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鋼鉄のロボが唸りを上げる!負け犬たちのよせあつめブルース『Wolfstride -ウルフストライド』レビュー!【Switch/PC】

 

Wolfstride -ウルフストライド- ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

Steam で 40% オフ:Wolfstride

 

『Wolfstride -ウルフストライド』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:Raw Fury

機種:Switch/PC

ジャンル:RPG

発売日:2021/12/7(PC)2022/6/2(Switch)

価格(税込):1520~1780円


 

モノクロのグラフィックで表現されたハードボイルドなロボRPGだ。

開発はブラジルのOTA IMON Studios。

日本の様々な作品に影響と受けたとのことで、

インタビューではその辺も語っているぞ。

 

ターン制巨大メカバトル『Wolfstride』―日本語対応作業中!新型コロナのせいでタイトル変更も【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

 

Ota

主に影響を受けたのは「カウボーイビバップ」と「REDLINE」ですね。「カウボーイビバップ」ネタは入れずにはいられませんでした。しかし、私は本作において、私が今までに気に入ったものすべてをミックスさせようと試みました。「幽遊白書」『メタルギアソリッド』『ファイナルファンタジーVII』「メガロボクス」、そして映画「リアル・スティール」といった作品ですね。また、私は小島秀夫さん、Suda 51さん、SWERYさん、ヨコオタロウさんといった、日本のゲームディレクターの方たちが大好きです。

 

「君も、オタクかい?」と言いたくなる力強いラインナップ。

実際遊ぶと色々なアニメやゲームの影響以上に、

ヤクザ作品っぽさも強く感じられる作風だったかな。

主人公が元ヤクザで陽の当たる場所になかなか出られないとかね。

 

RPG部分の作りはやや甘いが、

かっこいいロボ!味わい深い登場キャラたち!ハードボイルドな会話!

という構成で密度がすごい!

最初から最後まで荒々しくエネルギッシュな1本だったぜ。

 

 

ストーリーは元犯罪者の負け組3人組が、

謎のポンコツロボットでロボットトーナメントに出場し、

一攫千金を狙うというものだ。みんな大好きな導入だね!

 

しかし八百長試合に巻き込まれてロボが爆破されるわ、

金が無くて修理やパーツの工面にも苦労するわで前途は多難。

拠点となるガレージのご近所さんもクセの強い連中揃いだ。

そして戦いを続ける中で、3人は自分の人生とも向き合うことになっていく。

ドブの底を彷徨い続けた彼らの運命やいかに!

 

 

ゲームはADVパートとRPGパートの2つで構成されている。

ADVパートでは探索やミニゲームのバイト、買い物をしてロボを強化だ。

やることが無くなったら1日を終える。

 

 

1日を終えようとすると「1日を終えれば、二度と今日には戻れなくなる。

オマエの青春と同じだ。本当にいいのか?」と聞かれるぞ。

そういうのやめてくれよ!

 

 

イベントをスキップしようとした場合は、

「スキップするたび、カットシーンを作ったヤツが1人死ぬぞ。」

なんて言われる。

このせいで会話が長いシーンが来るたびに

「随分と長話をしているが、こっちに人質がいることを忘れるなよ?」

なんて考えてしまう。

 

 

ステルスステージが始まったら

「知ってる通り、ステルスステージなんてゴミだ。スキップするか?」

と聞かれるのも最高過ぎる。

ステルスゲーじゃないのに急にステルスステージを挟む

すべてのゲームに実装して欲しい機能だな!

 

この表現で分かる通りローカライズはハイレベル。

フォントや改行でちょっぴり気になるところはあるが、

全体的には見事な仕事だぜ!架け橋ゲームズありがとう!

 

 

ゲームはスケジュール式になっていて、

スタートから終了までの残り日数がカウントされるし、

ロボバトルの日程も決まっている。

 

 

当日になったらロボバトルがスタートだ。勝てばストーリーは進む。

と言っても負けても直前からやり直せるし、

街では時間を気にせずバーチャルバトルで稼ぎプレイできて、

特に選択肢などでストーリー分岐も無い。

スケジュールを気にせず気楽に遊べるので、演出的な意味合いが強いね。

そしてこの演出がいるかいらないかと聞かれたら絶対にいる!

 

 

戦闘はコマンド式のターン制バトルで、

移動で距離を測りながらどう行動するかの読み合いだ。

ロボはヘッド、ボディ、左右アームの4つで構成されていて、

ボディを破壊されたらアウト。

ヘッドが破壊されると部位に狙いを付けられなくなるし、

左右アームは攻撃やガードに使うので破壊されるとキツいぞ。

相手を壁際に追い詰めると攻撃力がアップする仕様もある。

 

行動力の回数だけコマンドを使えるシステムなので、

大技で攻めるも良し、小技と防御コマンドでバランスよく立ち回るも良し。

様々な効果がある回復コマンドをどこで使うか考えながらのバトル。

一見『メダロット』っぽいようで全然違うシステムになっております。

 

 

試合前にイカしたババアからパーツを買ったり、

拠点で特訓して新技を取得したりできるので、

自分なりの機体を作り上げられるゲーム……と言いたいんだが、

パーツも技も完全な上位互換がどんどん出てくる。

バリエーションも少ないため、カスタマイズの幅はかなり狭い。

 

 

敵の回復ゲージを潰さないと試合が長引くので、

どうしてもここを起点とした似たような戦い方になってしまうね。

 

とはいえ、ストーリーが進むと行動力が増していき、

これまで出来なかった連続行動が可能になっていくのは気持ち良い。

序盤はこの技を1発打ったら終わりだったけど、

今は2発打ったうえで更に行動できるぜー!

