タートルテイル 亀島奪回のレビュー行くぜ!
タートルテイル 亀島奪回は珍妙な海外ゲーのローカライズでお馴染みのテヨンジャパンから
9月17日に300円で配信された3DS DLソフトだ!
開発はSaturnine games。
海賊に侵略された亀島を奪回するために、
亀島でナンバーワンの勇者であるシェルドンを操作して全15ステージを戦い抜くオーソドックスな2Dアクションゲーム。
亀の勇者なのに武器は何故か水鉄砲である。
操作は方向キーかスライドパッドで移動、Bボタンでジャンプ、Yボタンで水鉄砲。
これだけというシンプルさ。しゃがみも出来ない。
得点の要素は無いし、チェックポイントから無限に再開できるので残機数の概念もない。
アイテムはコンプすると2週目が解禁される果物と回復アイテム1種類のみ。
パワーアップアイテムなどの要素も当然無しだ。
シェルドンは亀島でナンバーワンの勇者だからこれ以上パワーアップする必要など無いということだろう!
とにかく敵を倒して右に進んでゴールにたどり着けばステージクリアだ。
下画面はステージ名とそのステージで集めた果物数が表示されるだけである。
そしてステージクリア画面のこの素朴さ!
ちなみに2週目は果物が出なくなって果物関連の表示が消滅するので余計に寂しくなる。
説明書も注意書きやメーカーへの問い合わせ先を含めて4ページのみ!
しかも絵が一切無くて文章だけでの解説である。
なんなの……この寂しさ……。
全体的にファミコン時代のゲームかと思うような地味さとシンプルさである。
いや、ファミコン時代のゲームでももうちょっと色んな要素があった気がする……。
が、アクションゲームとしては実はそれなりに面白かったりする。
主人公であるシェルドンの武器の水鉄砲は放物線を描くように飛ぶ上に、
先端部分が拡散するので敵に当てやすい。
こんな感じで1段低い場所にいる敵にもカンタンに当てられるし、
ジャンプして撃つと広範囲に水が広がるから複数の敵もまとめて倒せる。
放物線を描くように飛ぶので、ジャンプで調節しながらブロックとブロックのスキマにいる敵を狙い撃ったりも可能。
この武器の軌道を生かした立ち回りをするのが結構楽しいのだ。
まあ敵を倒した時の効果音が
「パチン!」っていう風船が破裂したみたいな変な音なのがちょっと盛り下がるが。
>ショッ トガンのような威力のある水鉄砲を打ちまくり、
>次から次へと現れるたくさんの敵を倒していきましょう。
このシェルドンが持ってる水鉄砲。
公式によると「ショットガンのような威力を持っている」らしいけどどういうことなの……。
スゴい水圧を掛けているとか?でも先端が拡散してるからなあ。
硫酸を発射しているとかそういう感じなのかもしれん。
ステージも最初は単調なものの、
ある程度プレイすると動くリフトに乗って進むステージに、
強制スクロールステージなど多少はバリエーションが出てくる。
最初はビーチから始まるが、最終ステージは天空が舞台で盛り上がるぞ!
……いやちょっと待てよ!海賊から島を奪回する話だっただろ?!
なんで天空でのバトルになってるんだよ?!
亀島を脅かすヤツは空の果てまで追いかけてショットガンをぶち込むということか……!
絶対に許さねぇぞ海賊!
テヨンジャパンゲーの主人公の中でも非常に好戦的というイメージがついてしまったぞシェルドン!
そもそも敵もなんかよく分からない連中ばかりなんだよな。
海賊もメインの構成員は猿である。
どう見てもピポサルって点についてはスルー。
コイツは……なんだろう?
ムキムキでヒゲもじゃの大男か?
こんな珍妙な連中と戦うよく分からない世界観のゲームだが、
中盤からはそこそこ難易度も上がってくる。
シェルドンは敵の攻撃を喰らうと後ろに吹っ飛ばされるんだけど、
「攻撃を喰らって吹っ飛ばされるとそのまま穴や溶岩に落下して即死」みたいな箇所が増加。
ここら辺はファミコン時代のアクションゲームっぽい手触りだな。
果物を全部集めると解禁される2週目はステージ構成が1周目とベツモノになっていて、
こちらは1周目より格段に難易度が高い。
2週目の終盤ステージ。
少ない足場!空から攻撃してくる鳥!高所から岩を投げて来る敵!
懐かしい風を感じる!
そんなわけで見た目の珍妙さとは裏腹に意外と面白かったんだが、
欠点は敵の種類とステージのバリエーションの乏しさ。
水鉄砲の軌道を生かした戦いが可能な点や
足場の悪いところでのギリギリの戦いなんかは悪くないんだけど、
似たような敵ばかり出てくるし、ステージ全体が淡々としていてどうにも地味。
ギミックも動く足場と落ちる足場くらいしかないからね。
ボス戦もラスボス戦が最初で最後だ。
2週目クリアまで遊んで2~3時間。
全体的に淡々としてて物足りなさがあるが、
ステージ毎にオートセーブされるし残機や時間の制限もない。多少は難しい場面もいくつかある。
まあ、300円でサクッと遊べる2Dアクションゲームとしてみれば値段相応の1本ではあるかな。
魔神少女やガンヴォルトみたいにバリバリに作りこんだアクションゲームもいいが、
たまにはこういう素朴なゲームを遊んでみるのも悪くない。