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『少女首領の推理領域 -黄金島の密約-』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:オレンジ
機種:Switch
ジャンル:アドベンチャー
発売日:2021/07/01
価格(税込):1300円
マフィアだらけの島で様々な謎に挑むミステリーADVだ。
メーカーは近年の『探偵神宮寺三郎』シリーズを手掛けているオレンジ。
以前発売された『ゴシックマーダー』に続く、
ロマンティック・ミステリーゲーム第2弾となっているぞ。
□舞台は20世紀初頭!メイドでライトな推理ADV『ゴシックマーダー~運命を変えるアドベンチャー~』レビュー!【Switch/PC】 - 絶対SIMPLE主義
『ゴシックマーダー』はメイドになって、死ぬ定めにあるご主人様を助けるゲーム。
ライトに遊べる推理ADVとして面白かった。
今回の『少女首領の推理領域』も同じノリで安定したデキだったぞ。
ストアのカテゴリだと「乙女ゲーム」になっており、確かに恋愛要素はあるものの、
ライトなミステリー作品としてもしっかり楽しめる作りになってる。
舞台となるのは4つのマフィア組織によって支配されたグイムル諸島。
大学生である主人公のリサが、
父親に呼ばれてこの島にやってくるところから物語は始まる。
リサは離婚した母親に連れられて10年前に島を出ているため、
父親と再開するのも10年ぶり。
そこでリサは父親がマフィアのボスであることを知らされるが、
出会ってすぐに何者かによって殺されてしまう。
父親の死の真相を探るために、リサは跡を継いでマフィアのボスになる!
というストーリーになっているぞ。
他の組織のボスと協力をしながら、事件の調査を進めていく構成だ。
めっちゃ血なまぐさいことになりそうな導入だが、
お互いに手出ししない協定があるのでそこまで荒れたりはしない。
とはいえ、マフィアはマフィアなので色々きな臭い話もチラホラ。
死体の発見場所、事件に関わっている人物の行方、
ボスが死んで揺れる組織内のゴタゴタ、父親が残したメッセージ、
そしてリサがかつて住んでおり、今は立ち入り禁止となっている島を巡る謎と、
様々な謎と思惑が絡みながら展開されるストーリーは、
遊んでいて続きが気になる作り。
グイムル諸島は警察よりマフィアの方が信頼されており、
調査能力が低いので事件でほとんど力になってくれない。
どう考えてもめちゃくちゃヤバい島だ。
しかしそのマフィアのボスが主人公。
普通の推理モノだったら違法になる捜査もやってくれるぞ!
この「マフィアだから違法捜査できる」ってノリは面白かったんだけど、
そこまでメインじゃないのでもうちょっと色々見たかったな。
ロマンティック・ミステリーゲームだけあって、他組織のボスもイケメン。
クライドは本部のボスである父親の命令で島にやってきた男で、
ここぞという場面で主人公にハンカチを差し出したりする優男。
ライアンは見た目通りの荒っぽい性格だが、
空気は読める男なので、筋を通せばしっかり協力してくれる。
クライドとは犬猿の仲でしょっちゅう衝突をしている。
よく見ると優しい目つきが印象的なダリルはリサの父親の古い知り合い。
年長者ということで他の2人よりも頼もしく協力的だ。
こう見るとマフィアのボスになったリサのことを、
なんだかんだでみんな気遣ってるんだな。あったけぇマフィア……!
まあ、3人にも色々思惑はあるんだがな!
4つの組織が入り乱れる話だけど、
それぞれの組織の描写をボス+直属の部下1人くらいに絞ってるから分かりやすいね。
「マフィアのボス自ら現場に出ること多すぎない?」と思う時もちょいちょいあるが。
そして、1番の部下としてリサをサポートしてくれるのが、
イカした眼帯を付けた部下のルイス。
口数は多くないが、いざという時は体を張ってリサを守ってくれるぞ。カッコいい!
リサの肝の座りっぷりも見所。
大学を休んで島に来ていたカタギなのに、いきなりマフィア同士のやり取りに放り込まれる。
しかし、戸惑いながらもルイスのサポートを受けてしっかり調査を進めていくし、
その洞察力で事件解決の糸口を見つけていく。
さすがマフィアのボスの娘だな……と思うスペックである。
今は怖いけどマフィア慣れしたら平然とやり合えるようになってるはず……。
なんて考えるシーンもあるんだが、まずそのセリフ自体、カタギには出てこないからな!
ゲーム自体はオーソドックスなコマンド式のADVで、
マップからあちこちに移動し、怪しい場所が選択肢で調べていく。
暗号を解読する謎解きなどもあるが難易度は低めだ。
相手の発言に証拠品をぶつけて崩していくパートもある。
選択肢で分岐するマルチエンディングになっているが、
チャート機能やスキップ機能もあるので分かりやすい作りだ。
エンディングはバッドエンドから特定キャラとのアナザーエンドまである。
ダリルさんとのエンディングが無かったのは残念だった!
数時間でサクッとクリア可能な作り。
良く言えば王道、悪く言えばご都合主義なシナリオではあるんだが、
テンポ良く進む展開でダレないし終わり方も綺麗。
コテコテなキャラ付けも含めて楽しい1本だったぜ。