これがこの機体の真の力か……!という、成長させていく面白さはある。

 

 

演出やメカのデザインも最初から最後までキレッキレ。

対戦相手はどいつもこいつも背景ドラマ込みで濃いし、

バトル中に控えの仲間や敵が喋って盛り上げてくれる。

まさにロボットアニメ的な空気で良し!

 

 

試合前のVS表示もシビれるぜ。

 

 

パーツを買うためのお金は

探索パートで行えるバーチャルバトルや闘技場、ミニゲームなどで稼げる。

バーチャルバトルや闘技場はシナリオに関係ない強敵と戦えて、

ランク上げてレアパーツなどを貰える場所。

複数あるミニゲームは配達やジャンク漁りなどのバイトだ。

どれも単純だけど稼ぎやすいバランスなのが良いね。

ちょっと遊べば最新パーツを一式揃えられるぞ。

 

 

街はそこまで広くないし、ファストトラベルが無いのもやや気になったが、

雰囲気作りの素晴らしさでカバー。この背景の情報量よ!

様々なアニメ、映画、ゲームの小ネタも満載。

 

 

登場キャラもメインから脇役まで魅力的な連中揃いだ。

元ヤクザでクールだけどいつも必死なシェードに、

気の良い大男のレパード、頑固でいつもシケた事ばかり言ってるデューク。

まずこのメインである負け犬三人組のキャラがバツグンに良い。

強敵が待ち構えるロボットバトルの準備に四苦八苦し、

揉め事は次から次へとやって来る。

そんな状況を粋なセリフ回しで紡いで

ジタバタ走り回るシナリオに引き込まれっぱなし。

 

 

みんなでパーティしたり、

ゴミ山からゴミみたいなロボットを掘り出して仲間にしたり、

主人公と過去に何かあった学生の女の子が訪ねてきたり。

何故か悪魔祓いの仕事をすることになったりと、

イベント盛り沢山でワイワイ騒ぎながら

各キャラを掘り下げていく作りで飽きさせない。

大変だけど笑っていこうぜ!という明るいノリではあるものの、

時折、逃げられない過去が背後に忍び寄ってくる緊張感もいい。

 

 

ロボットで戦うのはレパードで、

主人公であるシェードは街を走り回る雑用ってのも少し捻った構成だね。

 

 

レパード、普段は気の良いムキムキ兄ちゃんだけど、

試合になるとカウボーイハットを被ってワイルドになるのカッコ良すぎる。

 

 

元気いっぱいでこのゲームの光部分を一身に背負っているネブラスカも可愛い。

たまに謎の顔芸をキメるのはご愛敬。

 

 

サブキャラも絵に描いたような「カッコいいババア」であるZZ・ゾーイを筆頭に、

スクラップ屋のオヤジとその息子とか、訳ありコンビニ店員とか

訳ありのバーの定員とかみんな本当にいいキャラしてる。

訳ありの連中多いな!

 

 

シナリオは少々取っ散らかっているところもあって、

「あれはどういうことだったの?」と混乱する箇所や、

長セリフで強引に説明するくだりは遊んでいて気になったし、

「あそこはストレートにロボットアニメで終わらせて欲しかったな……」

というシーンもあった。詰め込み過ぎな印象。

 

ただ、主人公であるシェードとその仲間たちの物語としては文句無し。

何故シェードはそこまで自分を責め続けるのか。

何故そんなに情けなく逃げ続けるのか。

日常パートで仲間たちとの交流や関係性を

じっくりと描いた上で明かされる衝撃の「過去」。

色々な意味でプレイヤーを納得させた上で迎えるあのやり切った結末。

最高に眩しく、今の時代に合ったエンディングは

本作の気になる点をすべて吹き飛ばす素晴らしさだったぜ。

 

でもメインストーリー中盤で進行不能になる会話イベント

(止まったらスキップすれば一応進める)があるのは

容認できないからパッチで早く治してくれよな!

 

 

クリアまでは20時間掛からないくらい。

大地に立ち、太陽を見上げる負け犬たちの物語。

雰囲気の良さや散りばめられたパロネタだけで終わらない、

芯のあるゲームで非常に面白かった!

「子供じみた大人のためのRPG」

というキャッチフレーズに惹かれたら、是非遊んでみてくれ。