初期設定で裏ステージも含めて全クリしたので
『モンケンクラッシャー』のレビュー行くぜ!
メーカー:ピグミースタジオ
機種:Switch
ジャンル:アクション
発売日:2021/03/18
価格(税込):999円
杭打ち工事や建物の解体工事で使われるモンケン(鉄球)を使って建物を破壊し、
テロリストをやっつけて人質を救出するアクションゲームだ。
「あさま山荘事件」に着想を得て作られているとか。
みんなでつくる!インディーズゲーム「モンケン」制作プロジェクト - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
元々は2013年にクラウドファンディングで資金を集めて制作が進められていたタイトル。
黒川文雄が中心となり、飯田和敏、納口龍司、中村隆之といった
クリエイターが集まったが、プロジェクトは頓挫し、PCでβ版を出すに留まった。
『解体屋ゲン』 #548 モンケンを探す男たち(前編)|星野茂樹|note
『解体屋ゲン』 #549 モンケンを探す男たち(後編)|星野茂樹|note
『解体屋ゲン』とのコラボも行われており、
気合の入った前後編のエピソードも書かれたぞ。
当時の夢に満ち溢れた空気感が伝わってくる内容だけど、
この後プロジェクトが頓挫することを分かった上で読むと色々複雑だね!
そこから内容を見直して開発を細々と続け、
『モンケンクラッシャー』としてついに完成させたのが本作。
単純な内容だが、プレイヤーの上達でスコアが伸ばしていくのが楽しいゲームだったぜ。
全10マップ構成で、規定スコア以上を稼げば次のマップに進めるようになる。
全てクリアで裏マップが解禁だ。
鉄球をぶら下げたクレーン車を操作して、建物をすべて破壊すればクリア。
うまく反動を付けて鉄球を振り回し、建物にブチ当てる!
たまに出現するテロリストである「雲人」を倒すと高得点だ。
基本は左右移動だけのカンタン操作。
最初は鉄球にスピードを乗せるのがなかなか難しく、
地面に引っ掛けてしまったり、
鉄球が動く方向と車の方向が噛み合わなくてスピードが落ちたりと苦戦。
が、慣れてくると勢いを殺さずにどんどん建物を粉砕できるようになり、
鉄球をグルングルンと一回転させるのも楽勝だ。
上達が分かりやすいアクションゲームとしての手応えと
建物の壊れっぷりや爆発っぷり、
中から人質が大量に出てくる感触が気持ちいい作り。
人質や建物のデザインも凝っているから見ていて楽しい。
よく見るとお店の名前が「セクト」だの「TOUSO」だので色々ヤバいがな!
モンケンクラッシャー、ビル全部壊すとクリアだから壊しすぎないように上手く大車輪を継続して、1000点入る雲人をギリギリまで倒し続けるゲームかな。なかなか楽しい #NintendoSwitch pic.twitter.com/UULlHOZwlO
— ラー油/Vゲームブロガーらあゆちゃん (@daikai6) March 19, 2021
倒すと高得点となる「雲人」は、建物の壊れていない部分の近くに定期的に出現する。
このゲーム、デフォルトだとタイムボーナスが非常に少ないので、
制限時間ギリギリまで、建物を壊さずに「雲人」を倒し続けるのが攻略のコツだ。
クリアに必要なスコアが結構シビアなので後半は大変だが、
鉄球の一回転を維持しながら「雲人」だけを正確に吹っ飛ばす緊張感が良い。
何度もプレイすると色々なクレーン車がアンロックがされていく。
ステータス表示が一切無いが、
実は性能がほとんど上位互換のクレーンが沢山あるので、
新しいクレーンが出たらとりあえず使うようにすると一気に楽になるぞ。
また、オプションで制限時間を延ばすとタイムボーナスで入る得点が跳ね上がり、
ゲーム難易度が一気に低くなる。設定を変えても新マップは出現するようなので、
難し過ぎると感じたらいじるのもいいかも。
気になったのは建物のまだ壊れてない部分がやや分かり辛い点。
全部壊したつもりでも、土台の部分が壊れてなくてクレーンが引っかかったりする。
時間が少なくなると残ってる部分が赤く光るようにはなってるんだが、
レーダーみたいな表示が欲しかった。
ちょっと説明不足な点も気になるところ。
クレーンの性能に関しては「重機の使い方は体で覚えよう!」ってことだとしても、
「雲人はビルの壊してない部分の近くに出現する」って説明だけは必要だったと思うね。
スコア稼いで次のステージに進むのがキモのゲームなのに、
強いクレーンとオプションでいくらでもゲームバランスを壊せちゃうのは……。
まあこれはこれで!
独特のノリと、操作のコツを掴んで上達する楽しさをしっかり押さえた1本だ。
ある程度遊ぶと同じことの繰り返しになってくるので、
もう少しステージに見た目以外のバリエーションが欲しいなとは思ったが、
そのシンプルさも含めて昔のゲームっぽいまとめ方かな。
中村隆之が手掛け、サントラが各種サイトで配信中のBGMも軽快で耳に残るぜ。
手軽で楽しいゲームでした!