Nintendo Switch|ダウンロード購入|ラジルギスワッグ
『ラジルギスワッグ』のレビューいくでごじゃる!
メーカー:RS34
機種:Switch
ジャンル:トゥーンでポップな電波系シューティング!
発売日:2019/06/13
価格(税込):2000円
2005年のアーケードから続くシューティングゲーム。
『ラジルギ』シリーズの最新作である。
お世辞にも知名度が高いとは言えない知る人ぞ知る作品なのだが、
販売元を何度か変えつつ、
DC、PS2、GC、Wii、360、3DSと多種多様なハードでシリーズ展開がされ、
ついに今回Switch上陸を果たした。
存在のしぶとさでここに勝てるシューティングは他に無いだろう……!
同じスタッフの関連作品だと『カラス』『イルベロ』『カオスフィールド』があり、
どれも独特の世界観とクセの強いシステムで根強いファンがいるぞ。
俺はやっぱ『ラジルギ』が一番好きかなあ。3DS版『カラス』もかなり気に入ってる。
新システムを引っ提げて登場した今回の『ラジルギ』は尖った内容でありつつ、
現代に合わせたテンポと面白さも備えた内容になっていて唸ったぜ。
このメニュー画面の情報量の多さたまらん……!
こういうところのおセンスはさすがだわ。
テンプレオタク女子的なビジュアルが目を引く相田(あいた)タダヨが本作の主人公。
企業からの依頼を受けて月の裏側にある小惑星まで調査に向かう。
舞台となっているのは西暦4000年以上先という超未来で、
そこでは携帯端末が発達し過ぎて、端末を内外に埋め込んだ人間そのものが、
電波の受信装置のようになってしまっているという設定。
街には膨大な量の電波が飛び交い、
人間の体に花粉症のような症状を引き起こす電波アレルギー、
「ラジオ・アレルギー」も蔓延している時代だ。略して「ラジルギ」ってわけね。
世界観に加えてキャラ毎に重い裏設定も色々あったりするんだが、
毎回ストーリーはゲーム内だとロクに語られない作りで、
今回の『ラジルギスワッグ』もそんな感じなのであまり気にせずに遊ぶが吉。
とにかく電波の海をかき分けて月に突っ込めばいいんだよ!
トゥーンなグラフィックで表現された横画面の縦シューティング。
切り替え可能な2種類のショット、ソード、シールド、
そして発動すると一定時間無敵のアブゾネットを活用して、
ゴール地点である月を目指す。
ボス戦が無くザコと戦いながらノンストップで進む構成となっていて、
ステージに区切りは無く、ある程度進むと背景や敵がどんどん切り替わっていくぞ。
画面左に表示されているのは「オーダー」で、
条件を満たすと埋まっていくやり込み要素だ。
埋めていくと様々なオマケ要素が解禁されていく。
達成した項目は記録されるので、
繰り返しプレイしながらのんびり埋めていくことになるね。
右はアブゾネットゲージとタダヨちんです。
敵を倒すと事で溜まるゲージがMAXになったら2秒間発動可能なアブゾネットは、
スコア倍率上昇などに加えて完全無敵になる。
また、アブゾネット中に敵を倒したり敵弾を吸収したりすることで
更にゲージを溜めることも可能。
アブゾ発動で無敵!アブゾ中にゲージ貯めて追いアブゾ!
この繰り返しで敵陣を突破していくゲームだぜ。
アブゾはボタン押しっぱなしで発動するので、
慣れてくるとずっと押したままになるね。
さらに重要なのが点滅している敵を倒すと出現するアイテムだ。
ソードで殴る度に吹っ飛んで種類が変化するので、
お目当てのアイテムに変わるまでガンガン斬るべし!
敵弾にぶつかるとダメージだが、
敵に体当たりされてもダメージを受けないゲームなので、
どんどん前に出てアイテムを取るべし!
