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PS4/Switch「CLOSED NIGHTMARE (クローズド・ナイトメア)」レビュー!チープさが味の実写B級ホラーADV!チープさにも限度があるぞ!

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CLOSED NIGHTMARE[クローズド・ナイトメア] | 日本一ソフトウェア

 

『クローズド・ナイトメア』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:日本一ソフトウェア

機種:PS4/Switch

ジャンル:シネマティックホラーアドベンチャー

発売日:2018年7月19日

価格6980円(税抜)


 

日本一ソフトウェアが送る完全新作のホラーアドベンチャーゲームだ。

実写映像とゲームパートを組み合わせた内容。

 

実写みたいな3Dゲームを見た時に

「もうこれ実写で良いじゃん!」となって企画がスタートしたという、

20年ほど前の思想で作られたソフトである(今年1月の公式動画より)。

俺が遊んだのはPS4版ね。

 

パッケージタイトルではめっきり見なくなった久々の実写ゲー。

しかも完全新作ということでとりあえず買ってみたが、

これでフルプライスは大分厳しい完成度だったな……!

ツッコミどころ満載だったぜ!

 

 

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ストーリーは不気味な施設で主人公の上代真莉亜が目覚めるところから始まる。

真莉亜は記憶喪失で自分の名前すら思い出せない。

そこに千鶴と名乗る人物からの電話で謎の「実験」の開始を告げられ、

何も分からないまま施設からの脱出を目指すことになる。

 

施設内には他にも閉じ込められた人間がいて協力することになるし、

怪物みたいな殺人鬼もウロウロしてる。

そして真莉亜の左手には意識を持った何かが潜んでいて、

筆談で会話をしながら先へ進んでいくことになる。

命の危険と隣り合わせの状況下、果たして真莉亜たちは脱出できるのか!?

というものだ。

 

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魔術や儀式、天使や悪魔などが登場して意外とファンタジーなノリ。

一体どこの「天使」「悪魔」なのか一切言及が無かったりと、

全体的にフワッとしてるのが物凄く和製B級オカルトホラー感ある……!

 

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基本はノベル形式で進み、施設を探索して新しい部屋に入ると、

カーソルを動かして画面内にあるものを調べる探索パートに移行。

アイテムを見つけて暗号やパズルなどの謎を解いて先へ進んでいくのだ。

合間合間には長い実写ムービーが挿入され、物語の謎が徐々に紐解かれていく。

 

スタート地点の部屋に特殊なカードをセットすることで

部屋ごと違う場所に移動できるというスーパー魔術が炸裂するため、

そのカードを探し回る展開が多いかな。

 

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この手のゲームではお約束の、

やたら詳細に書かれた手記があちこちに残されているので、

読むことで設定面をより理解できるようになっている。

 

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新しい部屋に入る度に仮面をつけた謎の人物がいたり、

唐突にマネキンの体を組み合わせるパズルが始まったり、

紙に書かれたヒントを元にナンバーロックを解除したりと雰囲気はガラリと変わる。

 

かなりゲーム的というか、

実写なのも相まってホラーアトラクションっぽい構成になっているぜ。

次はどんな部屋なんだろう?というノリがなかなか楽しい。

 

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腹にナイフがぶっ刺さってる罪人がいる部屋では、

彼のナイフを抜いて解放するか、罪人として指をへし折るか、

はたまたスルーして部屋から出ていくか……という悩ましい選択があったりも。

こういうちょっと「痛い」シーンはプレイヤーが自分の操作で行うことが多く、

本当に痛そうな嫌悪感は実写ならではと言えるかな。コントローラーの振動も良い。

 

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そういう構成になっているが、ADVとしては大分物足りない作り。

最後のエンディング以外でのストーリー分岐が無く、

あとは選択肢をミスして死ぬか、

謎が解かれないまま終わるかのバッドエンドしかない。

 

低予算感全開で場所はずっと施設の中で進むし、

訪れる部屋も狭くて調べられる場所が少なく、視点変更はできるが2~3画面程度。

謎解きの難易度は非常に低くてまず詰まらない。

写真を撮影して目に見えない物を探したり、

ICレコーダーで霊の声を捉えるという面白そうなシステムもあるが、

使う場所が限定されててここも物足りない。

 

かと思うと、最後の最後に分かり辛いだけのジグソーパズルを

3分以内に解かないといけないしょうもない謎解きがあったり。作りが粗いぜ……。

 

フローチャート機能に加えて

「次の選択肢までスキップ」があるので機能面は快適なものの、

たまに変に分かりにくい分岐があるのも気になった。

 

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ストーリーそのものも綺麗にまとめてはあるものの、設定や展開が強引過ぎるし、

ゲーム的な謎解き部屋を淡々とクリアしていく構成も相まってのめり込めなかったぜ。

左手に宿った何者かと筆談で相談しながら進んでいく導入はなかなかワクワクしたし、

銀城さんは一周回って割と好きなキャラだったが。

 

登場人物のセリフはすべてボイス付きなんだけど、

実写の登場人物が口に出して言うと不自然なセリフ回しもしばしば。

ここは演技力の問題も大きそうだがな……!

 

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ホラーとしてはビックリ系の演出と

不気味な小道具をポンと置いて怖がらせるのが中心。

殺人鬼や小道具、エフェクトの安っぽさはこれはこれで雰囲気出ているものの、

後半になると登場人物たちの勢いが良すぎてもはやギャグだったぞ!

 

次々に登場する唐突な謎解きに、

「怖ッ!でもまあそういうものだから…」みたいなノリで取り組んでいく主人公や、

スマホの(不気味な着信音)も

だんだんと「これ笑うところかな」ってなっていったわ。

 

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フルコンプまで遊んで7~8時間くらい。

実写を使ったゲームだからこその雰囲気はあったものの、

ゲーム性が低くてストーリー分岐も終盤以外無く、

エンディングも含めて重要シーンはすべて長尺の実写ムービーで進行するため、

これはもう「実写映像を使ったホラー映画みたいなゲーム」ではなくて、

「単にチープなホラー映画を見ているだけ」になってしまっている気がする……。

 

全エンディングをコンプすると見れる

大量のメイキング映像に関しては実写ゲーならではのオマケで良かったし、

展開にツッコミを入れながら遊ぶのはなんだかんだで楽しめたが、

これでフルプライス。

割り切って遊ぶ人以外にはオススメ出来ねぇぜ!