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カービィと一緒なら、どんな冒険も楽しい。『星のカービィ ディスカバリー』レビュー!【Switch】

 

星のカービィ ディスカバリー | Nintendo Switch | 任天堂

 

100%クリアしたので『星のカービィ ディスカバリー』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:任天堂

機種:Switch

ジャンル:アクション

発売日:2022/3/25

価格(税込):6578円


 

『星のカービィ』シリーズ最新作にして、シリーズ初となる3Dアクションだ。

一応『カービィのすいこみ大作戦』とかもあったけど、

外伝ではないシリーズ本編での本格的な3Dアクションはこれが初。

って位置付けかな。

 

新世界を舞台にカービィが新たな能力で大暴れ!

とびきり可愛くてワクワクに溢れていて、

ちょっと怖い展開から燃える展開までてんこ盛りだ。

「すべてのエンターテイメントが詰まっている」と言える盛り沢山っぷり。

カービィ本編で3Dアクションやるなら、

ここまでやらないとダメだと言える完成度だった!

 


物語は呆れかえるほど平和な国であるプププランド上空に、

突如として次元の裂け目が出現するところから始まる。

住人であるワドルディたちはもちろん、カービィも吸い込まれてしまう。

あの「灯火の星」を乗り切ったカービィでもダメだったか……!

そして辿り着いたのは緑に覆われた謎の都市。

 

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新能力のほおばりヘンケイで車になったカービィを操作して進んでいくと、

ゴキゲンなボーカル曲が流れ出してオープニングが始まる構成。

新世界での新しいカービィがはじまるぞ!というワクワクに溢れているね。

掴みはバッチリだ。

 

 

その後は新キャラであるエフィリンと共に、

ビースト軍団にさらわれたワドルディたちを助けに行く。

エフィリン可愛いし、いつも一緒に行動してサポートもしてくれるから

「新しい相棒」感もあっていい。

 

 

新世界は人の姿が無く、荒れ果てた都市をビースト軍団が闊歩している。

ボロボロのショッピングモール、施設だけが動き続ける遊園地にお化け屋敷、

水没して凍った地下鉄の駅などなど。

新しい場所に来るたびに「最高じゃねぇか……!」と

声が漏れるシチュエーション揃いだ!

 

 

一本道のステージを順番にクリアしていく構成で、

各地でワドルディ達を助けていく。

ステージクリアだけでなく、用意されたミッションをクリアすることでも

ワドルディが見つかるので、コンプには細かい探索が必須だ。

 

 

最初はステージクリア以外のミッション条件は伏せられてるけど、

クリア後は未達成の条件が少しずつ解禁されていくのが親切。

 

 

本作、とにかくステージの作り込みが凄い!

どの雰囲気に合わせた仕掛けが満載で飽きさせないし、

「動かしてて気持ち良い敵配置と地形」を徹底的に調整してある。

 

 

どのステージもアクションゲームとしての楽しさを押さえた上で遊び心が山盛り。

遊園地に顔出し看板があって『がんばれゴエモン』難民救済!

 

 

ショッピングモールに寂れたバックヤードを通る個所があって

ここに入るとBGMがこもった感じになるとかたまらない!

ライティングの凝り方や奥行きの出し方も見所満載だ。

 

固定カメラだけどカメラワークが悪く感じる箇所は全くない。

カービィは元々空を自由に飛べるので、

探索での落下やジャンプミスのストレスも感じ辛いね。

 

 

もちろん今回も敵をコピーして能力を使いながら進んでいく。

多彩なコピーを活用して敵をなぎ倒し、探索できる場所を広げる作りが、

3D空間にばっちりハマっているね。

 

 

ファイアのコピーで導火線に火を付けて大砲に乗り込む!

というシリーズのお約束も、立体的な場所で出てくると新鮮だ。

 

 

新要素として、設計図を探すことでコピーの進化が可能。

性能がアップして見た目もガラッと変わる。

すべてのコピーに進化のバリエーションがある作り込みっぷりで、

設計図を集めていく楽しさがあるね。

一部のコピーを除いて3段階目まで進化してどんどん強くなる!

 

 

スリープやクラッシュなど「これ進化させてどうなるの?」ってコピーにも、

ちゃんと進化が用意されているし、性能も特殊で色々驚かされる。

進化したクラッシュはとんでもないことになってるぞ!

