならやりかねない。

 

 

本編のおまけではなく「ストリートファイターRPG」を1本作ったボリューム。

初心者や対戦あんまりしないユーザー、

古くからのシリーズファンと全方位に向けた本気の1人用モードで凄く楽しかった。

マップ自体はそこまで広くないけど

濃ゆいNPCが大量にいるから探索と会話で飽きさせない。

ラスボスよりレベルの高いNPCも各所にいる。

サブクエストや育成のコンプリートを目指したり、

膨大な着せ替えアイテム集めを始めたりするとかなり果てしないぞ。

 

気になった点としては基本的におつかいイベントの繰り返しでやや単調なのと、

主人公が喋らない割にぶっとんだ行動を取るので、

「俺、俺の考えてることが分からねぇよ……」ってなりがち。

理不尽な動きの相手と戦って、

勝っても負けても話が進んで分岐が無い実質負けイベントがあるんだけど、

遊んでると負けイベントかどうかわかりにくい。

バカなオープンワールド風ゲームなのにちょっと話が暗く、

終わり方は好きなんだけどあのキャラの扱いそこまでしなくてもさぁ!

 

って辺りが気になった点かな。

探索と戦闘が楽しいので全体的には満足してるし、

今後、DLCで追加キャラ来たら新ストーリーも増えそうなので期待してるぜ。

 

 

というわけで『ストリートファイター6』!

ユーザー層を広げるカプコンの本気を感じ取れる凄い内容だ。

これだけの大規模タイトルだがオンラインのトラブルもほとんどなく、

快適に普通にプレイ出来るという部分も大事なところ。

もちろんクロスプレイにも対応しているぞ。

 

格闘ゲームの対戦で大事なのは自分に腕前が近い相手が見つかるかどうかで、

結局「初心者向けの格闘ゲーム=人口が多いゲーム」ではあるんだけど、

そこら辺は発売と同時に100万本を突破し、

今後も伸び続けていくと思われるゲームなので心配なしだ。

改めて「ストリートファイターって面白い!」って思わせてくれる1本だったね。

 

さて……レビューも書き終わったし対戦してくるとするか!