PSストア-SIMPLE1500シリーズ Vol.49 THE カジノ
2000年の12月7日に発売されたSIMPLE1500シリーズ THEカジノのレビュー行くぜ!
定価は1500円だが今はゲームアーカイブスで309円というジャックポット価格!
開発はブレイク。SIMPLE1500だと結構色々出してるメーカーだね。
内容は6+隠しゲーム1つの合計7種類のゲームが楽しめるギャンブルゲーム。
収録されているのはポーカー、ブラックジャック、ルーレット、アーケード競馬、
スロットマシン、パズルゲーム、そして隠しゲームであるブロックブレイカー2001だ。
って、D3公式サイトだとブロックブレイカーがピンボールになってるぞ?!間違ってる!
ゲームアーカイブスになってからの説明文だとちゃんとしてるが。
収録されてるゲームは細かいルール設定の変更などは不可能。
モードは好きなゲームを選んで黙々と遊び続けるゲームモードと、
ギャンブルの街「プラチナシティ」を舞台にしたストーリーモードの2種類だ。
メインとなるストーリーモードを詳しく紹介しよう。
名前入力を完了するとプラチナシティの空港に主人公がやってくるシーンからはじまる。
そして主人公の一番最初のセリフがこれである。
「空港に着いたところで、すでにギャンブルの臭いがする。
札束の臭いだ!うーん、この感じがたまらない!」
色々とひどい……ダメ人間の臭いだ!うーん、この感じがたまらない!
まあギャンブルの街に一発狙いに来るようなヤツだからな!
で、スリにパスポートと有り金全部持ってかれるので、
残っていた最後の金で勝負に挑む!という始まり。ドン底からのスタートである。
ゲームをプレイして提示される目標金額をクリアする。
ストーリーが進行して選択肢が表示される。
選んだ選択肢によってストーリー展開が変化する。
またゲームをプレイして目標金額をクリアする。
基本的にはこの繰り返しで進行。
50ゴールドからスタートして最終目標は10万ゴールドだ。
ホテルに泊まるとセーブで100ゴールドかかるので序盤は結構大変。
オープニングでは意気消沈していた主人公も……。
最初の目標をクリアするころにはこの態度!舞い上がっちゃってますね、私。
「どおってことないゼ!」がイラッとさせられるゼ!
日本のチンピラみたいなマフィアに絡まれたり、ビザ発行のために四苦八苦したり、警察に捕まったり。
そんなに分量は無いがストーリーは分岐していく。大体、ロクな目に合わないけどな!
テキストは色々ひどいが、主人公以外の登場キャラには名前がついて無いし、
キャラの立ち絵も無いしで作り自体は淡々としてる。
俺が見た一番のハッピーエンディングっぽいエンディングが見たい人は、
警察から逃げて女の子には親切にするように進めるといけるぞ!
クソ安いクソ洋画みたいなオチは嫌いじゃない。
所持金がなくなってゲームオーバーになると
「僕は途方に暮れていた……
そして何時間も途方に暮れていた……」
という無常観溢れるセリフの後にタイトル画面に戻る。
6+1種類のゲームはブラックジャックやポーカーなど定番的なものばかりで画面も簡素だが
「アーケード競馬」に関しては馬のカタカタした動きやファンファーレなど、
なかなかそれっぽい作りで雰囲気出てる。
雰囲気出てるんだがこれはゲームセンターにあるヤツなので
「THEカジノ」ってタイトルのゲームに収録するのはちょっと腑に落ちないかな!
パズルゲームは上から落ちてくるブロックを4つ以上揃えて消していく内容だ。
なんでギャンブルの街・プラチナシティにまで来てこんなしょっぱいパズルゲームをやらなきゃいけないんだよ!
一人用モード、対戦モード、CPU対戦モードとムダに充実してるのが腹立つ!
捻りが何も無いし、ブロックが4つの塊で降ってくるせいもあって面白くないゼ!
ヘルプの項目では基本ルールや操作方法、ワンポイントアドバイスの閲覧が可能で、
ブラックジャックの項目だとプレイヤーとディーラーのカードの組み合わせによる勝率チャートや、
カウンティングの解説なんかもあったりで妙に本格的な作りである。
運のみの「アーケード競馬」に関しては、
有効な戦略が確立されてないという理由で、ある馬券師の座右の銘が掲載されている。
『速い馬が来るのではない。勝つと信じた馬が来るのだ』
by そめきち
だ、誰だぁッ?!
そんなわけでひたすらギャンブル尽くしで10万ゴールドを目指すゲームだが、
ゲームでBETできるゴールドがあまりに少ないので超作業。
ブラックジャックはMAXで100ゴールド。スロットマシンは最大で10ゴールド。ポーカーは10ゴールド。
アーケード競馬は賭ける場所ひとつにつき99ゴールド。
普通、こういうゲームだったら目標金額に合わせてBETできる金額も上がっていくものだが、
このゲームは最初から最後まで変化が無いため、とてつもなく遠い道のり。
ストーリーも2000ゴールド稼いだ時点で次の目標が1万or10万になり、
そこからはエンディングまでイベントが無いという投げやりな構成だ。
序盤はブラックジャックで稼ぐ。
あとはBETできる金額が最大500ゴールドのルーレットで
ひたすら9~36倍に賭けてダメだったらセーブデータをロードするというやり方が一番効率がいい。
これも超面倒くさいけどこれ以外だったらとてもクリア出来ないと思う……。
偶然かもしれないが、たまにルーレットの数字が偏ることがあるのでそれでなんとか稼いだわ。
そうして10万ゴールド貯めると、CGムービーにボーカル曲入りのスタッフロールという、
「他にもっと力入れるところあっただろ!?」と叫びたくなるエンディングを見ることが出来るぞ!
SIMPLE2000ならともかく、SIMPLE1500でボーカル曲入ってるゲームって激レアだよな……。
10万ゴールド達成してエンディングを見ると、
最後の隠しゲームであるブロックブレイカー2001がゲームモードに追加されて自由に遊べる。
内容は……3Dで見辛いだけのブロックくずしですね……。
SIMPLE2000で発売されたTHEブロックくずしハイパーに似ているが、
アイテムなどの要素が無いので面白くは無い。本当に見辛いだけのブロックくずしだ。
まあTHEブロックくずしハイパーもあんまり面白くないんだけども!
これが10万ゴールド貯めたご褒美か……!
さらばプラチナシティ。
定番ゲームにしょっぱいオリジナルゲームとしょっぱいストーリーモードを足した作業的な内容。
しかし変な部分に力が入ってたり、稚拙なテキストがなんか楽しかったりで嫌いになれない1本だ。
割とSIMPLEシリーズらしい1本と言えるかもしれない。
ストーリーモードは作業だし今は代用できるゲームは色々あるからあえてこのゲームを選ぶ理由は無いんだけど、
PSPやVITAに定番ゲームを1本入れておきたい人や、
手軽に札束の匂いが嗅ぎたい人ならまあ買ってもいいかも……。