 

一度進化させたコピーは自由にセレクト可能なので、

進化させない方を使いたいという時も安心だ。

 

 

個人的なお気に入りは

鉛筆削りを落とし込んだエフェクトが面白い「ペンシルドリル」と

デザインが可愛くて強い「スペースレンジャー」かな。

「チャクラムカッター」もウルトラマンゼロみたいで好きだなぁ……。

とか考えていくと選びきれない。

 

 

そんなのアリなのかと驚いた新要素の「ほおばりヘンケイ」も面白い。

その場にあるものをほおばって、一時的にド派手な能力が使用出来る。

『スーパーマリオオデッセイ』のキャプチャーを思わせるシステムだ、

 

自販機をほおばる「じはんきほばり」は

口から高速発射する空き缶で敵や壁をぶち抜ける。

パイロンをほおばる「さんかくほおばり」はジャンプして突き刺す攻撃で、

巨大な敵や床もぶち抜けるなど。

 

カービィじゃなかったらCEROが上がっていたな……。

という破壊力を秘めたヘンケイ揃いで動かしてて爽快。

パズルに使うだけのヘンケイも多いけど、

全体的に「ほおばりは暴力の時間です」という勢いを感じる。

 

 

「わにゃわにゃ」という鳴き声で助けを求めるワドルディも、

隠し通路の奥に捕まっていたり、

レースで金貨の山よりも上の賞品にされたりと、なんだが大変なことになっている。

ウルトラマンベリアル並みに厳重な隔離がされてる時もあって、

一体何をしたんだお前ら。

 

 

敵であるビースト軍団も愛嬌合っていいね。

ショッピングモールでランチしてたり、遊園地で列に並んでたり。

周りを見張っていたと、ちょっとした小芝居が可愛い。

そしてそれをカービィが粉砕する!ビースト軍団許さねぇ!

 

開発段階だと「敵に囲まれたらカービィがかわいそう」という理由で、

なかなかステージの密度が上がらなかったそうだけど、

完成したらかわいそうな敵をカービィが粉砕出来るゲームになってる……。

 

 

ステージの構造もグラフィックの凝りっぷりも、

コピーやヘンケイを使って3D空間を飛び回るアクションも見事。

「すげぇ楽しい!」が最初から最後まで続く、これぞエンターテイメント。

ラスボスの描写や終盤のカービィの活躍っぷりなども期待を裏切らない。

カービィはとてもかわいいけど、決める時はハチャメチャにカッコいいのだ。

こうでないとな!

 

カービィシリーズのBGMがヤバいくらい高品質なのは言うまでもないのだが、

今回も言うまでもなく名曲揃い!

ただでさえ雰囲気ばっちりな各ステージを見事に彩っている。

音響全体が凝っていて、場面に合わせたBGMの切替でも引き込まれる。

終盤のBGMも圧倒されっぱなしだ……!

 

 

救出したワドルディの数で街が少しずつ復興していくのもいいね。

達成感があるし、街で色々活動してるワドルディたちはかわいさ満点。

ミニゲームも盛り沢山だ。

 

 

ミニゲームで一番印象的なのはやっぱカフェのアルバイトかなぁ。

カービィが地獄のワンオペで料理を出す内容。

客であるワドルディは引っ掛けみたいな注文してくるし、

大量にやってきて注文しまくって遅れると怒るしで、

お前らカービィがその気になったら喰われるのはお前らだぞ

その態度は勇気じゃなくて無謀だぞって言いたくなる。

 

 

街には集めたお金を使って回せるガチャもある。

ワドルディたち、街を復興する時に

真っ先に映画館とガチャを設置してて刹那的過ぎるな……。

 

 

ガチャからは登場キャラのフィギュアが登場。

種類はゲーム進行に合わせて増えていく。

本編は子供が遊んでも分かるストーリー展開になっており、

敵キャラや世界観の細かい背景設定は、

フィギュアのテキストを読むことで分かる構成だ。

普通のテキストと世界観を補完するテキストで文体違い過ぎて、

「筆走ってるな!」ってなった。

 

 

そして鑑賞モードがカービィと一緒に鑑賞する構図になってるのも凄い。

カービィのフィギュアをカービィと一緒に鑑賞出来る!

これは発明だわ。

 

 

カービィと一緒に仲良くケモキャラフィギュアを眺められる時代が来た。

 

 

その他、やり込み要素もバッチリ。

決まったコピーを使ってタイムアタックする

トレジャーロードというステージが全コピーの分だけ用意してあるし、

達成率には関係ないけど規定タイムが存在する。

全ステージでの規定タイムクリアを狙うと、

アクションゲーム慣れている人でも顔がピンク色になって

ケツからマキシムトマトが飛び出すくらい苦戦するぜ!

 

更にクリア後に出現する高難易度のボスバトルや最強の敵も凄まじい難易度。

任天堂、クリア後のやりこみで

「うちのゲームがヌルいとか絶対言わせねえ」

って感じのバトルを用意しがちだが、今回も期待を裏切らない。

 

あまりの難しさに怒り心頭で、

「俺たちの怒りは今回出てこないコックカワサキにぶつけよう」

という気持ちになってくるが、救済措置は色々ある。

低難易度のはるかぜモードや、回復アイテムの持ち込み、

後半解禁されるコピーの強化要素などなど。隙が無いね。

 

大満足な内容だけど難点を上げると

ノーダメージクリア系のミッションはリトライがやや面倒な点と、

回避アクションの説明が無かったことくらいかな。

あとカービィの動きもステージも凝ってるのにフォトモードが無い!

アプデでフォトモードを追加しろ!してください!

 

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新世界という場所でも、3Dアクションというジャンルでも、

カービィとの冒険は変わらず楽しい。そんな1本だったね。

シリーズ初の本格的な3Dアクションとは思えない完成度で満足だった!