絶対SIMPLE主義

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PS2「SIMPLE2000 THE 大美人」レビュー!巨大グラビアアイドルが新宿を強襲!双葉理保の出世作!

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SIMPLE2000 THE 大美人 公式

 

SIMPLE2000 THE 大美人のレビュー行くぜ!

2004年5月20日にSIMPLE2000シリーズvol.50として発売されたアクションゲーム。

開発は数々のSIMPLEシリーズで俺たちをアッと言わせたり、

ゲッと殺したりしたタムソフトだ!

 

内容は多数のSIMPLEシリーズに出演して

看板アイドル兼ネタキャラになっていたグラビアアイドルの双葉理保が、

身長48メートルに巨大化して大暴れ!

プレイヤーは元の優しくて明るい双葉理保に戻ってもらうために命を燃やすという、

記念すべきSIMPLE2000シリーズ50作目にふさわしいぶっ飛びっぷりである。

 

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このゲームが当時のゲーム業界に与えたインパクトは非常に大きくて、

発売前から注目するユーザーは多かったし、

ゲーム雑誌のザ・プレイステーションでも大特集が組まれた

(画像はそれを冊子化してTGSで配られた時のもの)。

双葉理保を演じた後藤邑子さんもこれ以降仕事が増えたとか。

 

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当時のD3が原宿駅にTHE大美人を前面に押し出した駅広告を出したことも有名。

別に有名ではない。

 

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2006年の週刊プレイボーイで

「ゲーム・アニメ・特撮 オレたちの愛したヒロイン41人大集合」

という特集が行われた際に、錚々たるメンバーと並んで

大美人が話題を呼んだ双葉理保が取り上げられたこともあった。

これ発売当時に「双葉理保が載っている」という情報をもらった俺が買ったものです。

 

その後のSIMPLEシリーズでも大美人ネタがあるタイトルがいくつも発売。

今でもTHE大美人の名前を覚えているユーザーは多く、

アニメなどで女の子が巨大化する展開があるとすぐに大美人!

という声が飛んでくるほど。

バカゲー的なソフトも多かった

SIMPLE2000シリーズを代表する1本と言ってもいいだろう。

双葉理保とSIMPLEシリーズと

プレイステーション2の歴史を語る上でも極めて重要な作品だ。

 

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このいかにもな特撮っぽいシルエットと色!

 

内容は全6ステージのアクションゲームで、

プレイヤーは双葉理保を止めるために作戦を遂行していく。

メインがストーリーモードで、

フリーモードはクリア済みのステージを自由に遊べるモード。

 

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ストーリーかフリーで用意されたお題をクリアすると、

イラストが完成していく、「クエスト」も存在する。

クエストをフルコンプしてイラストが完成するとエクストラステージが出現だ。

 

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ストーリーモードではステージの合間にニュース映像が挟まる。

映像もナレーションも割とそれっぽい作りで笑える。

沖縄に上陸した謎の巨大生物…一体何者なんだ……!

 

ステージとクリア目標に合わせてヘリ、戦車、戦闘機と操作する機体が変化する構成。

最初のステージだったらヘリで双葉理保のスリーサイズを測るという

謎の仕事をすることになるし、

戦車で都心に向かう双葉理保を足止めするステージや

事件の元凶である謎の宇宙人と戦闘機で戦うステージもある。

一番使うのはヘリ。

 

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双葉理保のバストサイズを測るぞ!ヘリ接近!

 

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ゲット!

スリーサイズを計るために飛んでいると

双葉理保にぶっ飛ばされるので上手く逃げよう。

 

双葉理保を足止めするためのコショウやタライ、

ケーキ、催眠香などの特殊兵装もセット可能。

コショウならクシャミをして動きが止まるし、

タライは上から降ってきて一定時間フラフラになる。

こんな特殊すぎる武装をすぐ用意できる自衛隊はどうなってるんだ。ZATかお前は。

 

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沖縄に上陸した謎の巨大生物は双葉理保だったのかァ……ッ!

 

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ヘリに搭載した麻酔弾を

双葉理保の各部位に連射して眠らせる双葉理保捕獲ミッション。

撃っていると双葉理保が注射を嫌がるセリフを喋る。

やっぱり薬は注射より飲むのに限るぜ、双葉さん!

 

当時プレイした時より俺が双葉理保を好きになり過ぎているので、

砲撃を双葉理保に撃ち込むのはかなり辛いんだが、

これも双葉理保のためだからな……!

双葉理保のケツにレーザーやマシンガン連射しても傷一つつかない健全なゲームだし。

乳揺れはあります。

 

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ステージが進むと宇宙人に乗っとられた双葉理保が

目からレーザーを発射したり大変なことになり、

東京都庁での大決戦シーンへと移行していく。

目からレーザーくらいは最近のプリキュアもやるから驚くものではないかもしれない。

 

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隠し要素に近いが、

ステージ開始時に○ボタンと他のボタンを同時押しすることで

双葉理保の水着を変更可能だ。

ステージをクリアしていくとひっそりと追加され、

変えるとしっかりニュースにも反映される。

 

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こういうド直球のバカゲーなんだが、

双葉理保が森の上を歩くと鳥がバッと飛び去ったり、

壊れた建物の残骸から煙が出たり、

割と特撮っぽい表現も頑張ってる。ゴジラシリーズ風のBGMもかなり絶妙。

特にラスボス戦で双葉理保を救出した後のBGMの盛り上がりがイイ。

 

