G-MODEアーカイブス32 魔王カムパニー ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
隠しボス倒すまでやり込んだので『魔王カムパニー』のレビュー行くぜ!
メーカー:ジー・モード
機種:Switch
ジャンル:RPG
発売日:2021/03/04
価格(税込):500円
ガラケーの作品をSwitchで復刻していく『G-MODEアーカイブス』の1作。
2006年にジーモードから「R.P.G-mode」 で配信されていたRPGとなるぞ。
俺は今回が初プレイだったが、
「ガラケーでファイナルファンタジーVみたいなゲームを作りてぇ!」
という意気込みをめちゃくちゃ感じられる作品だった。
まあ、今遊ぶにはちょっとしんどい部分も多いが……。
舞台は人類が地上で繁栄する遥か前。
叔父から謎のアイテム「ペンデュラム」を託された下級悪魔のロキが、
仲間たちと共に、他の天使や悪魔と戦いながら魔界上層部を目指すストーリー。
自分や「ペンデュラム」に隠された謎を探るのが旅の目的だ。
一本道のRPGで、情報収集→ダンジョン攻略を繰り返すオーソドックスな構成。
仲間は上級悪魔で貴族のアスモ、
中級魔族だが角が無いせいで一族から距離を取られてるヴェルゼ、
召使いの下級悪魔ミカヅキの3人。最初から4人パーティで始まるぞ。
このサイズのドットでも、女性陣2人がえっちな恰好してるのが分かる!
ペンデュラムの力を使って古代の悪魔たちと契約できるシステムが特徴だ。
戦闘で溜めたお金を使ってフォーム解放!
フォームを切り替えることで能力や装備できるアイテムが変化するし、
戦闘でフォーム毎に溜まるFPを使うことで様々なスキルを取得できる。
FPを使って覚えたスキルは他のフォームでも使えるので、
物理攻撃が強いフォームに連続攻撃のスキルを付けたり
攻撃魔法しか使えないフォームに、回復魔法が使えるスキルをつけたりと。
試行錯誤が楽しめるぞ。
まあ、つまりジョブチェンジとアビリティだな!
初期スキルである「デビリッシュ」は弱いけどスキルを2つ装備できるとこも似てる。
色んなスキルを覚えて成長させていくのが単純に楽しいし、
フォーム関係なく覚えるだけでステータスが底上げされるスキルも沢山あるので、
色んなフォームを渡り歩くと分かりやすく強くなっていくバランスだね。
装備スキルには「経験値2倍」「FP2倍」とかもあるので、
早いうちにこれ取らないと成長が遅くなるぞ。
戦闘は行動速度の速いキャラから行動するコマンド式。
行動順を考えながら回復魔法やステータスアップ魔法で
パーティを維持するのが重要な作り。
似たような行動パターンの敵が多くて大味だけど、
ザコは全体攻撃でサクサク、ボスはそこそこ手強いバランスはテンポ良いし、
極めると高火力で敵を殴り殺すだけになる脳筋な作りも、
これはこれで気持ち良くて嫌いではない。
最終的に「二刀流みだれうち」か「マダンテ」の2択みたいな。
「ぬすむ」でエリクサー的な回復アイテムを盗めるザコがやたら多いので、
これを駆使してダンジョン内でひたすら戦い続けるのも楽しかった。
ストーリーは結構コテコテというか、
ゲームが進むたびに敵の幹部が揃った会議シーンが挟まって、
「〇〇がやられるとは……」「奴は我々の中でも一番の小物!」
的な展開を真面目にやってくれるのが逆に新鮮だ。
魔界が舞台なので街の住人もみんな悪魔。
このゆるい見た目なのに、
名前の「上級悪魔」で一気に強キャラ感出すモブが好きだな。
「この組み合わせで俺は金持ちになったぞ!」
と、スキル習得のヒントを教えてくれる悪魔もいたりでテキストは悪くない。
ドットに関しては『ファイナルファンタジー』だとVとVIの中間みたいな空気を感じるね。
家のドットが特にそれっぽい。
『ファイナルファンタジー』の影響は他にも見られるというか……。
ボスとして登場する「ノムル三姉妹」とか、まんま「メーガス三姉妹」じゃねーか!
本格的なRPGにはなってるが、ストーリーに関しては気になる点も多い。
タイトルは魔王カムパニー!金の力で悪魔と契約してパワーアップだ!
というノリからギャグっぽいストーリーかと思いきや普通にシリアス。
無駄に多い登場人物が次々に出てきて戦闘になって、
倒すと思わせぶりなことを言って退場する流れが延々と続くから話が頭に入ってこない。
会話シーンそのものが少ない上に、
本筋と関係ないちょっとしたイベントも全然無いため、仲間キャラも掘り下げ不足だ。
エンディングも伏線回収とは言えるが、
「そんなオチ付けるノリの話だっけ?!」って気持ちの方が強かった。
ドットは全体的に凝ってるものの、
エンカウント率が高い変わり映えしないダンジョンを攻略する流れが延々と続く。
経験値稼ぎを楽しめる人じゃないと大分辛い作り。
初代『フライハイトクラウディア』みたいな面倒なダンジョンは無いのが救いではある。
隠しボス撃破するまで遊んで18時間くらい。クリアするだけならまあ10時間ほどか。
G-MODEアーカイブスで復刻されてる
『フライハイトクラウディア』『マジカルファンタジスタ』『mystia』より、
RPGとして格段にスケールアップしていて、
スーファミ風のRPGとして個人的にはそこそこ楽しめた。
2006年のガラケーでここまでやってたか!という驚きもある。
ただ、今遊ぶゲームとして他人にオススメ出来るかと言われると難しい……。
値段は500円と安いから、経験値稼ぎするの好きな人が、
他のゲームの合間にちょっとずつ進めるRPGとしてなら優秀かな。
興味があれば!