Nintendo Switch|ダウンロード購入|アニメスタジオ物語
『アニメスタジオ物語』のレビュー行くぜ!
メーカー:カイロソフト
機種:Switch
ジャンル:経営シミュレーションゲーム
発売日:2020/01/16
価格(税込):1500円
携帯アプリを中心に15年以上ゲームを出し続けている老舗。
カイロソフトが送るアニメスタジオ経営シミュレーションゲームだ。
元々は2012年に発表された携帯アプリなので結構古いソフトね。
ドットとイベントのゆるい雰囲気に、
ありえないインフレをしていく数字の気持ち良さ。
プレイヤーが自分で作品を考える楽しさと、
カイロソフト作品らしさに溢れた手軽に面白い経営シミュになっている。
ただ、本作独自のシステムが題材とあんまり噛み合ってなくて、
そこで評価は少し下げることになったかな。
俺が『アニメスタジオ物語』で考えた作品まとめ - 絶対SIMPLE主義
このゲーム、俺は実況しながらクリアまで遊んで、
その時に考えたアニメ作品はこの記事にまとめてるのでついでに貼っとく。
放送局と契約し、スタッフを育てながらアニメを制作していく。
宣伝も大事だし、お金が足りなければ下請けの仕事をして食い繋ぐのだ!
開始から20年経過でエンディングとなり、そこまでの成績がスコアとして記録される。
スコアは更新されないが20年目以降もダラダラプレイ出来るし、
更なるハイスコアを目指して2周目をプレイしても良しだ。
アニメは放送局と舞台、最大2つのキーワードを組み合わせて作成する。
最初は小さな放送局としか契約出来ないし、使えるキーワードも少ないが、
ゲームを進めていけばどんどん増えていくぞ。
キーワードは「海賊」「サラリーマン」「イケメン」「コロッケ」
「忍者」「ラブコメ」「SF」「変身」「釣り」「七つの玉」「芋堀り」などなど数十種類。
王道モノからなんだそれ?と言いたくなるものまで様々だ。
内容が決まったら次はストックから主人公を選択。
主人公は顔と体を組み合わせて自由に作成できる。
名前も自分で付けられるし、使えるパーツも少しずつ増えていく。
内容を決めてスタッフにお金を払って製作開始。
時間経過で制作が進んでいき、完成度が100%になれば放送だ!
舞台は農場!主人公は拳法ガール!キーワードは「ほのぼの」と「スポーツ」!
タイトルは農場を盛り上げるために主人公が乳牛を使って闘牛を開始!
その結果おいしい牛乳が出るようになるほのぼのアニメ『まろやか闘牛パンチ』だーー!
などと、内容を妄想しながらアニメを作っていくのが非常に楽しいし、
1個1個これをやってくと思い入れも深まる。
ちなみに完成してなくても放送を敢行出来るぞ。
これは作画が大変なことになってSNSで祭りになるやつ……!
放送開始するとアニメ誌でレビューされて点数が付けられたり。
ネットで盛り上がったりといったイベントも発生する。
アニメ誌でやる気ないレビューされるとイラッと来るぜ!
1年に1回開催されるアニメデミー賞では部門ごとにトロフィーが貰える。
ここでグランプリを取るのも目標の1つ。
今回のグランプリは『1000ピース』か……これは納得!
他の受賞作品が大体既存作品のパロネタで、
こういう頭の悪いもじり方がなかなかクセになる。
いい賞ばかりではなく、ダメアニー賞を受賞して晒し物にされることもある。
俺の考えた『釣れ!七不思議!』がダメアニー賞だと?!
七不思議を発生させている妖怪を不思議な釣り竿で釣り上げて、
そいつらの腹に正拳突きをぶち込んで退治する
新感覚の妖怪×釣り×格闘バトルアニメなんだが?!
審査員の連中は分かってねーな!
高評価のアニメを作るには優秀なスタッフが必須。
アニメを制作していくと溜まる資料ポイントを使ってスタッフをレベルアップ
レベルが最大になったら別の職業に転職させれば、
ステータスの底上げが出来るし、すべての職業をマスターさせれば上級職に転職できる。
このドラクエ脳なシステムのせいで、脚本を極めた人をサウンド担当するとか、
原画マンを極めた人を脚本担当にするといった謎の編成が求められる……!
お金をかけて新しい社員を募集してもいい。
「ガッデム乳山」とか「スピル・ハンバーグ」とか魅力な名前のスタッフがやってくるぞ!
ヘタに初期メンバーを育てるより、そいつらクビにして
有用なスタッフを採用した方がいいのは他のカイロソフト作品と一緒だなぁ。
「パオーン・アンニョエボ」さんとか
コアなプリキュアファンにしか分からないネタをぶっ込んでくるとこ好き。
スタジオ内にテナントを設置してスタッフの能力の底上げなども可能。
雑な仕切りの温泉を設置することも出来るぞ!機材が死んじまうーッ!
ゆるい雰囲気を楽しみながら、
次々に解禁されるキーワードからイマジネーションを膨らませ、
自分だけのアニメを作って大ヒットさせていく。
経営シミュとしての難易度は非常に低いが、
テンポ良くゲームが進んでいくので止め時が見つからないゲームだ。
デタラメな内容のアニメでも、
視聴率40%越えという異常な数字を連発出来るようになってくるので
これはこれで笑えて気持ち良いぜ。
俺の考えた「スマホVSコロッケ」が国民的アニメになってる!
ただ、システムやイベントのノリなどは
カイロソフトが以前出した『ゲーム発展国』とほとんど同じ内容で新鮮味は薄い。
独自要素として主人公を作成できるシステムがあるんだが、
主人公として何度も使うことで成長して人気が出るから、
複数のアニメに使いまわすことが前提になっている。
このせいで作品ごとに主人公を新しく作り辛いし、
スターシステムを強制されるような仕様になっているから違和感が強い。
専属の声優とかならまだ分かるんだけどね……。
元が古い作品だからか、作品名に使える文字数が少ないのも辛い所。
半角カタカナを駆使して文字数を減らさないと長いタイトルは作れない。
Switchで出すならこういうところなんとかしてくれよな!
カイロソフトの作品は何本か遊んだが、遊びやすさに加えて
「ゲームならではの無茶苦茶な数字バランス」の中に、
「でもこういうところは生々しいな……」と思えるところが良い味になっていた。
本作はその要素が薄いのが気になったが、
手軽に遊べる経営シミュとしては安定して面白い1本だ。
不満も挙げたけどアニメ内容を考えながら、めちゃくちゃ楽しんで遊んだぜ。
キミもイマジネーションを爆発させてオリジナルアニメを作ろう!