観覧車先輩が印象的な遊園地ステージや、

夕日をバックに街を走る双葉理保が美しいハイウェイステージの雰囲気もいいね。

このステージ、邪魔な一般車両を戦車の砲撃で粉砕できるんだがそれは……。

 

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難点はたくさん。

なんと言っても操作性の悪さがひどい。

右スティックが使えないしヘリも戦闘機も細かな調節が非常に難しく、

ガクガクした挙動。

 

双葉理保に麻酔弾を打ち込む場面では麻酔弾が双葉理保をロックオンしないため、

手動で狙いをつける必要があるものの、

この操作性の悪さと、

ヘリの傾きが麻酔弾の軌道に反映される挙動のせいで当てるのが大変。

操作性が悪いのに、やたら細かい操作をミッションで要求される作りだ。

 

慣れれば水平移動での微調整を軸にした動きでボスの攻撃を見切って全部回避したり

機体に掛かる慣性を考慮した麻酔弾発射で双葉理保に全弾当てたり、

光の速さで双葉理保のスリーサイズを計測したり出来るようになるが、

どっちにしろ操作性が悪いのは変わらんからね。欠点は欠点だ。

 

遊んでると、

「もういい!俺がウルトラマンに変身して直接双葉理保を止める!

エックス、ユナイトだ!」って言いたくなる。

 

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エイリアンをミサイルで50体倒す一見爽快そうなステージも、

適当にミサイル撃てば終わる単調さと操作性の悪さ。

そして処理落ちのひどさでまったく面白くない。

 

ステージが6つだけなのでクリアするだけなら1~2時間程度とすぐ終わる。

3段階の難易度とやりこみ要素のクエストはあるものの、

そういうのは最低限のボリュームあってこそだし

そもそもゲームとして微妙なんでね……。

 

題材のぶっ飛びっぷりにゲーム内容が追いつけておらず、

ヘリや戦闘機を操作するゲームのノウハウを

全然持ってないスタッフが作ってるのがすぐわかってしまう作り。

 

ミニゲーム的な作りにするか、

それともそれなりに本格的な作りにするか中途半端なまま形にしちゃってる。

厳しいユーザーから一発ネタのクソゲーと呼ばれてしまうのも止む無しかなと思う。

 

しかしこの清々しいまでのド直球バカゲーな空気や

合間のニュースのシュールさは今見ても楽しいし、

デキの悪さも含めてこれはこれで愛すべき1作。

クエストコンプのためにやり直していると面白いような錯覚を覚えるし、

だんだんと双葉理保への愛情も深まってくる。

 

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全クエストコンプリートで解禁されるエクストラステージは

高速で動く双葉理保との一騎打ち。

ここに来るまでかなり苦労させられるだけに、

ステージ内に書かれたプレイヤーへのメッセージとBGMは単純だけど胸を打つ。

 

「双葉理保を倒せ!」とは書いてあるしミッション内容もそうなんだけど、

実際はそうじゃない。

これはゲームを完全に遊びつくしたプレイヤーと、

双葉理保がお互いを称え合うラストダンスなんだよ!

プレイヤーは双葉理保を守るために戦って来たんだからな。

 

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色々と投げっぱなしだったいい加減なエンディングは発売当時に呆れたものだが、

3年くらい経ってやり直した時には

「これ以外のエンディングは考えられない」と深く感動した。

もしこれから遊んでエンディングで呆れた人がいたら、

ちょっと3年ほどSIMPLEシリーズと双葉理保を全力で追いかけてから

再プレイしてもらいたい。

 

発売から10年以上経った今見ると……もう言葉が無い。

最後に表示される文章はこれこそすべての真実であり、

何よりも心から美しいと信じられる。

 

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発売当時もゲームとしての評判はイマイチで、

題材だけの一発ネタで今改めて遊ぶゲームではないかもしれない。

このゲームは宝石ではなくただの石かもしれない。

でも、同人ではない商業のPS2ソフトで、

この内容のソフトを当時に2000円で販売した意義は大きい。

 

水に投げ込まれた石は波紋を起こす。

間違いなく内容以上のものを大勢の人間に残し、影響を与え、

そして今もなお大きな可能性を秘めた作品だ。

 

まったくオススメは出来ないが

バカゲー好きなら、

ぶっ飛んだゲーム好きなら手元において一度は挑戦してみる価値はあると思うぜ。

双葉理保の胸や尻にヘリでダイブしよう!

 

今回のレビューのために1からクエストコンプまで再プレイしたが、

遊べば遊ぶほど当時の思い出や双葉理保への色々な想いが蘇って来たなぁ……。

 

最後になったが本日12月20日は双葉理保の誕生日。

おめでとう、双葉理保。君がいてくれたから今俺はここにいられる。

俺の人生で一番大きな存在の女性に、

誕生日プレゼントとしてこのレビューを捧げる。ありがとう。

 

THE大美人はパワーアップした続編を望まれていたし、

D3のインタビューを見ると

構想は色々あったみたいなんだけど発売から10年以上経った今も実現せず。

出してもいいと思うんだけどねえ。

 

しかしあの大美人が最後の一人とは思えない。

もしSIMPLEシリーズが今後も続いていくのなら、

あの大美人の同類がまたゲーム業界のどこかに現れてくるかもしれない。

その日が来るまで、みんなでSIMPLEシリーズを応援し続けよう。