絶対SIMPLE主義

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PS1「SIMPLE1500 THE推理~IT探偵:18の事件簿~」レビュー!これが元祖SIMPLE探偵だ!

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SIMPLE1500シリーズ Vol.59 THE推理 D3公式

PSストア SIMPLE1500シリーズ Vol.59 THE 推理

2001年4月26日になんと1500円で発売されたSIMPLE1500 THE推理のレビュー行くぜ!

現在は驚くべきことにゲームアーカイブスにて309円で購入可能だ!

開発はトムキャットシステム!

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内容は擬人(擬似人格インターフェース)と呼ばれる人工知能が普及している、

今から少しだけ先の未来を舞台にしたアドベンチャーゲーム。

SIMPLEシリーズの完全オリジナルタイトルで、

主人公のボス、擬人で秘書ソフトのジニー、擬人で元ウィルスの検索ソフトである賢作。

この3人(2人と1匹?)で全18話の事件に挑んでいく内容だ。

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擬人とは「人間の質問や会話に対して、最適と判断した文章を返す」

というプログラムをされた人間ソックリの会話専用人工知能のことで、

劇中では様々な分野で使われているという設定だ。

非常に高度なプログラムなので、ちょっと会話したくらいでは人間と見分けがつかない。

本作はSIMPLEシリーズの完全オリジナルタイトルとして好評を博し、

PS2で続編が2本、PSPではシリーズ3作に新規シナリオも加えたソフトが1本、

DSで1本、携帯アプリでも1本とシリーズ展開が続いた。

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さらに同メーカーで同じ世界観を使ったADVとして

THE鑑識官やTHE裁判、THE爆弾処理班といったタイトルも発売。

THE鑑識官もPS2でデビューしてDSで2作続編が作られたし、3DSにもDLタイトルとして移植。

THE爆弾処理班も続編こそ出ていないが素晴らしい完成度だ。

THE裁判に関してはワタシには判断できませんね~。

これらの作品群は「トムキャットシステムのADV」というくくりでシリーズ通して根強いファンも多く。

原点となったTHE推理は歴代SIMPLEの中でも大きな広がりを見せた作品のひとつと言えるね。

今回はレビューするのは最初に発売されたシリーズ1作目となるが、

PS2で発売されたシリーズ3作目である

「SIMPLE2000THE 推理~そして誰もいなくなった~」にもこの1作目が収録されているし、

シリーズ1~3作目と新規シナリオを収録したPSP版

「 SIMPLE 2500THE どこでも推理 IT探偵:全68の事件簿」にはボイス演出を追加したverが収録されている。

なので、今買うならPSP版がイチオシなんだが、

最初のお試し版として遊んでみるには309円のゲームアーカイブス版もこれはこれで手を出しやすくていいかも。

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探偵で推理モノではあるが依頼は基本的にインターネット経由。

送られた写真や情報から推理を構築し、事務所から1歩も出ないまま解決する!

21世紀の安楽椅子探偵ここにありだ。

まあ、ボスが出先から事務所に情報を送信して事件を解いたりするシナリオもあるけどね。

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システムはシンプルで、まず画面内をクリックして証拠を探す。

調べなければならない部分を調べると?マークのついたボックスにチェックが入る。

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チェックをすべて埋めると推理パート。

基本的には選択肢を選んでいくだけで難易度も低く、分からなくなったら総当りでもなんとかなる。

しかし「2001年に発売された近未来が舞台のゲーム」だから今見るとモニターとカメラでけぇ!

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全18話だが1シナリオ5~10分ほどでサクッと終わる内容。

内容も本格的な推理、ドラマティックなシナリオというものではなく、

薀蓄やゆるいやり取りを挟みつつの推理パズルといったノリ。

難易度は低く、ゲームとしても非常にあっさりしてるんだけど、

個性的なキャラクター達とそれを支える世界観が非常に魅力的。

近未来のお話ということもあって、現代じゃムリなトリック/解決方法のシナリオがあったり

かと思うと割としょうもない顛末のシナリオもあったりで飽きさせない。

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キツい性格のおねーさんでボスに皮肉を言ったり、たまには落ち込んだりもするジニーに

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マスコット的なキャラでとにかく場を引っ掻き回すネットペット型の擬人である賢作。

そして主人公でいかにも探偵モノらしい性格のボス。

この3人のやり取りが本当に遊んでて楽しいのだ。

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すねると待機モードで顔文字になるジニー。

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おっかない警察の人で怖い効果音と共に登場する江波警視や

大手探偵事務所の人で、割に合わない仕事を回してくれる隅野さんといった脇キャラもいい味出してる。

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事件はご町内の揉め事解決もあれば殺人事件もあるし。

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食べることが出来なかった幻の料理を探して欲しいという依頼もあったりでバラエティ豊か。

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遺産相続が絡んだ話で、

実在する人間なのか、それとも実在する人間のフリをした擬人なのかを探る「見分けがつかない」。

賢作以外のネットペット型擬人が登場する「去る者」。

この2本は擬人という設定を生かした名シナリオ。

事件自体も面白いんだけど、前後のボスとジニー/賢作のやり取りがいいんだわ。

エンディング後には各シナリオの「後日談」を読むことが可能で、

そっちで意外な展開があったりも。

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SIMPLEらしくお手軽で、コミック感覚で楽しめるADV。

SF要素が良い味付けになっている短編ミステリー集。

今、改めて遊んでも面白い元祖SIMPLE生まれの探偵モノ。

遊んでない人も、遊んだ事ある人も、ゲームアーカイブスでプレイしてみて欲しいぜ。