被弾や時間経過などで減る充電ゲージがゼロになるとゲーム終了なので、
回復できる『充』アイテムや、
攻撃力を上げる『力』アイテムなども積極的に取りたいが、
速度がアップする『速』アイテムこそがこのゲーム最大の特徴。
取れば取るほど自機のスピードが加速し、
ゴールである月まで早くたどり着けるようになる。
しかし、敵の出現と敵弾のスピードも比例して上昇していくため、
最高速度である「OVER」に到達すると
もはや敵の攻撃をまともに避けるのが不可能なレベルに!
……が、そこで立ち上がってくるのが前述のアブゾネットシステム。
そう、このゲームでは敵の攻撃が激しければ激しいほど、無敵が使いやすくなる!
速アイテムを取りまくってゲームスピードを爆速にし、
突っ込んでくる敵と敵弾の群れに無敵のアブゾネットを展開して飛び込み、
ソードを振り回して敵集団をぶった切る!
アブゾボタンは押しっぱなしでアブゾからのアブゾからのアブゾ!
アブゾを維持できなくなったらその瞬間に蜂の巣!
このスピード感と緊張感が『ラジルギスワッグ』の真骨頂だ!
つまり弾を避ける必要はなく、
高速で敵の群れに飛び込んでソードと無敵でひたすらなぎ倒すシューティングです!
シューティング……!?
ギリギリで無敵を維持しながら敵をなぎ倒していくのが気持ち良くて脳汁出まくるし、
最高倍率状態で敵を斬りまくってる時の
「ガシャーン!」という効果音もめっちゃ爽快。
BGMも良曲揃いなんだけど、
効果音周りもゲームを遊んだ時の手触りとしてしっかり考えられてるわ
速アイテムはしばらく取らないでいると速度が落ちてしまうので、
敵をなぎ倒しながらも、大量にばら撒かれたアイテムを
しっかりソードで斬って「速」アイテムを取っておかないといけない。
ただ、スコアアップやパワーアップ、回復など他のアイテムも有用なので、
敵陣の中でアイテムの流れを見極めるのが熱いシステムになっているぜ。
プレイしてると自動で受信したメールが画面下にランダムで表示される要素もある。
自機と被ると透過されるので邪魔にはならない。
ゲームの攻略アドバイスになっているものもあるんだが、
9割は関係ないただの乱文や誰かの会話のログ、スパムメール、カニメールなどだ。
プレイ中はまともに読めないが受信したものは後でメーラーから読み返せるぞ。
シリーズになっているメールがあったりで読んでると楽しい。
死ぬほど数があるので全部受信するのは果てしない!
繰り返しプレイしてオーダーを満たしていると装備アイテムも追加されていく。
敵の攻撃強化や自機の速度アップ、ステージセレクトといった有用なものから、
「スピードダウン」「左右にしか動けない」「アブゾネット禁止」という、
縛りプレイみたいなアイテムまで!
しかし、いざ使ってみるとアイテムの出現パターンが変化して結構稼げたりするので、
一度は使ってみると発見があるのも面白いね。
本作は高速アブゾゲーだが、それだけのゲームではないのだ。
あと、月に到達して終わりではなく、
特定条件を満たすとエンドレスモードに突入するらしいがまだ発見できていない……!
今回も尖りまくりのトゥーンでポップな電波系シューティング。
コツを掴むと、ソードを振り回しながらギリギリで無敵を維持して
まるで早送りのような敵の猛攻を突っ切って高速で月に突き刺さるゲームとなる。
そして月から帰還してふとメーラーを覗いて気づく。
カニからメールが来ていたことに……。
遊べば遊ぶほど1プレイがどんどん短くなっていき、
それでいて繰り返し遊ぶことで埋まっていくようなやり込み要素も満載。
クリアするだけなら簡単だが、それ以降も遊び続けたくなる気持ち良さがある。
アーケードではなく、
2019年の家庭用ゲームで発売することをしっかり考えられた内容になっているぜ。
既存のシューティングの文法と全然違うので、
あんまりシューティングやらない人でも逆に遊びやすいかも。
Nintendo Switchはシューティングゲームの層が非常に厚いハードでもあるが、
その中でもしっかりと独自性を持った唯一無二の1本だ。
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